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2006年09月11日

Screwpull LM-200

screwpull.jpg私の愛用するワインのコルク栓を抜く道具であります。スクリュープル・レバーモデル改良版のLM-200、大概のコルクは5秒以内で抜き去ることが可能であります。ワインは飲んで楽しむものでありコルクを抜く作業を眺めるものではありません。おかしな言い方かも知れませんが、ソムリエ諸氏のソムリエナイフ捌きが如何に見事であろうがワインの味には関係ないと云うことをご理解頂きたいという意味であります。日本のレストランでは必ずと言っていい程ソムリエナイフと呼ばれる旧態然とした道具を使ってワインを抜栓しますが、パリの★付きレストランではこのスクリュープルの普通のタイプのものを上手く使って秒速でコルクを抜いてくれるところがあります。尤も全てのワインがスクリュー・キャップになって欲しいと願っている私でありますが希望が叶うはずもなくしばらくはこの道具のお世話になることでしょう。

実はこの道具2台目であります。最初に買ったのは確か1985年、メイド・イン・USAだったかイングランドであったか記憶は定かではありません。毎日一本どころか平均すると一日に3本は抜いていたと思いますがいよいよ壊れて使用できなくなったのはつい先日のこと、実に20年間使い続けることが出来ました。15年程前にフランスで買ってきたものはル・クルーゼ社の名前が入っていましたがこれは評判が良くありませんでした。で、最近のはと云うとこの写真の箱に入ったアイルランド製のもので10年保証だとのことです。特許は既に切れていて似た形のものは沢山出回っていますがやはりホンマモノはノウハウが詰まっていて使い易いです。キャップシールを取り除けば2秒で抜けるこの道具、ソムリエナイフと格闘するのがイヤになった方なら是非お薦め致します。
今週木曜日の午後8時に開催する「クードポール第256回ワインを楽しむ会」のメニュー決まりました。アミューズグールはエスカルゴと茸のパセリバター焼、冷たいオードブルがパルマ産生ハムと無花果、続いてラングスティーヌの冷製カッペリーニ。魚は平目のシャンビニオンソース、肉料理はフランスの鳩をローストして頂きます。デセールは洋梨のオーロラという品種です。
ワインはまだまだ暑さが続いているので始めに新発売のブラン・ド・ノワールのシャンパーニュ、続いて気に入っているトレンティーノ・アルト・アディジェのワイン群、ドメーヌ・ヴァロワイユのジュヴシャンのプルミエなどを予定しております。ワインを美味しく飲んでたらふく食べたい人には喜ばれること間違いありません。

posted by: Georges : 2006年09月11日| コメント (0)

2006年07月11日

Alsace Riesling S?lection de grains nobles F 27 1989 Maison Trimbach

vinsjuillet-010mdct.jpg今日のワインは限りなくまともに近いブショネ。誤解の無いように申し上げますが、この写真のワインではありません。あるフランスワインなのですが最近ブショネに遭遇することがとても多いように思えてなりません。ブショネにならないための工夫、即ちスクリュー・キャップ方式にすべきだと考えますが如何でしょうか? ワイン醸造の設備は近年極めて向上しておりますが精度の低いボトルと多孔質であるコルクだけは旧態然としています。疑問を抱かないほうが不思議だとは思いませんか? 私はワインを楽しむに於いて儀式のようなソムリエの行動は不必要だと思います。コルクがなくなればブショネもなくなる訳でソムリエ諸氏に開けて貰う必要も無くなる訳です。そもそも(何度も申し上げますが)ソムリエの仕事とは良いワインを買い付け、保管し、飲み頃に達すればワインリストに載せるのが一番大切な仕事であります。客が迷ったらアドヴァイスするのは当然のこと。食事とバランスの取れるべきワインを品揃えするのがソムリエの仕事であります。ワインを目隠しで当てるのが仕事ではありません。

話は逸れてしまいましたが、例の壊れたセラーの中にあったワインをご紹介します。アルザス・リースリング セレクション・グラン・ノブル F27 ヴィンテージは1989年です。右端の F27 が注目すべきところであります。ワイン通と自称されておられる方でもこのワインに出会うことは恐らく無いと思います。プライヴェートワインとはこのような特別なキュヴェを意味することで市販されることは殆どありません。ネットに見掛ける稀少ワイン、諸外国では普通に見られることが多いのです。
ワインを煽る人々について少し述べたいと思います。
豊中のMさんとは大変古いお付き合いですがリニューアルされてからはまだ一度も行っておりません。理由は詳しく書きませんが、最近届いたシェフのメッセージによりますとワインをどうやら胡散臭い人のチョイスに変更されたとか・・・。道理で「料理はともかくワインが不味い」とのご指摘を数人から伺いました。
この胡散臭い人物についてはご想像にお任せしますがこの人物、本来の仕事は翻訳業であったはず。いつの間にか自分が経験でもしたように思ったのでしょうか、ワインについて語り出しました。しかし彼女のワインについての判断能力は極めて乏しいと私は想像します。自らが仕入れたワインが実は売れないからこそ会社をクビになったのではないでしょうか? 八田商店はまだしも自ら立ち上げたとされるル・テロワールもいつの間にか解任されましたよね。ここの経営者は表に出てきませんがどういう理由か教えて頂きたいと思います。フランス人生産者の間で評判が良いというのはただ沢山買ってくれるだけのことではないでしょうか? 沢山買ってくれる人のことを悪く云う人間はおりません。しかしその買ったワインが飛ぶように売れているのでしょうか? 一度は飲んでみても次からは別のものを選ぶはずです。ビオワインと云われるものの中で本当にワインの質が良いと私が判定するワインは今までにほんの数例あるだけです。下手な川柳ですが「ビオワイン 一年置いたら もう終わり」てなことにならなければよいのですが。本当に素晴らしいワインとは簡単には仕上がらないはずで、長い年月が必要な場合が多いと思います。ビオワインだけを扱うレストラン、旨いと思ってワインリストに出しているならそのレストランの料理は旨くはないはずです。

posted by: Georges : 2006年07月11日| コメント (4)

2006年06月27日

ワインの清澄に使われるベントナイトって何?

フランス語ではバントニットまたはバントニックと云うそうですが本で読んだことはあっても実物はどんなモノか、またその正体は何か、はっきり理解しないままでした。で、探してみると意外や意外、何とアロマテラピーに使われていました。このホームページをご覧頂くと一目瞭然。卵白を使うと高くつくのでこうした清澄材が使われるとのことですがこの他ブルゴーニュでは魚のゼラチンも使われるそうです。しかしなんか生臭くなりそうで私はゴメンですが・・・。で、さらにこのHPを見ていると粘土の意外な一面が見えてきました。ゲランドの塩は粘土が含まれるとかで敬遠なさっている皆さん、粘土の意外な効能を知るとやはりこの塩の良さが理解できるかも知れませんよ。私は綺麗綺麗な塩よりもこのゲランドのフルール・ド・セルが一番好きです。この味の秘密はひょっとして粘土のせいかも知れません。
そうそう昨日買ったヴォーヌ・ロマネを早速開けることにしました。詳しくは「続き」をご覧下さい。

Vosne-Roman?e Vieilles Vignes 2004 Domaine Armelle et Bernard Rion
しばらく立てておこうと思ったのですが別に濁りもありませんし透けて見える位薄そうなので開けてみました。と云うのも今日の晩飯はしゃぶしゃぶ、丁度宮崎産黒毛和種4番のハネシタがあったので暑いにも拘わらず強行! しゃぶしゃぶとピノ・ノワールの相性は極めて良いと思います。勿論湯を潜らせるのはたったの1秒、ピンク色に染まった和牛の食感とピノの艶めかしい香りがとても合う訳です。(しゃぶしゃぶはポン酢での場合に限ってのことですので予めご了解下さい)
で、このワインコルクを抜くと何の香りも発しません。コルクの匂いを嗅ぐと別にブショネはありませんが香りのレベルがあまりにも低すぎます。グラスに注ぐと泡立ちは少なく色はと云うとオレンジとスカーレットの中間というかかなり薄い目の色合い、口に含む前にアルコールの刺激だけがツンと来ます。喉越しのあとに鼻に抜ける香りは全くヴォーヌ・ロマネを感じません、ただのACブルゴーニュか良くてオート・コート・ド・ニュイ程度。原産地統制名称は何のためにあるのか疑いたくなるヴォーヌ・ロマネであります。口に残る残糖分こそあまり感じませんが果実味が薄く酸のレベルも大したことありません、タンニンのレベルが低いため全体的にはまとまっていますが熟成して良くなる要素は全くありません。価格的にはこんなのが14ユーロほどする訳で、ヴォーヌ・ロマネに行った記念の土産としては余りにも高い買い物としか申せません。エレガントと云う言葉は薄く頼りないワインのことを表現する言葉ではありません。ヴォーヌ・ロマネならその名にふさわしい味香りのグレードを持ち合わせていなければなりません。

posted by: Georges : 2006年06月27日| コメント (0)

