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2008年07月25日

Château La Mouline de Labegorce 1997 AC Haut-Médoc

8v0725.jpgシャトー・ラベゴルス・ゼーデの関連ワインかなと思ったのですが調べてみるとシャトー・ラベゴルス・ゼーデとゼーデの付かないシャトー・ラベゴルスの存在を初めて知りました。でそのラベゴルスとラベゴルス・ゼーデですがラベゴルスの方はこちらに公式HPがあるのですがどういう訳か非常に重く開くのにずいぶんと時間が掛かります。待って待って開いてみてもこのワインについての説明は何もありません。

ラベゴルス・ゼーデの方はあいにく見つかりませんでしたけど「wine doctor」というHPからこちらに詳しく解説してあります。またこちらに同じHPのラベゴルスの解説もありますが最終的に所有者は1989年にユベール・ペロド氏となったようですが彼は2006年にスキーで事故死したと報じています。ゼーデの方はかの有名なベルギー人ティエンポンファミリーの一員でリュック・ティエンポン氏が所有しておりこちらはまだご健在であります。

両者とも本家のシャトー・ワイン、セカンドワイン、さらにはサードワインまで造っていてシャトー・ラベゴルスのサードワインがこのシャトー・ムーリーヌ・ド・ラベゴルスであることが判明しました。一方シャトー・ラベゴルス・ゼーデのサードワインのアペラシオンはボルドー・シュペリュール、恐らく同じコミューン内にあるはずですが畑の位置によりいろいろアペラシオンが変わるのは我々日本人から見たらかなり不思議なことであります。線引きは微妙で歴史的な背景とかいろいろな理由で事細かにマルゴー、オー・メドック、ボルドー・シュペリュール、あるいは単なるボルドーと色分けされているようです。またこの微妙な線引きも年によって変更される場合もありどこからどこまでが上級アペラシオンかは専門家でないと見分けが付かないのではないでしょうか。

さてシャトー・ら・ムーリーヌ・ド・ラベゴルスの正体が判明したところで開けてみましょう。

キャップシールは銀色の重厚な錫箔でトップに孔はありません。コルクはさすがはクリュブルジョワ、上質の長さ49ミリとええもん使ってます。トップボトムに1997、サイドには枠で囲んだ中にシャトー名ヴィンテージの1997、アペラシオン・オー・メドックにシャトー元詰めの表記があり、枠外に「209249」という意味不明の数値が記してあります。

コルクを抜いた瞬間は甘いマルゴー的な香りが漂って期待したのですが、グラスに注ぐと・・・・ ありゃありゃ、色が飛んでしまっておりました。コルクに付着した色は藤色というか紫系統の色なのですが実際グラスに入った液体は赤い色素が半減したようで、その代わりにオレンジ色とかうす茶色と云った成分が目立っております。口に含むと意外に劣化した酸は感じませんが、腰砕けの感は免れません。良く言えば熟成の極みと申し上げましょうか、悪く言えばくたばる一歩手前。

最後まで飲むことが出来たのは不思議な位です。

つまみに枝豆、地鶏のシャモをパネにして合わせてみましたが可もなく不可も無し。これ以上熟成が進むと濁るか色が褪色して香りはウースターソースにより近くなります。まあ人は好き好きでそんな状態になるまで飲まない方もおられ、熟成について説明を聞かされることもありますが私はもっと若くして飲む方が好みであります。

ご臨終の一歩手前で飲むことが出来たのは幸せだったかも知れません。

posted by: Georges : 2008年07月25日

2008年07月22日

Saumur 2001 Autrefois... Domaine des Guyons

8v0722.jpg「Autrefois... 」とは畑の名前とかそういった類のものではなく「昔々」の意味のはずであり、変わったネーミングであります。ところが輸入元の資料を見てもこの名前の由来については何も触れられていません。

何も疑問に思わないのでしょうか?

