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2004年11月19日

2004年11月18日木曜日追加

 今年のボージョレ・プリムールの売れ行きはやはり予想されたほど伸びないと思う。夕方イカリスーパーや阪急オアシスに買い物に出掛けたが、試飲コーナーに群がる人も少なく展示されるボトルに売り切れる気配も何もない。日本での販売は初日にすべて勝負が決まり、二日目三日目から売り上げが伸びることはほとんど無い。雨という事も影響したのか初日からケチがつくと悲惨な結果になるのではないか?
 大阪では毎年のことかも知れないけれどリーガロイヤルホテルに自称ワイン通と仰る面々がお集まりになりカウントダウンして乾杯したことがテレビで大々的に報告された。まあ売る側の務めとしてソムリエがコメントするのは当然だが今年のように雹に襲われたヴィンテージは葡萄がかなり傷んでいるはずで、当然と言ってよいほど色も薄く味も薄いはず。「フルーティーであっさり」という表現は「香りはあるけど水っぽい」に他ならない。
 ちなみにこの私自身、20年以上ワインの普及に努めてきてはいるものの一度たりともボージョレ・プリムールのパーティーを開いたことはないし参加したこともない。果たして今年のパーティー費用は幾らだったのだろうか?
 昔は酷かった。従価税の時代デパートでの販売価格は幾らだったか忘れてはいけない。殆どの並のボージョレで3500円前後、ヴィラージュと名が付けば4000円を超えた頃が実際あった。これがホテルならどうだったか? 飲み放題の深夜の集まりが税サービス別で10000円以上したことを決して私は忘れない。

 その年の採れた葡萄で出来たワインを祝うのであれば南半球のオーストラリアやチリあるいは南アフリカのワインで行えばよいと思う。何も11月まで待つ必要もないし早仕込みのものであれば夏にはとてもまともな物が安く手に入るはずである。何も馬鹿高い航空運賃を払って安物ガメイを飲まずに、自分の好みの葡萄のワインをリーズナブルに買うことが出来るはずだ。
 何もボージョレ地区のワインが悪いと云っているのではない。モルゴンやサンタムール等のクリュ・ボージョレは新酒仕込みは殆どしないし、その他の地域でも優良なワインは山ほどあると思うし、実際シャトー・デ・ジャック等驚くべきボージョレを私自身購入し、愛飲している。ただ大量に造られる粗悪なものが多いヴァン・ド・プリムールには反対しているだけである。フランスから遠く離れた日本に於いてブルゴーニュワインを愛好するのであれば、南のはずれのボージョレよりも中心を成すコート・ドールのACブルゴーニュにもっと注目して頂きたいのである。ワインは実践比較して初めて理解できる物。飲み比べればきっとご理解頂けるものと信ずる。

posted by:Georges :

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