2006年06月04日

Nuits-Saint-Georges 1'er Cru 2000 Domaine Prieur? Roch

ブリューレ・ロックというドメーヌのワインですがこの生産者を大きく取り上げているのは日本だけではないでしょうか? 例えば Le Guide Hachette des Vins や Classement des Meilleurs Vins de France などの所謂ワインの評価本にはかつて登場したことはないはずです。実際フランスにおいてはマスコミの評判はすこぶる悪く取り上げることすらお断りであると聞いております。

dailywine-0001.jpgどうしてこの生産者を日本が大きく取り上げるかというとやはりロマネ・コンティ崇拝主義のおかげではないでしょうか? マダム・ビーズ・ルロワのことをブルゴーニュの偉大な生産者と崇め祀るのも日本人に多く見られます。私は元DRCの共同経営者であったこのご婦人が如何にして経営からおろされたかと云うことをもっと知って頂きたいと思います。80年代よりも70年代からお話ししますと1977年のロマネ・コンティはいくらだったか殆どの人は知らないはずです。正規輸入元は高島屋でデパートでの販売定価は ¥70,000 であったのです。このころ正規輸入の一連のワイン結構数を飲みましたが傑出していたのはロマネ・コンティだけでエシェゾーやグラン・ゼシェゾー等は実にバランス悪く決して美味しいワインとは思いませんでした。
話は逸れましたがビーズ・ルロワ女史が外されたのは彼女が所謂グレイ・マーケットにドメーヌのワインを大量に売っていたからである筈です。1983年のロマネ・コンティのリリース価格はシカゴ・ワインカンパニーでたったの200ドルにまで下がってしまいました。恐らくこの1986年あたりがもっとも多くのフェイク・ワインが世の中に出回りだしたに違いありません。もともと昔から贋作の多いDRCのワイン。何故みんなが欲しがるのか私には不思議であります。
さてこのプリューレ・ロックのニュイ・サン・ジョルジュのプルミエはクロ・デ・コルヴェの樹齢の若い葡萄だけで造られたものと云うことです。他に畑は所有していないから当然と言えば当然でしょう。ワインは濁っており独特の艶めかしい香りがDRCを彷彿させますが同時にやや落ちた酸が少し気になります。もう峠を過ぎているように私は感じてしまいます。
先日のハネシタ、刺身よりしゃぶしゃぶにしたら甘いと指摘されクソ熱いにも拘わらず鍋を出してきました。豆腐と湯葉、はくさい菜と椎茸、ガラスープで鍋にしてポン酢でハネシタのシャブ。肉の甘さとワインの艶めかしさが思った以上によく合います。

posted by: Georges : 2006年06月04日| コメント (2)

2006年05月29日

Carlevana Cabernet Sauvignon 2003 Dionysos Mereni

モルドヴァのワインです。英ちゃん会メンバーのお一人Kさんのご紹介で試飲用に4本送って頂いた内の一本です。全く知識がないのでネットで調べてみると意外にもこの輸入元は直売もしておりました。ディオニソス・メレーニとはワインの生産地で「かつてロマノフ王朝が王室専用のワイナリーを定めたモルドヴァ共和国の中央地域に位置する生産地」とのことであります。

moldova001.jpgキャップシールは残念ながら安物の樹脂製のもの、コルクは合成です。コルクを抜き取るとワインに触れていた部分から25ミリが膨らんでいて残りの20㎜は細くなっています。これはこのワインがドライコンテナで輸入されたことを示す証拠であります。グラスに注ぐと色は薄い目のルビーと云うか石榴色、グラスを回すとレッグは出るのですが香りに乏しく、口に含むとグレープフルーツより強い苦みが舌を覆います。苦みが先行しますが舌先に残るピリピリ感は残留亜硫酸が多いことを示します。アフターに残るのは渋みです。樽の渋みではなく恐らく果梗と思われます。香りについて申し上げると似たような香りと云えばマジックインクを想像してしまいます。
結論を申し上げますと3ユーロ以下の品質で、葡萄品種はカベルネ・ソーヴィニョンとはとても思えない代物であります。

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2006年05月28日

Champagne Michel Loriot Cuv?e Marie L?opold Brut NV

昨日のワインを振り返ってみたらピカイチ光るものがありました。ミシェル・ロリオのキュヴェ・プレスティージュ、「キュヴェ・マリー・レオポルド」であります。念のために裏ラベルも撮影したのですが誤って消去してしまいました。詳しくは明日にさせて頂きます。

champagne-002.jpgワインのコルクについて先日からいろいろと述べさせて頂きましたが、「蓋をしろ」とお叱りを受けてしまいました。取引相手が金持ちだと思うとすぐ信用してしまうのは日本人の多くに見受けられます。ボルドーワイン業界では儲かる連中は決まってユダヤ人の集まりであり、日本人などはチョロコイ存在なのです。立派な社に豪華な接待で信用するのはとんでもない間違いであります。彼らはそういった見せ金で相手を信用させ胡散臭いワインを捌く訳なのです。
いつも申し上げますが「欲しい物を強請るとそこに待っているのは罠」「欲しがる人が大勢いると出てくるのはフェイクワイン」。ワインのプロたる者の矜持を正して頂きたいと考えます。ワイン関係の人脈はそう簡単に築けるものではありません。
トラックバックはしばらくの間受け付けないことにしました。
写真のシャンパーニュですが生産者のHPがありますのでこちらをご覧下さい。特筆すべきはその香りでピノ・ムーニエ独特の熟成香であります。このキュヴェは何と80%がピノ・ムーニエ、20%がシャルドネとのことで色はかなり濃い色なのですがなかなかの味わいで面白いと思いました。ヴァレ・ド・ラ・マルヌの多くの地区ではこのピノ・ムーニエが植えられております。シャンパーニュにはまだまだ知られていない生産者が星の数程ありますのでいろいろ飲んでみる必要があります。

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2006年05月15日

昔よく飲んだシャンパーニュ

vindujour-031.jpg美味しかった頃のクリュッグ、グラン・キュヴェです。セラーの片隅にくすぶっていましたが残念ながらこれは空瓶です。裏ラベルは三楽レミーとなっているので1980年代後半のものと思われます。この頃食通、ワイン通と云われた人々の間でシャンパーニュと云えば「ドン・ペリニョン」全盛で、クリュッグを好んで飲む人はごく少数でした。この頃の社長はアンリ・クリュッグでコニャックのレミー傘下ではありましたが品質第一主義でワイン造りを行っていました。私は80年代は頻繁にフランスに行っておりましたのでクリュッグ社へもよく足を運びました。一番旨かったのは以前申し上げたと思いますがアンリの招待で訪れたランス駅前当時一つ星ル・フローレンスで頂いたクロ・デュ・メニルのファースト・ヴィンテージ1979年。止めどなく立ち上る細かい泡と馥郁たる香りは忘れられません。
vindujour-032.jpg80年代後半日本国内でクリュッグを抜栓すると大概コルクが萎んだ状態になっておりました。泡立ちこそ細かかったのですがその勢いは残念ながら乏しくシェリー香を発するものもありました。しかしフランスの例えばランスのボワイエなどで開けるとコルクはパッと広がり泡立ちは細かく凄い勢いがありグラスからピチピチ飛び跳ねる程でしたのでその差は歴然としていました。何度かクリュッグ社を訪問して、あまりにも日本で飲まれているモノとの差が大きいので、「クリュッグは瓶口が狭いのでコルクの細胞が壊れる」と社長の弟レミー・クリュッグに指摘しましたが聞き入れては貰えませんでした。コルクが早く傷むこともあったでしょうがやはり輸送方法にかなりの問題があったのでしょう。

クリュッグが旨かったのはもう随分昔の話であります。アンリの息子オリヴィエの代になってから味は悪くなる一方です。前にも申し上げましたが今のグラン・キュヴェはキンキラキンのド派手なボトルに入っておりますが、昔のあのハニー香など微塵も感じることはありませんが、逆に気味悪い異様に強い酸味が口の中を支配します。こんなのが旨いと感じる人々は、それはただ単に高いから旨いと信じておられるだけで、たとえどんなモノでも慣れれば旨いと感じるだけなのです。
シャンパーニュの比較試飲は何度も行いましたが私の場合常温に戻してから行います。冷えていると旨いと感じるのは夏場に飲む冷えたビールと同じです。敢えて常温で比べると今のクリュッグが如何に不味いかお分かりになると思います。勿論旨い不味いは人により違いますが私が申し上げたいのはクリュッグに関しては今と昔では味香りが異なると云うことであります。
今は話題にも上りませんが Gosset というシャンパーニュ・メーカーに赴いたことがありますが、第一次発酵のワインを試飲して驚きました。もう既にピークを過ぎた感じがするのです。そのワインを第2次発酵させたところで旨くなるはずがありません。同じように感じたのがクリュッグの1989年と同じく1988年でした。スタイルが変わったところで旨いと感じるか旨くないと思うかは個人の自由でしょうが私は16年ほどまともなクリュッグを飲んでおりましたので今のクリュッグに関しては不味いとハッキリ申し上げます。