私なら一番先に、何故こういったサブタイトルを付けているのか尋ねると思うのですが・・・。

さて今回輸入されたワインの説明はあまり詳しくないので3年前のこのワイン、ヴィンテージは2000年の資料を見ると「ブドウ品種 : カベルネ・フラン 90% カベルネ・ソーヴィニヨン 10%、平均樹齢 : 55年、栽培面積 : 0.6ha、単位収穫量 : 50hl / ha、平均年間生産量 : 3,000本、熟成期間:14ヶ月(220Lの3年樽使用)、発酵 : コンクリート・タンク醗酵、特記事項:ルモンタージュ、ピジャージュは全て手作業。コラージュとフィルタリングは無し」とのことであります。

ヘクタール当たりの収穫量が50ヘクトリットル即ち 5000リットルで、畑の面積が 0.6ヘクタールなら、生産量は 3000リットル、750ccのボトルに詰めると 3000÷0.75=4000本になるのは小学生でも分かるはずですが、今年のデータを見ても生産本数は 3000本と明記されています。

仮に生産者が示したデータであったとしても疑問を感じないのは現代日本人若者の傾向なのでしょうか? 

さてロワールの赤ワインについては何度か申し上げたかも知れませんが殆ど買うことはありません。たまに付き合いで買っても「渋いか、飲みづらい」と全く前向きにはなれませんでした。

確か1985年頃、シャンパーニュ・ゴッセの親戚とやらが営むシノンの蔵を訪問したことがあるのですけど、遠いところ苦心して訪問したのですが全く買う気がしませんでした。

その後パリのキャレ・デ・フィヤンだったかな? 当時一つか二つ星のレストランで飲んだ Saint-Nicolas de Bourgueil 1985 (生産者失念)に気を良くしたものの、日本に帰れば相変わらず香りが馴染めなくてずっと敬遠しておりました。もちろん飲まず嫌いではありません、事ある毎に一応テイスティングは続けてきたつもりでいたのですが・・・・、やはり最初が印象悪いと引きずってしまいますね。

まあ今回も白のついでに試してみようと思っただけでしたが・・・ 

結論から先に申し上げますと「目から鱗が落ちる」とはまさにこのワインのこと! いやいや実に驚きました。アンジューやソミュールそしてシノンなどイヤと云うほど飲んだつもりでおりましたが「井戸の中の蛙」だったのは実は私自身でありました。偏見を持ってはいけませんねえ、こんな旨いロワールの赤があったとは驚きであります。

まずキャップシールは他のと同じアルミ製二つ孔、コルクはお世辞にも立派とは云えない長さ45ミリの中級以下の品質、その割れ目に沿ってワインが30ミリほど染み出そうとしています。ところが抜栓と同時にふわっと広がる何とも云えない熟成香! あの若いときのピーマンというか苦渋そうな香りとは全く縁もゆかりもなさそうなブーケであります。グラスに注ぐと色は濃いめのルビーレッド、香りはまさにスミレの花の香りでしょうか! 味わいも渋さや酸の強さが消え、補糖ではないスッキリとした甘さまで感じます。ワインとしての状態はほぼパーフェクト、まさに飲みごろをようやく迎えたかのようであります。

この状態がいつまで続くか私は予測不能でありますが短くても3年は持ち堪えるはずであります。

ヴィンテージは2001年、この蔵の続くヴィンテージ、2002、2003、2005などどんなワインを造っているのでしょうね、ソミュールだけに限らずロワールの銘酒と呼ぶに相応しい素晴らしいワインであります。

アペラシオン・ソミュール・ルージュについてはこちらをご覧下さい。葡萄品種はカベルネ2種の他「pineau d'aunis 」ピノー・ドニスも使われるみたいですね、植えられているのは見たことありませんが。

posted by: Georges : 2008年07月22日

2008年07月21日

Château Le Thil 2005 AC Premières Côtes de Blaye

8v0721.jpgまずはこのワイン、第一印象がよくありません。ラベルの一番下にABマークや有機栽培云々の文言が目立ちます。いつも申し上げていることですがラベルに「有機」を表示する生産者に旨いワインは殆どありません。しかし最近はどうやら様相が違ってきたようで、INAOのHPを見たら有機栽培によるワインについての規定がある程度決められたかのようです。もちろんそれを表示する場合はのお話でありますが・・・・。

