トップページ > こんなワイン買いました > フランスワイン > Gevrey-Chambertin Vieilles-Vignes 2005 Maison Jean-Philippe Marchand

« 平成20年6月の直心(第12回) | トップページ | 第104回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会 »

2008年06月20日

Gevrey-Chambertin Vieilles-Vignes 2005 Maison Jean-Philippe Marchand

8v0620.jpg滅多に買わない生産者のワインですが、日本でだけ持て囃されているあのパ○レは自分で醸造設備を持っていないためここを間借りしてやってます。畑も借り物なら醸造設備も借り物、そんなワインを評価する人の気が知れませんが実際には買う人が多いとのこと。まあ私には縁のないワインですけど。
前年に比べたらどの生産者も大成功と云われた2005年なのでとりあえず一本だけ買ってみました。ラベルの“Vieilles-Vignes” の下に「Elevé et mis en bouteille par」と明記されていますので熟成と瓶詰めだけはこの生産者が行ったことが確かです。その前に「Vinifié」が付いていれば「醸造」も自分のところで行ったことになります。
しかし元々このジュヴシャンのヴィエイユ・ヴィーニュは「生産者元詰め」表示があったはず。ですからマルシャンとは親しい間柄のボニリ・ジャパン西尾社長に聞いてみましょう。
西尾社長の説明によるとやはりこのワインは自分の畑の葡萄がほぼ100%のはず、ところが株式会社組織に会社を改め、SA・ジャン・フィリップ・マルシャン社としてワインの醸造・瓶詰め専門会社にしたため葡萄は家族から買う形になるとのこと。従ってドメーヌ表示は出来ずにネゴシアン物として売らなければならないとのことが判明しました。
さらにこのメゾン・ジャン・フィリップ・マルシャンですがジュヴシャンの中心部に何かのモニュメントがあり、その前でやっていたのは昔のお話で、その場所は弟に譲り「マルシャン・フレール」という名前でワインを造っているとのこと。今では国道N74を東に渡って一キロほど行ったところの元菓子製造会社に会社を設立したとのこと。かなり大規模な工場で例のパ○レ以外にも数社のワインを引き受けているとのことです。
やはり持つべきは強い味方! 西尾社長はしょっちゅうフランスに行っておられるのでさすがに詳しいです。知らないことは知らないまま放置せず、知っている人に聞いて理解すべきです。周りに詳しい人が居るからこそワインの理解が深まるというもので評価本を鵜呑みにするのは間違いの元であります。

例によって前置きが長くなりましたが開けてみましょう。

キャップシールはアルミ製孔は長方形型に四つ、コルクは天然物で長さは49ミリの中級品、家紋だけが描かれヴィンテージなどはありません。
グラスに注ぐと大変綺麗な赤紫色を呈していますが他と比べるとかなり薄い目、香りも実に軽い目でやはり大量生産方式に移行しているのでしょうか。
味わい的には軽い割にしっかりした樽のエキスを感じます。まあ元々ブルゴーニュのワインと云えばそんなに濃い濃いワインではありませんでしたのでこんなのもありかな?という印象です。薄いと云ってしまえばそれまでですが、将来性はあるように感じます。決して濃くはなりませんが華やかに熟成することは十分考えられますので3年から5年の熟成の後にもう一度飲んでみたいと思います。気の短い人にはお勧めしにくいですが、上手に保管さえ出来たらブルゴーニュの熟成香を楽しめるかも知れません。

しかし高くなったものですね、推定蔵出し価格で11.25ユーロ、輸入元の税別定価は5000円、また熟成を待たなければならないこともあり現状では難しいとしか云えないです。

posted by:Georges :

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)