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2006年05月07日

Champagne Henri Giraud

またしてもいかがわしいシャンパーニュの登場です。富山のとある酒屋さんが独占で販売しているそうですがそのHPを見る限りこの販売店の知識の無さが分かります。このHPから「皇室御用達分とセレブリティーへの販売のみ」と明記してありますがさて何処の国の皇室なのか? 甚だ疑問であります。

この生産者のHPには皇室への納入については一切の記載がないからです。さらに富山の酒屋のHPから引用させて頂くと「Henri Giraudのプレステージュシャンパンである Fut de CheneはAy村のGrand Cru葡萄を厳選し、1年間オーク樽にて熟成したのちに、壜熟を6年経た後に、蔵人の手作業によってディスコージがされ出荷される。Fue de Cheneは最良の年のみに生産され、その生産量は約10,000本と、他の著名ドメーヌのプレステージ・クラスが何十万本も生産されているのと比較すればその希少さが理解出来る」とありますが、まず「ディスコージ」と云う言葉は普通シャンパーニュを熟知した人が使う言葉ではありません。「輸入元の説明」と前置きがありますのでこの輸入元はシャンパーニュそのものをあまりご存知でないことが明白であります。次に横文字をよくご覧下さい。はじめは Fut de Chene と記載されていますが何行かあとには Fue de Chene に変わっています。自ら扱うシャンパーニュの名前を間違って良いとは思えませんが如何でしょうか? さらに次から次へと疑問な点が多いので皆さんよくご覧頂ければ有り難いと思います。少なくともフランスワインを扱っている人なら「シャンペン」とは表記しないはずであります。
さらに海外のサイトを検索するとこのシャンパーニュの1990年の評価(2004年時点での)を見つけましたが殆ど最下位に近い85ポイント。そんな勿体を付けて販売すべき商品でないことが窺えます。
価格が世界的に高いのは(香港で1996年ヴィンテージのそれがHK$2060、アメリカで1990年ヴィンテージが$199.99)コルクを留めるストッパーが24金メッキであるとか、外装にかかる費用が高いからだと想像します。
アイ村にはいろんな生産者がいますが、畑の位置だけで詳しい説明がないのは頷けません。所有する畑が全部で何ヘクタールあるのか? 醸造に関する説明は? 醸造所は何処にあるのかまたその設備はどうなっているのか? 葡萄の品種別構成は? またその樹齢は? など訊きたいことが山程あるのですが不明瞭なインポーターは答えてくれるのでしょうか?
先程の生産者のHPから極東アジア地区の拠点は香港であり日本の代理店が記載されていないことも怪しげであります。
世間一般の人が知らないものならボロ儲けできるとでも考えているのなら大きな間違いであります。シャンパーニュは私の最も好きな飲み物の一つです。私を騙せるか試して頂きたいと思います。
怪しいシャンパーニュハウス、先日の「絹糸で括る」というシャンパーニュ、今日の24金メッキのストッパーで留めるというモノも両方ともコルクの留め方に特徴がありますね。どちらもHPを持っていますが両方ともシャンパーニュ以外にコニャックを売っていたり他のワインを売っているなどとても専門メーカーではあり得ないただの販売目的だけのHPではないでしょうか? 拘りはコルクの留め方ではなく製造方法ではないでしょうか? 地元の人が知らないようでは尊敬すべき生産者であるとはとても思えません。
このシャンパーニュですが京都嵐山吉兆に持ち込まれるとか伺いましたが、この嵐山吉兆、現在の料理長は昔自ら調理することは無いと仰っておられましたが、いつお料理を勉強されたのでしょうか?

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2006年04月30日

Chateau Croix de Versannes 2002 AC Saint-?milion Eric Degliame

結論から申し上げますと、3000円定価にしては実によくできたワインです。ポムロールのマイクロワイナリーだったら恐らく1万円以上するワインになっていたことでしょう。

vindujour-019.jpgアペラシオンは単なるサンテミリオンですがこのワインには人を引きつける魔法を持っているようです。詳しくは後程書くことにしますがセパージュはメルロー50%、カベソー50%ということでこの地域にしてはカベソーの率が大変高いと思います。醗酵のあとは新樽と一年使用の樽に入れられ熟成させるとのことです。
さてワイン選びに必ず必要なことは実践比較という事柄であります。そのワインが優れているかどうかは比較対照するワインを知っていることが最も重要なことであります。似たような味のワインはどれか、それと比較してどう違うか、価格はどうか、1時間後どう変化するかなど比較すると正当なる評価を下すことができます。
ワインは無名なときは大変リーズナブルな値段で買うことができますが一躍有名になり生産量が少ないと奪い合いになり価格がつり上がります。つり上がってから買おうとするのが日本人であります。他人の評価を鵜呑みにするのも日本人の特徴ではないでしょうか。

posted by: Georges : 2006年04月30日| コメント (0)

2006年04月19日

Chateau de Canterrane 1974 AC C?tes du Roussillon mis enbouteille en 1977

原産地統制呼称法に於けるコート・デュ・ルーションの公布は1977年3月28日です。

winediary-076.jpg然るにこのワインのヴィンテージは1974年なので「おやっ?」と思われたのならかなりのワイン専門家でしょうね。裏ラベルには瓶詰めが1977年と記載されているのでご了承いただけると思います。
このカンテラーヌは古酒を専門にしているみたいですね、あらゆるヴィンテージを網羅しており今まで数種飲んできました。で、このワインは後日飲んでみることに。
 今日は先日からのイタリアはヴェネツィア・ジューリアの白ワイン検証です。ドゥット・ウンの2003年、シャルドネ55%とソーヴィニョン・ブランの混醸、樽醗酵と云うモノです。写真は何日か前にあります。
まず色ですがゴールドに黄緑色をプラスした感じでかなり濃厚でトロンとしています。香りはパイナップルにバターでしょうか? 昔カリフォルニアのシャルドネによくあるパターン。しかし味わいは意外に辛口に仕上がりCAとは違います。しかしとにかく重たいですね、どんな食べ物に合うのかやはり理解できません。ちなみに牛肉のカルパッチョ、パルミジャーノ・レッジャーノにセルバチコ、ルーコラ、バジルにイタリアンパセリ、フルーツトマトにエクストラヴァージンというお皿には合いません。NZのシャルドネにはよく合うのですが・・・。で、最近お気に入りの鶏肝とニラのソテーを作りましたがこれにも合いません。重たい飲み口のワイン、シャルドネだけなら分かるのですがソーヴィニョンと混ぜて美味しいワイン? 未だに出会ったことありません。
半分飲んだら目一杯、バキュヴァンすると・・・ やはり泡立ちますが泡は極めて細かく先日のソーヴィニョンよりはましなようです。何が溶け込んでいるのでしょうか?

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2006年04月18日

紺屋の白袴じゃなく「白屋の赤ワイン」は旨いモノがあった

昨日はその3分の1ほどしか味わいませんでしたが、白ワイン同様バキュヴァンして保存、再検証することに。
尚バキュヴァンした際に液面には何の変化もなく瓶底から泡立つこともありませんでした。このワインは二日目も色香り味に全く変化はありません。ガーネットと表現したらよいのでしょうか紫系統の色は消えた暗赤色、香りはまさにマセットのようです。味わいは上質のポムロルに似たかなり甘めなのですが鼻に抜ける香りは独特で複数のハーブのようです。残留亜硫酸は全く感じません。

宮崎産黒毛和牛ハネシタの刺身を自己流に食べてワインとのマッチングを試みましたが、何とすこぶる良好です。牛肉にはシャルドネなど専ら白を合わせておりましたが意外なことであります。刺身に焼き海苔を載せ鳴門に巻き醤油を少々付けて食べるのが自己流ですが、このワインと合わせた場合ハーブの風味が海苔や醤油に妙に合うように思います。
結論として辛口好みの私には甘く感じてしまいますが、一般的には高く評価されるべき上質の赤ワインと申し上げて良いと思います。余計な樽の影響もありませんし今飲んですぐ美味しいワインと言えます。何度も申し上げますがマセットが好きな人には極めてお勧めできるワインと申せましょう。
Voos dai Ciamps 2001 DOC Friuli Vie di Romans
販売店がごく一部に限られているとのことです。見つけたらお試し下さい。

posted by: Georges : 2006年04月18日| コメント (0)| トラックバック

2006年04月17日

Voos dai Ciamps 2001 Vie di Romans

これはあくまで私個人のワインを飲んだ感想に他ありません。
今まで白屋と云われる醸造所の赤はロクでもないと申し上げておりますが、その白の出来がイマイチ納得できないので赤を開けました。

winediary-074.jpg
winediary-075.jpgブションの状態は良くないもののグラスに注ぐと白とは違いかなり素直であります。即ち妙な刺激臭や液面の真ん中に渦巻くような泡立ちが認められません。「ひょっとして赤の方が優れているのではないか・・・」