アペラシオン(原産地統制呼称法)によるラベルへの記載に農法についての表示義務はありません。多くの良心的な生産者は化学肥料を使っていませんし農薬も必要最小限にとどめているはずです。しかしだからといって「旨いワインが造れるかどうか」は全く別のお話であります。ワインは農産物でありどんなに高名な生産者でも時として失敗することがあります。飲んでみてから買うことが絶対に必要なのは言うまでもありません。評論家の言うことなんて当てにならないのはそのサンプルからして違うことを一般には知らされておりません。例えばボルドーの小さな蔵で出来るワインが20樽と仮定しましょう。樽により出来不出来があることは今では既によく知られたことであります。その20樽のワインを全部混ぜるとしたらかなり大きなタンクが必要になりますが、そんなモノは見かけたことがありません。(尤もかのシャトー・ラトゥールにはプールみたいなアサンブラージュ漕があるとのことですけど) 従ってサンプルを評論家諸氏に提出するのはその最も良くできた樽からと云うことになるはずですね。

話が逸れてしまったので元に戻します。アペラシオンはプルミエール・コート・ド・ブライ、何度か取り上げていますので右上の検索からお調べ頂けると詳細がお分かり頂けるはずです。生産者はコルクにもその名がありますけど「C. & J.-L.Hubert, A 33390 Cars」とあるのでコミューン・ドット・コムからその郵便番号を入力してみましょう。「33390」と入れて「Recherche」をクリックすると15のコミューンが現れます。その中で名前が一致する「Cars」をクリックするとこちらの画面になります。右のフランス全土の地図上○印をクリックすると周辺地図が表示されます。場所は先日取り上げたラネッサンのあるキュサック・フォール・メドックのジロンド河対岸の街ブライから東へ3キロほど行ったところです。「カール」と読むのでしょうかこのコミューンはアペラシオンでは何を名乗れるのか念のため調べると

LR - IGP
--Agneau de Pauillac
AOC - VQPRD
--BLAYE

AOC - VQPRD
--BORDEAUX

AOC - VQPRD
--BORDEAUX CLAIRET

AOC - VQPRD
--BORDEAUX ROSE

AOC - VQPRD
--BORDEAUX SUPERIEUR

LR - IGP
--Canard à foie gras du Sud-Ouest
AOC - VQPRD
--COTES DE BLAYE

AOC - VQPRD
--CREMANT DE BORDEAUX

LR - IGP
--Jambon de Bayonne
AOC - VQPRD
--PREMIERES COTES DE BLAYE

例によってワイン関係のアペラシオンは太字で示しております。よって7つのアペラシオンを名乗ることが可能と云うことであります。このワインは一番下のプルミエール・コート・ド・ブライを名乗っているわけですがアペラシオンの詳細情報はこちら、原本は同じところから入ることが出来ます。

前置きが長くなりましたが開けてみましょう。

キャップシールはツーピース構造のアルミ製、トップに孔は二つで色はラベルに少し見える銅の色。コルクはこのクラスとしては上出来の長さ49ミリですが表面処理してあるためワインの色付きは殆どありません。コルクにはシャトー名に先だって生産者名が書いてありこの手のシャトーはネゴシアンから買わずに直接購入できるという証のようなもの。トップボトムにはうっすらと○で囲んだ2005が見えます。

コルクを抜いた瞬間に香りは飛んできません。コルクへの色付きは殆ど無いもののグラスに注ぐとかなり濃い綺麗な赤紫を呈するのでちょっとビックリ。薄い薄いペラペラのビオワインかと想像したのですが肩すかしを食らったみたいです^^! 香りはと云うとブルーベリーのようなベリー系の香りが著しい! これも想像外のこと。味わってみると若干の残留亜硫酸は感じますが、酸とタンニンがしっかりしており果実味もかなりのもの、街中で良く出会う「へタレ・ビオワイン」とは違います。

税別定価で 2,000 と価格も手ごろなのでこの価格帯としてはお薦めできる品質であります。

輸入元の資料によると「ブドウ品種 : メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、土壌 : 粘土石灰質、平均樹齢 : 35年、栽培面積 : 12ha、年間平均生産量 : 80,000本 、醗酵 : コンクリートタンクにて」とのこと。関連するシャトー・ペイボノム・レ・トゥールの「塔にのぼってボルドーの街が見える」と云うのはかなり疑わしい文章ですが他のデータなどは概ね間違いはないようです。

posted by: Georges : 2008年07月21日

2008年07月20日

Saumur Clos de l'Ardil 2005 Domaine des Guyons

8v0720-1.jpgはじめに申し上げますが「ワインとピアノ」は新しいブログに移行しております。新しいURLはこちらですので登録のご変更をお願い申し上げます。

先日ご紹介したドメーヌ・デ・ギュイヨンのソミュール・ブランですがこちらは畑の名前が付いた上物です。輸入元の説明によると「ブドウ品種 : シュナン・ブラン 100 % 、平均樹齢 : 70 年 、土壌 : 石灰質を含んだ泥灰質土壌、栽培面積 : 1 ha 、収量 : 40 hl/ha 、醗酵 : エポキシ樹脂加工のセメント・タンクにて醗酵、熟成 : オーク樽にて9ヶ月(新樽比率:15%)」との説明があります。