と思いつつ時間が遅いので明日に詳しく述べさせて頂きます。

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2006年04月16日

昨日飲んだワインを検証

昨日の写真をよく観るとワインが半量残っていてその液面が泡立っているのが分かります。半分残してバキュヴァンしたら液体に溶けていた揮発性の酸が減圧されたことにより遊離したと考えます。

て゜、一日冷蔵庫に入れて保管してから飲んでみることに。色は変わりませんが明らかに違うのは香りです。甘ーい香りになっています。口に含むと何と酸味が全く消えています。葡萄ジュースのような感じの甘ったるい液体、これが昨日のワインと同じモノとはとても思えません。
ソーヴィニョン・ブランとは縁遠いワインと化しています。
私は補糖にも補酸にも反対の立場です。日本酒の場合糖分添加したモノを極端に嫌うマニアが多いのに、ワインのシャプタリザシオンには気にしない方々が多いという不思議な光景が見られる日本の現状。ブランド志向なのでどうして造られるかという過程はどうでもよいのでしょうか。
結論から申し上げますとこの生産者のワイン造りはかなり疑問であります。イタリアの法律はコロコロ変わるので今現在どうなっているのか詳しくありませんが、私の飲んだ限りで申し上げると補酸は明らかであり酸が抜けるとただのジュースというのは発酵の過程にも問題有りだと思います。

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2006年04月12日

Dut' Un Cuv?e da uve Chardonnay e Sauvignon Blanc 2003 IGT Venezia Giulia Vie di Romans

かなり高価なイタリアはヴェネツィア・ジューリアのIGTの白ワインです。表には至ってシンプルな表示だけ「ドゥット・ウン」と読むのでしょうか?

winediary-065.jpgネットで調べたらようやく一件見つかりましたがイタリア語です。場所はMariano del Friuli というところの僅か0.8ヘクタールの小さな畑で、葡萄品種はシャルドネ55%、ソーヴィニョン・ブラン45%とのこと、8℃という低温でマセラシオン・ペリキュレールののち18~20℃で樽醗酵、マロラクティーク・フェルメンタシオンの後樽熟成といったところでしょうか。このマロラクティーク醗酵のことを「乳酸発酵」と云って憚らない連中がワインの専門家であるべきソムリエ諸氏に多いのには驚きます。乳酸発酵とは糖を乳酸菌によって乳酸に変えることを意味しているので決してワインに含まれる「リンゴ酸」を乳酸に変化させることではありません。
この地域でシャルドネのワインと云えばイエルマンの「ドリーム」が有名ですが随分とお高くなったものです。このワインのラベルには昔 'Where the Dreams have no end ...' と書いてあったはずなのですが最近見掛けたこのワインには何と 'Were Dreams, now it is just wine !' と書き換えられているではありませんか! 日本ではいつの間にか代理店が変わったようで7500円という高値で販売されています。トスカーナのチェルヴァロ・デッラ・サーラなども同様リリースされた頃いくらだったか知っている人は馬鹿らしくて買うことができません。いつも申し上げることですが今は有名かも知れないワイン、有名になったから結果として高くなった訳で、リリース初めの頃は随分お買い得感のあったワインであったことをご理解頂きたいと思います。

posted by: Georges : 2006年04月12日| コメント (0)| トラックバック

2006年04月04日

Rosso di Montalcino 2004 Podere San Giuseppe Stella di Campalto

winediary-059.jpgイタリアでビオディナミを実践しているステッラ・ディ・カンパルト女史が造るロッソ・ディ・モンタルチーノの樽サンプルです。「ブルネッロの生産者『サリクッティ』のフランチェスコ氏を師と仰ぎ、カンティーナを設立。1996年にバイオロジックの認定を取得。1999年に葡萄を植えはじめました」という女史の育てる葡萄畑は全部で6.5ha(現稼働4.3ha)、この大きさが隅々まで畑の手入れが出来る限度であると言います。
このヴィンテージはまだ発売されていませんが2003年は売り出されたようです。2004年に限って申し上げますと残留亜硫酸のレベルは高く葡萄栽培にビオディナミを取り入れていても、醸造技術は世間並みではないでしょうか?
ビオディナミが葡萄栽培の絶対条件であると主張している人、またそのワインしかワインではないと云いきる人、亜硫酸が入っているワインは毒であると思っている人など極端な意見をお持ちの方がおられますが、それはそれなりにご自由であります。しかしそうして出来たワインが本当に旨いかどうかと云うのは別の話であり、私はグラスに注いだ色を見るとき、香りを嗅ぐときそして口に含んだときに旨いと感じるワインこそ良いワインであると思います。能書きでワインを飲むのはゴメンであります。理屈では良いワインの筈なのに飲んでみたら「ゲーッ」となるワインを私は何種類も経験してきました。
本当に旨いワインは舌にピリピリとした刺激を与えません。勿論こんなワインでも何年か熟成させれば旨くなる可能性があります。ソムリエの仕事とは旨くなってからワインリストに載せることであり「当てモン」でワインを嗅ぎ分けることが仕事ではありません。
しかし熟成させなくても旨いワインはあります。若くても甘酸のバランスがとれ残留亜硫酸が殆ど無く香りも味も良いワインが存在しますがそれらは決して評論家が褒めるワインではありません。

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2006年04月01日

流行るワインと流行らないワイン

ブルゴーニュの割と名前の知れた作り手が自殺してからその価格が高騰していると聞きます。でもそれはそのワインを買い込んだ連中の仕掛けた罠。ワインの価格は噂で高くもなり安くもなります。
パーカー・Jr.を呼び寄せたコート・デュ・ローヌのある村のたくらんだ仕業を知る人はあまりいないと思いますが、ポムロールのあるシャトーのワインを全て買い込んでから同氏を招き入れたドイツ人ブローカーの話はビデオにもなっているからご存知の方も多いと思います。評論家の上前をはねる輩がずいぶん多いというのがワインの世界なのです。
所謂右岸には雨後のタケノコの如く多数のマイクロ・ワイナリーが誕生していますが、雑誌に載るのはホンのごく僅かであります。そして誕生して間もなく人気が出た(否、人気を捏造した)ワイナリーは高値で売り抜けられ所有者が次々に変わるという噂を耳にします。
赤ワインの価格というか原価はいくらかかるか? 地域により違いますが仮に賃貸で畑を借り、そこで葡萄栽培してワインを造るとするなら年間の賃貸料から逆算することが可能でしょう。アバウトですが有名な生産地で4~10ユーロ、大規模な農園なら2~5ユーロもあればできるのではないでしょうか。
名もない生産者を一躍有名にするのはボルドーのネゴシアン組織のおかげであります。生産者も儲かりますがそれ以上に利益を上げるのは販売組織であります。例えばルーチェ。モンダヴィとフレスコバルディのコラボですがこのワインに初めて異常な高値を付けたのは東京の某イタリアンなのです。
生産者の目論んだワインの目標希望価格は定価で50ドル、然るにこのお店は独占販売を理由にお店での売値は何と6万円。それを若者向けの雑誌で煽ったのは自称ワインライター。知らないセレブ達は話題を先取りしようとしてせっせと通ったと聞きます。世界中の市場であっという間に価格がつり上がったのは云うもでもありません。当時そのソムリエ氏曰く「ルーチェは私どものビジネス・ワインでございます」。
一方全く無名のままごく一部の愛好家に飲まれているワインも探せばあるのです。マスコミの取材を受けまくり拡大路線を突っ走るイタリアンが決して美味しくないのと同じく、雑誌に持て囃されるワインが必ずしも旨いとは限りません。麒麟は一切の雑誌取材に応じないのですがとても旨い中国料理を供します。麒麟は常連客だけで一杯なので本に載るのは困る訳です。ワインとて同じ事、あるドメーヌのワインなど直売先が決まっていて雑誌に載ることなどありませんが、決して高くはないと云うことが両者の共通項であります。探せばあります、安くて美味しい店、安くて旨いワイン。

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2006年03月26日

Domaine Viret EARL Clos du Paradis

domaine-viret.txt昨日のワインについて詳細が分かりましたのでお知らせしたいと思います。まずこの生産者の場所についてですがローヌ河左岸でオランジュ付近で合流するローヌの支流 Eygues 川沿いにケランヌを経てその上流に遡るとある村 Saint Maurice sur Eygues であります。
インポーターの説明から
ビオディナミの考え方に由来して、ヴィレ家が独自に編み出した農法…それが「コスモ農法」です。これは健全な植物を育てるために土地、水、空気、そして太陽が重要であり、宇宙のエネルギーも作用している、という考え方です。
畑はローヌ渓谷の標高300mに位置する場所で、ローマ時代の居住跡が残る「天国の丘」と名づけられた区画。南向きの斜面は丸く入り組み「円形闘技場」の形をしています。北側は松林によって風がさえぎられるミクロクリマが、ぶどうの成熟を高めます。