おっとこのワイン、ヴィンテージは2001年なのですが以前こちらで紹介してました。

この2001年を紹介したときに例の怪しげなシャンパーニュについて私なりの解説をしております。さすがに今では元のHPを見ることはできませんが、こういった場合に備えて魚拓を取って置いた方が賢明だったと反省しております。

さて翌年2002年のこのワイン、記憶を辿るとかなり酸がしっかりしていたような印象が、いや違ったかな? 

2003年や2004年ヴィンテージは飛ばして今日開けるのは2005年ヴィンテージです。

いつだったか忘れましたが「スタンダードのキュヴェとラベルが殆ど同じなのでややこしい!」とクレーム付けたように思うのですが新しく登場のこの2005年ヴィンテージは全く表ラベルが違います。

例によって法令に則っていませんので裏ラベルを画像として取り入れております。

早速開けてみましょう。

キャップシールはスタンダードのものと同じアルミ製、孔も二つで同じです。

キャップシールを外すと心持ちコルクのトップが黒いように見えます。黒カビでしょうか? 顕微鏡を使って見たわけではありませんけど仮に黒カビだとしたら悪い保管状況ではありません。キャップシールは出荷時にしか装着しないのが普通ですから、コルクのトップに黴が付着しても問題はありません。

さあコルクを抜いてみましょう。

8v0720-2.jpgこちらが抜いた直後のコルクであります。ラベルでは確認できなかったこのワインの名称「CLOS DE L'ARDIL」をやっと見つけることが出来ました。クロと名前が付いているので何かで囲んであるのでしょうね、現場の畑の地図などあれば有難いと思います。

コルクを抜いたと同時に蜂蜜、ベリー系の果物そして洋梨の熟したものなどの香りが漂います。白ワインなのに不思議なことですが赤ワインのような香りが実際するので面白い。グラスに注ぐと先日よりさらに彩度の高い黄緑色の液体であることが、さらにまたこの液体の濃度が高いことが分かります。これは期待できます!

グラスに入ってしまうとベリー系の香りは消え洋梨+桃と云った香りが大勢を占めます。「甘そう!」普通はこう思うはずですが・・・・

口に含むと意外に酸が強い。また味の密度は今まで飲んだロワールの辛口ワインとは比較にならないほど高いレベルであります。私は辛口好みなので所謂甘さの残るワインは好きになれないのですが、このワインはしっかりしているのに諄いことはありません。味の密度は高いけれども重くはないので食事には最適であります。

いつものようにカプレーゼを作りワインと合わせましたがとりわけチーズとオリーヴオイルとの相性が宜しいようです。昨日の残り物鱸のカマを焼いて合わせましたがこれは最高の組み合わせ。蟹とか海老にも合いそうです。

私個人的にはこのワインに愛称を付けてしまいました。何かって? それは今週末の英ちゃんの会でこっそりご教示致します。

posted by: Georges : 2008年07月20日

2008年07月18日

Saumur Cuvée Vent du Nord 2007 Domaine des Guyons

8v0718.jpgラベルの左下をご覧下さい「EARL Franck et Ingrid Bimon-Vignerons-F 49260 Le Puy-Notre-Dame」となっておりドメーヌ名と生産者の名前が一致しません。ロワールでは一般的なことですがブルゴーニュ・ワインに親しんでいる人には違和感があるでしょうね。3年ほど前に拙ブログで取り上げたと思いますが改めて生産者について輸入元のコメントをご紹介しましょう。