栽培については自然を壊す化学物質の農薬や肥料は一切使いません。ぶどう畑は、周りを松や楢の木が生い茂る森に囲まれ、他の生産者から自然なバリケードのように遮断された理想的な場所になっています。敷地内には非常に独創的な石の建造物があります。古代のマヤ文明やインカ帝国の時代に考えられた「地球と宇宙のエネルギーの調和・交換」を取り入れる大きな石の杭が建っており、このエネルギーが作用して、農薬を使わずとも植物が健全に育つという考えです。
* 除草剤など使わない農業
* 健全で完璧な熟度(酸味&糖分)を待って手摘み、選果。
* 低い収穫量
* プラスティックケースに入れて、潰れないように運搬

ワイン造りに関しては「自然なぶどうを生かした醸造」を追求した結果、「ぶどう本来の香り」と「テロワールの風味」を最大限発揮させるために、亜硫酸を極力控える醸造・熟成を行っています。
化学肥料や除草剤という化学物質を一切使わない農業を行っていて、「ビオディナミ」で使う薬草のほか、ラベンダーをきざんで畑に撒くなど、自然環境を尊重した栽培をしています。
* 100%除梗
* 亜硫酸をほとんど使わない発酵・熟成。
* ぶどうの香味を残すため、セメント槽で発酵・熟成。
ということであります。ブドウ品種 : グルナッシュ 70%、シラー 15%、ムールヴェードル 10%、カリニャン 5%
■ 平均樹齢 : 40年
■ 土壌 : 砂利質、粘土質
■ 栽培面積 : 6.50ha
■ 収量 : 35hl/ha
■ 熟成 : 36ヶ月(セメント・タンク)
■ 平均年間生産量 : 30,000本
税抜き小売価格は¥2,100なので騙されたと思って一度お試し下さい。

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2006年03月13日

Mas Karolina Cotes du Roussillon Villages 2003 Caroline Bonville

winediary-038.jpg先日と同じ「マス・カロリーナ」のワインですが、こちらは格上のACコート・ド・ルーション・ヴィラージュで蔵一番のモノ。12ヶ月フレンチオークで熟成させたシラーが34%、別にタンク熟成のグルナッシュ・ノワール56%、カリニャン・ノワール10%とのブレンド。
実はここのワイン輸入するのはボツになったとのことですが勿体ないお話しです。「増す・カロリー」なワインという名前が女性には受けないからでしょうか? 果実味が凝縮されたリッチな味わいにカカオの香りやバニラ香、アフターも長く私はとても気に入ったのですが・・・。フランク・ボンヴィルを輸入しているボニリさんに頼んでみましょう。

このワインの良さはエレガントでわざとらしくないところです。最近はやたら濃い濃いワインが目立ちますが、果汁濃縮のワインはまともな食事には合わないと思います。かなり濃い塩分の化学調味料タップリ使った食べ物を常食している人には受け入れられるのでしょうけれども・・・。
ワインと食事のバランス感覚ですが、若い方にはなかなかご理解しにくいことかも知れません。しかし若いときからこのバランス感覚を身につけていれば将来もっと楽しくお食事して頂けるはずです。高いワインが必ずしも旨いとは限りません、有名でなくても旨いワインは山程存在します。デビュー当初から高いワインなどそれこそ眉唾物であります。

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2006年03月12日

muselet って何かご存知ですか?

とあるHPでこのミュズレの代わりに紐でくくってあるシャンパーニュのことが書いてありました。で、ネットで探したのですがなかなか見つかりません。友達に尋ねると La Mer du Vin に載ってるとのことで開いてみると Comte Audoin de Dampierre というシャンパーニュであることが判明しましたが、それからは意外にも簡単にこのシャンパーニュのHPは見つかりました。
このメーカーですがご覧になればお分かりの通りシャンパーニュだけでなくコニャックも売っています。ですがシャンパーニュの何処に自分の畑を持っているとかの記載がありません、全て買い葡萄でまかなっているのでしょうか? その代わりに自らのHPで直売していることが分かりました。

ファー・イーストでは香港と日本に代理店があることが記載されていますが、これらの代理店からクレームが付かないのが私は不思議であります。日本での定価設定が6万円とのことですが、仮にヴィンテージが違っても本国で1本70ユーロで通信販売しているのがバレバレですからお粗末と云う他ありません。
物珍しいだけで暴利を貪ろうとする業者は、きっちりとその正体を暴かなければならないと思いますが如何でしょう。ですがこのシャンパーニュ・ハウスそのものに価値があるかどうか私はかなり疑問に思います。シャンパーニュとマールあるいはコトー・シャンプノワまたはラタフィアまでなら分かりますが、コニャックはその生産地が全く異なるモノ。ブランドビジネスではないでしょうか?

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2006年03月08日

Foncaussade Bergerac Sec Les Parcelles 2004 AC Bergerac Sec Vignerons de Sigoul?s

winediary-018.jpgフランスワインのカテゴリーで云うと「南西地方」のワインとなりますが、ボルドーはサント・フォア・ボルドーの地続きの謂わば「ボルドーのお隣」のワインです。
サント・フォア・ボルドーと云えば思い出すのが Chateau Hosttens-Picant です。アジアで初めて開催された香港ヴィネスポでは単独のブースは持たず会場をウロウロしてたのがピカンさんの息子さん。で、声をかけられたのが私。「私の父が造ったワインを飲んでください・・・」とのことでボニリジャパンの西尾社長とテイスティングしたのがこのシャトーのワインでした。今ではかなり有名になりましたが当時はどの評価本にも載っていませんでした。
隠れた銘酒はまだまだいくらでもあります。安くて美味しいワインには目もくれず雑誌や漫画の紙面をにぎわすワインに買い物が集中するのは如何なものかと思います。

さてこの白ワインですがまず色がクリアー・グリーンと云った感じで、香りは柑橘系や桃の香り、口に含むと果実味豊富で甘酸のバランス良好と好印象です。葡萄品種は鼻に抜ける香りが麦藁ストローみたいなのでシュナン・ブランかと思いました。
実際調べてみるとベルジュラック白の主要品種にシュナン・ブランが含まれていました。勿論ボルドーの主要品種であるソーヴィニョン、セミヨン、ミュスカデルもありますが聞き慣れない ondenc と云う品種も含まれています。他に補助品種として25%以下だけ混ぜて良いのがユニ・ブラン。
で、ネットで検索しましたがこの協同組合のサイトは見つかりませんでした。残念ながら日本国内では関連サイトが見当たりません。ベルジュラックはボルドーに統合されると聞いたのは5年程前ですが未だに進展はありませんね。しかし安くて美味しいワインがかなりあるとみております。
このブログをご覧の皆様、書き込みしやすくするため投稿者のメールアドレスを必須条件から外しました。楽しいお話しをお待ちしております、ワインのお話し、旅行のお話し、グルメのお話など何でも。

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2006年03月04日

C?tes du Rh?ne 2004 Chateau des Corr?ges

winediary-014.jpg2004年マコンのコンクールで金賞受賞した証が左上に貼ってあるコート・デュ・ローヌの赤ワインです。色はごく普通のワインカラーで特に紫が顕著という訳ではありません。香りはフルーティーと申しましょうか、しかし普通です。口に含むと甘さと酸そして若干の苦み渋みがうまく調和しているようです。
別に何の特徴もありませんがこのワインに金賞が与えられる理由が分かりかねます。いつも申し上げることですがコンクールに出品するにはお金がかかりますし仮に賞を取っても取った証となる貼りマークは買わなければなりません。即ち最終的に消費者が負担する訳で実力より高いワインを買わされることになります。

マコンやパリばかりではありません、世界各国で様々なコンテスト、コンクールがありますがどれもタダでは出品できない訳です。コンクールに出品しなくても旨いワインは山程あります。
凡庸なワインでも金賞受賞できるという見本みたいなワインでした。

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2006年03月03日

ボニリ・ジャパンさんのテイスティング

bonili01.jpg先月末の予定が3月になってしまいましたが、今回はいつもと違ってハイレベルなワインの登場です。中でもこの「クロ・サンジュリアン2002」は出色です。

bonili02.jpg次に印象深いのがこの「プティ・グラヴェ・エネ2001」と言うかこちらの方が好みです。
bonili03.jpgでも一番のお気に入りは「今飲んですぐ美味しい」このワインかも知れません。私の場合は安くて美味しいワインをことのほか評価したいと思います。何年先にどうのこうのと云うのは曖昧であり必ずしも旨くなると云う保証はありません。だったら今飲んですぐ美味しいワインについてはもっと評価されるべきであると考えます。これはもうすぐ店頭に並ぶはずです。見つけたら是非お試し下さい。
bonili04.jpgフィジャックの名が付くワインは山程ありますが、これもその一つ。果実味が豊富で酸もありバランスはかなり良好です。
bonili05.jpgポムロールのワインからレイマリー家のワインを2種類。初めは2002年のシャトー・ロベール。場所は大したことありませんがなかなかどうして、結構良いワインではないでしょうか?
bonili06.jpgで、次はさっきの蔵元のキュヴェ・スペシャルとも云えるポムロルのワインです。
最後はステファン・ドゥルヌンクール氏のトップワインでタナー種に用いられる手法を取り入れた工芸品的なワインです。
ちなみに今日飲んだワインは次の通りです。(輸入元の発表です)
1. ブルゴーニュ シャルドネ トネーレ 2004 シュヴァリエ・デオン ドメーヌ エリック・ダンプ(シャブリの生産者 メルシャン)
2.  シャトー グラヴィール ラコステ 2004 グラーヴ白
3.  ブルゴーニュ ピノノアール 2001 ドメーヌ シェヴィロン・シェゾー 
4.  コート・ド・ブルイイ 2004 金賞パリ カーヴ・デ・ベルエール メルシャン
5.  CH ムーラン・デュ・バレル 2002 樽熟成 ボルドースペリウール
6.  CH ペイロー 2002 コート・ド・カスティヨン地区
7.  CH ペイロー 1989 コート・ド・カスティヨン地区
8.   CH ド・フォンベル 2003 サンテミリオングランクリュ
9.   クロサンジュリアン 2002 サンテミリオングランクリュ
10.  CH プティ・グラヴェ・エイネ 2001 サンテミリオングランクリュ
11.  CH レ・トゥネル 2003 フロンサック プレスティージ レイマリー家
12.  CH トゥル・グラン・コロンビエール 2003 ラランドポムロール
13.  CHピュイ・ラザック 2003 サンテミリオングランクリュ
14.  CHベルローズフィジャックプレスティージ 2001 サンテミリオングランクリュ
15. CH ロベール 2002 ポムロール レイマリー家
16.  CH トゥール・ロベール 2002 ポムロール 
17. ベルローズフィジャックプレスティージ 2001 サンテミリオングランクリュ
18.  CHリィシュリュー  ラ・フェイヴァリット ド・リシュ 2003 フロンサック

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2006年02月27日

Piesporter Michelsberg Riesling Auslese 2003 Gebr?der Steffen

winediary-013.jpg一昔前というかかなり昔の話になりますが、1970年代の日本での主役はフランスワインではありませんでした。そう、ドイツワイン全盛時代であります。その頃ワインを飲むのは「師、士」の付く職業の人が殆ど即ち医師、弁護士、公認会計士・・・。所謂高額所得者ですがその頃は従価税が適用され原価100円程の安物ワインが驚くべき価格でまかり通っておりました。
ワイン=高級品という感覚で飲んでいたのがこの頃の飲み方。その影響が今も残っております。「高いお金を支払ったから旨い」と思っている人が随分多いということです。しかし当時日本に輸入されていたドイツワインはそんなに高いものはありませんでした。税制もむちゃくちゃなら輸入業者もボロ儲けしていた時代で、味を分かって飲んでいた人は殆どいなかったと云うことです。
従量税になってもしばらくはワインの価格に反映されませんでした。輸入業者からすれば「急には安く売れない・・・」訳でその頃から輸入業者の新旧交代が始まったのです。

さてこのワイン、モーゼル・ザール・ルーヴァーを代表する庶民派ワインの一つですが残念ながらリースリングの香りとは違う葡萄品種を感じてしまいます。色は青みがかった黄色、味は甘さが強いですが結構酸がありバランスは悪くありません。しかし食事中に飲むには私には甘すぎます。
アサヒ、サッポロ、麒麟あるいはサントリーのどれが旨くてどれが不味いかという話題は「人の好みは千差万別」の一言で帰結する訳で人により好き嫌いがあって当然だと思います。
ワインについても同じ事が云えます。味香りの優劣は他人が決めるものではありません。殆どの人は自分の舌に自信がないため他人の言葉を頼る訳です。パーカーJr.の云うことを信じるのは勝手ですがその影響で馬鹿高くなってから買うというのは「無駄遣い」という言葉が当て嵌まると思います。80年代に私にそっと耳打ちされたヴリナ氏の一言「安くて美味しいヴォーヌ・ロマネあります」私は今でもハッキリ覚えております。

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2006年02月13日

古いボルドー偽造ワインにご注意!

今頃こんな事叫んでも遅すぎます。今日の読売オンラインにこんな事が書かれていますが、私は今から17年も前から申し上げております。http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/drink/wnews/20060213gr02.htm
その頃はまだバブル全盛期、私が掴まされた偽物は 1986年ヴィンテージのDRCの Montrachet 、ご丁寧にウィルソン・アンド・ダニエルズの肩ラベルまで貼ってありました。古いボルドーだけではありません。DRCワイン全般、ペトリュス全ヴィンテージ、ラフィットやラトゥール、みんなの欲しがるコシュ・デュリーやスクリーミング・イーグルに至るまで偽物だらけの日本ワイン市場。アンリ・ジャイエールなど飲んだ人が殆どいないのですから偽物かどうか判らないのが現状です。

H.ジャイエールは以前から申し上げているようにパリのヴリナのお店でかなり飲んでおり、本物と偽物の区別は判ります。実際ご自宅に伺い数ヴィンテージはテイスティングさせて頂き、さらに何年か通う内に売ってくれるようにもなりました。ワインは永年親しんでこそいろいろ理解できるというモノであります。欲しがる人が多い世界に偽物が登場します。世界中には美味しいワインが山ほどありますが評論家や漫画が取り立てて騒ぐのはそのごく一部のワインだけなのです。騒がれたワインは馬鹿高い価格で売られるようになり、そうなると登場するのが偽物ワインであります。

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2005年12月13日

ワイン雑感

以前会員だけに閲覧して頂いたコーナーを何方でも見て頂くようにしようと思います。ただ公開しない方がよいと思われる部分もありますのでしばらくは日記で述べさせて頂きます。
「イタリアワイン最強ガイド」を見させて頂きましたがこの本から教えて頂いたことはまずワイナートという雑誌、どうやらひも付きのようですね。編集に関わる人物が実はとあるワインインポーター社長の親族であることが窺えます。具体的な名前を敢えて挙げるとT姓の人とジャパンインポートシステム。これが事実なら一般の読者はまさに嵌められた訳ですから腹が立つでしょうね。
私はこのワイナートという雑誌、写真が綺麗なのでたまに買ったことがありますが、記事そのものはまるでワイナリーの言い分そのまま、何ら自分の意見を持たない雑誌として殆ど無視しておりました。誤訳とも思われる部分もあり信用性は低いとも思ってあります。

確か2巻目にブルゴーニュを特集していたと思いますが末尾のDRCワインに関して輸入元がピーロートジャパンになっていたので笑ってしまいました。この頃は正規輸入元が高島屋からサントリーに替わってかなり経っていたはず、怪しげな不凍液関連の業者に依存するのはワインのことを知らない証拠。
本来ワインについて詳しいならばこんな業者と関わらないはずです。広告してくれるなら何処でも構わないという営業姿勢の表れでしょうか?

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2005年12月02日

Willems Hofmann Fusion Ⅱ Rieslimg 2004 Deutscher Tafelwein Rhein-Mosel

1202wine.jpgスクリュー・キャップのボトルは典型的なドイツの細長いもの。香りはドイツワインそのもののリースリングの香りで、色も綺麗な黄緑色を呈していて好感が持てます。味はスッキリ爽やかで甘さも適当な本当に昔のドイツワインの良さが感じられます。
ブショネの心配のないスクリュー・キャップ・ボトルに全てのワインが移行して頂きたいと思います。というのも先だって開けた Concerto Reggiano Lambrusco 2004 Medici Ermete ですが思い切り「ブショネ」。スパークリングワインでもブショネは往々にして存在します。色や泡立ちは全く問題なかったのですが香りがいがらっぽく味はそれこそゲーッとなるほどヒドいものでした。
ドイツワインの黄金期は1970年代だったと思いますが例の不凍液事件から衰退の一途をたどるようになったと思います。この不凍液の張本人について日本人は認識が甘いと思います。ドイツワイン商法というものご存じでしょうか? ドイツワインを売る人たちはいくつもの会社(輸入元)をかけ持ちしていることが多かったのです。今日は○○○商事、昨日は○ー○ー○・ジャパン、あるいは午前中がN・ジャパンで午後からはB商事などと一人で数社の名刺を持っている人を何人も知っておりました。

昔はリーファーコンテナーなど使わない会社が殆どで赤道直下を船で運ぶ訳ですからワインは吹きこぼれるのが当たり前。そんな時代にラベルを貼らずに日本で貼り付けるという輩が実際に存在しました。それも甘ければアウスレーゼ、酸っぱければカビネットなどと勝手に貼り付けていたようです。輸入原価の10倍から数十倍ほどの値段を付け主に医者や弁護士の先生方に売りつけていました。まさに折れて曲がってなんぼの商売。セールスは勿論歩合制の高給取りばかり。
この時代に甘い汁を吸った人間はなかなかその味が忘れられないようです。ドイツワインでは儲からなくなるとフランスワインに手を出したりしましたが、今では一般の人が知らない諸国のワインで同じようなことを計っているみたいです。

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2005年11月24日

ワイン大学第249回高槻エッソンス・エ・グー

今日は初めて参加のお客様が6人も、その内のお2人がネットからお申し込み頂いたため大変緊張しました。ところが蓋を開けてみたら何と前に座られているメンバーと顔なじみとか。世間は広いようで狭いものです。
秋が深まってくるとどういう訳かボルドーが恋しくなります。シャンパーニュで乾杯のあと角が取れたボルドーのブラン、そして熟成の極みでしょうか、サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセの1982年を味わったあとにメドックのカベルネに移るという私の好きなスタイルで楽しんで頂きました。
ワインは食事と共に楽しむもので議論の対象にはしたくありません。美味しい食事と美味しいワインに肩書きは必要ありません。名前だけご立派なワインでもその素性が分からないものが世の中には沢山あります。数年前にワインスペクテイターで大きく取り上げられた Chateau Petrus 1982 の偽物ですが、日本では見て見ぬふりのワイン業界。「こんな話を持ち出されたら今のワインブームに水を差す」とばかりに話題にしようと思っても全て抹殺されてしまいました。

ドメーヌ・アンリ・ジャイエのワインはパリのタイユヴァンのオーナー、ジャン・クロード・ブリナに勧められ「安くて美味しいワイン」としてよく飲み、ドメーヌにも数回訪問し何度目かにやっと売って貰えました。今の異常な価格を容認するのはこの時代のことを知らない人達ばかりです。高くなれば欲しがる人が出てくるのですが、同時に忘れてはならないのが偽物の出現です。
かなり前の話ですが北新地は上通りにあったワインバーでの出来事、日本で出回りはじめたジャイエのクロ・パラントゥ、一口飲めば偽物であることは明らか! 輸入元はワイン専門ではなく香辛料を輸入していたところでした。同じ頃東京は銀座のエノテカ・ピンキオーリ、ここでもワインリストに載っていましたがワインリストに載っていた価格はヴォーヌ・ロマネのプルミエクラスでも \15,000~ \20,000 程度のものですがこちらは全く問題のない本物。ですからこの頃から偽物ワインは大量に流通しているのです。今でももちろんのこと、ですから本物のDRCを買おうと思ったらそれこそ大変な努力が必要です。ネットでも抽選でしか買えないのが本物の証拠です。
ワインというもの身の回りにこれから高値が付くワインがうようよしています。気が付かないのはその価値が分からないからなのです。大切なのは自分の味覚を自ら磨くことでしょう。そうすれば人が騒いでいても惑わされずに美味しいものを見つけることができます。

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2005年04月13日

リニューアル・Krug Rose

昔は熱烈なクリュッグのファンでした。何度も蔵を訪問しましたし1988年には当主アンリとボワイエでバッタリ会った事もあります。ですが当時の価格はクロ・デュ・メニでさえ700フラン位、グランキュヴェに至っては300フランまででした。ですから愛飲していたのですが今の価格ははっきり申し上げて異常としか申せません。
シャンパーニュの葡萄の価格から考えて妥当な出荷価格は幾らかご存じない人が多いので、まかり通ってしまう日本国内の販売価格。
ロゼがリニューアルして販売価格は何と¥38,850。レストランで飲んだら幾らになるのでしょうか? 元々ロゼを造っていなかっただけに初めて発売した頃は色が悪く評判はイマイチでした。Krug Rose の発売当初の色を覚えておられる方がおられたら思い出して下さい。ピンク色と言うよりは玉葱の皮みたいな色を呈していましたね。
何度も申し上げますが今のクリュッグの瓶は瓶口が狭すぎてコルクが痛みやすく早く飲んでしまわないと美味しくありません。しかしこんな高い値段では私は買いません。
ま、経営が代わりブランドビジネスですからロゼを高く売りたいという気持ちは分かります。それならクロ・デュ・メニをすぐに売らないでコレクションのように長く寝かせて Krug Collection du Mesnil として売ったら如何でしょうか? 王冠を用いて二次発酵するので長期の熟成に耐えると仰っているクリュッグ家の人々の意図するところが分かりません。http://www.yomiuri.co.jp/wine/news_w/ne05041201.htm

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2005年03月03日

昨日期待もせず開けたワインに、

正直かなりビックリしました。シャス・スプリーンのセカンドかサードワインに辟易したので「やはりボルドーの数多く造るところは避けた方が・・・」と思ったのですが、これは◎の良くできたワインでした。ブションも理想的な形です。抜いたときの形でそのワインの経歴が解ります。温度変化にさらされたワインのコルクは歪な形になりますが温度管理が最後まで行き届いている場合は綺麗な円柱形(液面に近い方が膨らんでいますが)になることは意外にも教科書にはあまり書いてありません。ある一部分が異様に膨らんでいたりしているコルクは保管方法か輸送途中で大きく温度変化があったことを意味します。
かなり前の話ですが月刊茶の間という広告誌に静岡のインポーターの宣伝があり、その写真を見て吹き出してしまいました。「リーファー・コンテナーで運ばれた・・・」という説明があるにも拘わらずコンテナーの中には平積みされたワインの箱がぎっしり隙間無く詰まっています。これはドライコンテナーにワインを詰めるときの手法でリーファーでは必ず空気の通り道を造るためパレットを使用することが殆どです。リーファーコンテナーで輸入しても電源を切られれば何も意味がありません。到着した港で電源を切られたまま通関手続きを待っているコンテナーも実際よく見掛けます。
話は逸れてしまいましたが肝心のワイン、Ch.La Cardonne 1999 Cru Bourgeois AC
Medoc 非常に濃い色を呈していますが、今飲んでちょうど良い見事なバランス。かなり澱が出ていますがこれも熟成の証拠です。葡萄品種はメルロー 50%/カベルネ・ソーウ゛ィニヨン 45%/カベルネ・フラン 5% (植えられる面積の比率でセパージュではありません)との事ですが、タンニンが落ち着いてローストビーフとの相性は抜群。定価2600円のワインとしてはとてもお買い得だと思います。

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2005年02月24日

今日で丸20年

1970年大阪万国博覧会の時「ワインってこんなに美味しいんだ」と初めて知ってしまいました。これがそもそもの不幸の始まりだったとは・・・。
当時ワインは贅沢品扱い。従価税というCIFに50%上乗せする実に高い課税率でした。フランスの蔵出し価格1000円のワインは日本に輸入されデパートに並ぶと恐らく1万円以上になったことでしょう。
ワインの税率が下がったのはそんなに昔の話ではありません。従量税の時代になり、ワイン輸入商社に大きな変化が見られました。ルイ・ラトゥールやラドゥーセット等を独占的に輸入していたバークレーも今はありません。ブルゴーニュといえば「銀座のミツミ」と相場が決まっていた時代もあったでしょうがこの三美も今はありません。その他大手のラック・コーポレーションなどもタカラグループの傘下に入り、最近では成城石井も焼き肉牛角の傘下に入ったとか聞きました。
従量税になったとたん自社輸入に変えて成功したのがモトックスでしょう。良いワインを良い状態で輸入管理して安く販売するのですから売れるのは当然です。

世の中には有名でなくても美味しいワインは山ほど存在します。例えばアンリ・ジャイエールのワイン。何度も申しますが1980年代、私がパリのタイユヴァンでクロ・パラントゥーを飲んでいたのはたったの500フラン程度の価格でした。グランクリュのエシエゾー等もせいぜい700フラン程度。別に飛び抜けて美味しいわけではありません。独特の風味があるだけでヴォーヌ・ロマネはヴォーヌ・ロマネの味そして香りなだけで、「ロマネ・コンティを遙かに凌ぐ」などというのは単なる作り話でしょう。
銀座コアビルのエノテカ・ピンキオーリでも1995年当時2万円もしない価格で飲むことができました。
サントリーが買収したラグランジュなんかも1985年ヴィンテージなどとても安くて美味しかったのですが、当時はもっと有名なシャトーばかりもて囃されていました。
安くて美味しいワイン、例えばコート・ド・ブールのシャトー・ファルファの1990年、そのシュヴァリエールと名付けられた両方とも毎日飽きずに飲んでいましたが何年かの熟成の後にことのほか素晴らしいワインになっていました。
ワインの好みは人によって違うのは当たり前ですが、安くて美味しいワインを見つけるためにはやはり自分の舌を磨く必要があります。高くても不味いワインはそれこそ掃いて捨てるほど存在することをお忘れ無く。

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2004年11月23日

最近見つけたHPですが

かなりの食の達人らしく、鋭い視点で京都のお店を紹介しておられます。アドレスはこちらです。http://hw001.gate01.com/impromptumew/index.html
最も新しいのは「修伯」について「7000円で豪華な刺身盛り合わせとデザート食べ放題の・・・」というふれ込みでグルメ雑誌を賑わせていたようですが、実際の内容はかなりお粗末のようです。我がワイン大学メンバーのお一人K女史も一度食べに行かれたようですが「二度と行かない、最悪の店だ」とかんかんに怒っておられました。
今日はワインのお話しを少し。ワインを選ぼうとすると「マコン・コンクール銀賞受賞」とか「パリの金賞」などコンクールでの受賞ワインであることを誇らしげにうたった文句をよく目にします。こういったワインには結構派手なシールが貼られていますが、このシールを貼るか貼らないかでいくらか価格が変わることをご存じでしょうか?

日本人はコンクール受賞ワインに弱いと聞きます。
そもそも美味しいワインはコンクールに出展する必要があるのでしょうか? 無料で出品することは不可能です。それなりの費用を支払い無償でワインを提供し、コンクールにてそれなりの評価を得るとまたお金を支払ってシールを購入するわけで、第3者の評価を受けるために原価が高くなってしまいます。
ある輸入元は「ユーザーに解りやすいから」という理由でこのシール付きのワインを多く仕入れていますが、美味しいと思った物はごく僅かです。昔のお話しですがブルゴーニュのタストヴィナージュによく騙されたものです。
世界中から注文の殺到するワインにこういったシールを見つけることは出来ません。美味しいワインはコンクールに出す必要がないからです。
もう一つワインの価格について、一部のブルゴーニュワインが異常な価格で取引されている事に注目しております。ごく一部のドメーヌのワインについてですが、これらの取引に介在する日本人のブローカーが一人で儲けているように感じるのは私だけではありません。次々にインポーターの経営が行き詰まる中、この親子だけは不況のふの字も知らないようです。著名なドメーヌを欲しがる日本人が大勢居るからこうなるわけで、味の解る人ならば何も馬鹿高いドメーヌワインに手を出さないはずなのですが・・・。

posted by: Georges : 2004年11月23日| コメント (0)

2004年11月19日

2004年11月18日木曜日追加

 今年のボージョレ・プリムールの売れ行きはやはり予想されたほど伸びないと思う。夕方イカリスーパーや阪急オアシスに買い物に出掛けたが、試飲コーナーに群がる人も少なく展示されるボトルに売り切れる気配も何もない。日本での販売は初日にすべて勝負が決まり、二日目三日目から売り上げが伸びることはほとんど無い。雨という事も影響したのか初日からケチがつくと悲惨な結果になるのではないか?
 大阪では毎年のことかも知れないけれどリーガロイヤルホテルに自称ワイン通と仰る面々がお集まりになりカウントダウンして乾杯したことがテレビで大々的に報告された。まあ売る側の務めとしてソムリエがコメントするのは当然だが今年のように雹に襲われたヴィンテージは葡萄がかなり傷んでいるはずで、当然と言ってよいほど色も薄く味も薄いはず。「フルーティーであっさり」という表現は「香りはあるけど水っぽい」に他ならない。
 ちなみにこの私自身、20年以上ワインの普及に努めてきてはいるものの一度たりともボージョレ・プリムールのパーティーを開いたことはないし参加したこともない。果たして今年のパーティー費用は幾らだったのだろうか?
 昔は酷かった。従価税の時代デパートでの販売価格は幾らだったか忘れてはいけない。殆どの並のボージョレで3500円前後、ヴィラージュと名が付けば4000円を超えた頃が実際あった。これがホテルならどうだったか? 飲み放題の深夜の集まりが税サービス別で10000円以上したことを決して私は忘れない。

 その年の採れた葡萄で出来たワインを祝うのであれば南半球のオーストラリアやチリあるいは南アフリカのワインで行えばよいと思う。何も11月まで待つ必要もないし早仕込みのものであれば夏にはとてもまともな物が安く手に入るはずである。何も馬鹿高い航空運賃を払って安物ガメイを飲まずに、自分の好みの葡萄のワインをリーズナブルに買うことが出来るはずだ。
 何もボージョレ地区のワインが悪いと云っているのではない。モルゴンやサンタムール等のクリュ・ボージョレは新酒仕込みは殆どしないし、その他の地域でも優良なワインは山ほどあると思うし、実際シャトー・デ・ジャック等驚くべきボージョレを私自身購入し、愛飲している。ただ大量に造られる粗悪なものが多いヴァン・ド・プリムールには反対しているだけである。フランスから遠く離れた日本に於いてブルゴーニュワインを愛好するのであれば、南のはずれのボージョレよりも中心を成すコート・ドールのACブルゴーニュにもっと注目して頂きたいのである。ワインは実践比較して初めて理解できる物。飲み比べればきっとご理解頂けるものと信ずる。

posted by: Georges : 2004年11月19日| コメント (0)

2004年11月18日

今日は11月の第3木曜日である、 

ということはボージョレ・プリムールの解禁日。すでに解禁は午前0時をもって済んでいるので朝から並んで買う人はいないだろうが・・・・。新聞の折り込みチラシを見ているとやはりこの新酒を扱ったものが多い。スーパーマーケットは大体2080円、2180円、そして「ヴィラージュ」の名前が付いたもので2480円から酷いものになると3380円とビックリするほど高いものもある。今年の特徴は「無濾過」や「酸化防止剤無添加」という付加価値を付けたものが登場ということ位か? 
しかし、このフランスの安酒をわざわざ高い航空運賃を払って日本まで送ってもらい、時差の関係で「日本が一番早く飲める」と喜んで飲んで良いものかどうか私はかなり疑わしく思う。大体ブルゴーニュといえば代表する葡萄品種はピノ・ノワールであり、ガメイではない。ブルゴーニュでは最も南のはずれとでも表現すべきボージュ地方の、ピノ種が育たない土壌に於いて、仕方なく植えられるガメイ種のワインはいったい幾らするか考えて頂きたい。

元々この『ヌーヴォー』と呼ばれる新酒が登場したのはいつかご存じだろうか? 法律が公布されたのは、1967年11月15日のこと。実に最近のことであり、フランスで昔から行われている行事でも何でもない。ボージョレだけではないことは最近ようやく知れることになったが、赤ワインではローヌ地方のコート・デュ・ローヌ、コトー・デュ・トリカスタン他いろいろ、その他の地域ではコトー・デュ・ラングドックもあり、ロワールではトゥーレーヌやアンジューもある。更にロゼワインも白ワインにもこのヴァン・ド・プリムールは存在する。
では、どうしてこのボージョレ・プリムールだけが有名になったのか? 答えは仕掛け人ジョルジュ・デュブッフというボージョレ地区に住む、実にお金儲けの上手い人物と輸入業者の、謂わば民間による商業活動に、ワイン文化のない日本国民がまんまと乗せられているだけなのだ。だから数多く生まれる新酒の中でも、ボージョレだけが取り上げ続けられるのである。それを知らずにマスコミ、それもNHKまでがニュースで取り上げるのは如何なものか?
それでは、ボージョレ・ヌーヴォーはフランスでお祭り騒ぎをして飲まれているのか? 答えはNOである。パリ市内では観光客用に飲んでいることをアピールするレストランもあるだろうが、ご当地に近いリヨンやブルゴーニュの中心部、ボーヌやニュイサンジョルジュで馬鹿騒ぎをするのを見たことはない。遠く離れた異国の日本で、紳士淑女が夜中に集まってフランスの安酒に乾杯する光景をTVで見てフランス人はどう思うか尋ねてみたいものである。
この新酒は、箱にはいついつまでに開けてはならぬと印刷されてはあるものの、毎年決まってフライング、即ち掟破りする酒屋やレストランがある。早いところでは火曜日に飲んでしまっているバーがある。そもそも第2週の水曜日には出荷されるので「飲むな」と云われても飲みたくなるのが人情。日本の法律上飲んでも何らお咎めはないはず。
まともな流通価格はいくらか? 今日の新聞折り込みの中でひときわ目立ったのが「楽市」のものであった。デュブッフのプリムール2004年が1780円ブシャール・エネのが1598円最も安いチラシ広告である。しかしこれでもかなりの利益がある。数年前まで頑張っていた徳岡は何と998円で売っていたはず。現地価格は1980年代はたったの3フラン前後、ミネラルウォーター並みの価格いやそれより安かったかも・・・。
この時期だけ航空運賃の値引きはない。何故ならば安くする必要がないからだ。
安酒に高い航空運賃を支払って有り難く飲む日本国民の多いことに憂いを思うのは私だけだろうか?

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2003年11月20日

今日はボジョレー・プリムールの解禁日である。

とあるワインバーのHPに面白いことが書いてあったので
ご参考までに http://www.bh.wakwak.com/~vendange
フランスの社交界で初鰹を祝ったらという喩えが実に面白いではないか! ボジョレー・プリムールの一番の輸出先はご存じかも知れないが我が国日本である。ジョルジュ・デュブッフの音頭取りに諸手をあげて飛びついたのがこのおめでたい国なのだ。ヴァン・ド・プリムールはいろいろあるが、ボジョレーだけ大々的に取り扱われるのは如何なものか? 元々10フランにも満たない安酒をプリムールという手法を用いて高い値段で輸出し、大儲けを企んだ彼の手腕は大したモノだが、当時各国に輸出されたものの次第に他の国は買わなくなってきたのを我が国民は知らない。ワインブームに水を差す意見は全て抹殺されるのである。
 もう一つ、赤ワインブーム盛んな頃出版されたワインスペクテイターの「フェイク・ボトル」特集号だが誰1人取り上げないのも不思議な話である。当時レストラン・ミチノのシェフにご協力頂いて翻訳して頂いたが、それ以降知っている人も積極的には語ろうとしない。

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