「ドメーヌ・デ・ギュイヨンは、ソミュールの南東、ル・ピュイ・ノートル・ダムに位置します。人口1000人の小さな町に住むのは、ほとんどが生産者。オーナーのフランク・ビモン氏は1995年に父からドメーヌを受け継ぎ、ドメーヌ名を変更。現在は妻のイングリッドと2人で、ワイン造りをしています。(フランクはフルーツを食べるのが嫌いなので、ブドウの完熟度チェックはイングリッドの方が優れているそうです。) ワインは飲み頃と判断するまでリリースせず、地下のカーヴで熟成させたあとに瓶詰めし、友人達と共同所有している『ギャラリー』と呼ばれる場所で出荷を待ちます。このギャラリーは5キロにおよぶ地下道で、完全に光を遮断(電球もなく、懐中電灯しか使えない!)。温度12度、湿度は80%と、保管には最適の場所と言えます」とのこと。

また生産者のコメントとして「短い人生で自分の手で収穫・醸造を出来るのは、最高でも40回。だからチャンスロスも失敗もしたくない。恥ずかしいけど、収穫前は眠れない。毎時間、天気予報を聞いて、ここ、というときに収穫を始めても、収穫されたブドウを見る度に手が震える。失敗したら、取り返しがつかないから」と付け加え「自分たちのことを『自然派』とは絶対に言いませんが、出来る限り化学物質は使用しない、というポリシーでワインを造っています」で締めくくっています。

輸入元の説明が正しいかどうか? まずフランスのコミューン・ドット・コムから「49260」と入力するといくつかのコミューンが出て来ますがその中の「Le Puy-Notre-Dame」をクリックするとこちらが現れます。

画面右側フランス全土の地図上○印をクリックすると左上に周辺地図が示されますね。縮尺は自由に出来ますのでソミュールとの位置関係を調べてみましょう。
ソミュールから南南西20㎞ほどの「Montreil-Bellay」のさらに西に位置するのがこの生産者のある「Le Puy-Notre-Dame」であります

またコミューン・ドット・コムのそのページ左下に人口などについて記載がありますが「Code postal : 49260、Population : 1 236 habitants、Superficie : 16 km²
Densité : 77 hab/km²」人口(調査の時点でしょうけど)1236人、いちいち情報の裏付けを取らねばならないとしたら面倒であります。

ワインの生産者の語ることをそのまま垂れ流している雑誌などよりはマシかも知れませんがワインを収入源として仕事をしている人達は検証を忘れて貰ったら困ります。

次にINAOのHPのコミューン検索から「Le Puy-Notre-Dame」をアペラシオンで調べてみましょう。おやおや「そんな名前のコミューンはおまへん」と答えが出てきます。コミューン名の前の冠詞 Le を省いてもう一度入力すると出てきたのがこちら

LR - IGP
--Agneau du Poitou-Charentes
AOC - VQPRD
--ANJOU
AOC - VQPRD
--ANJOU MOUSSEUX

AOC - AOP
--Beurre Charentes-Poitou
AOC - AOP
--BEURRE DES CHARENTES
AOC - AOP
--BEURRE DES DEUX SEVRES
LR - IGP
--Boeuf du Maine
LR - IGP
--Brioche vendéenne
AOC - VQPRD
--CABERNET D'ANJOU
AOC - VQPRD
--COTEAUX DE SAUMUR
AOC - VQPRD
--Crémant de Loire

LR - IGP
--Melon du Haut Poitou
AOC - VQPRD
--ROSE D'ANJOU
AOC - VQPRD
--SAUMUR
AOC - VQPRD
--SAUMUR MOUSSEUX

LR - IGP
--Volailles d’Ancenis

太字が全てワイン関係のアペラシオンであります。即ちこのコミューンはアンジュー、アンジュー・ムスー、カベルネ・ダンジュー、コトー・ド・ソミュール、クレマン・ド・ロワール、ロゼ・ダンジュー、ソミュール、ソミュール・ムスーの8つのアペラシオンを名乗ることが出来るという可能性を示しています。ややこしいのはアンジューとソミュールが交錯していることでしょうか。で、このワインは白ですのでソミュールの白ワインをクリックするとこちらが出てきます。地図上で明確に分けられているように見えますがそれはソミュールとソミュール・シャンピニーの区別だけでありアンジュー関連のアペラシオンとの区別は不明瞭であります。コミューンの状況は「28 communes de Maine-et-Loire, 9 communes de la Vienne et 2 communes des Deux-Sèvres.」と書いてあるものの具体的なコミューン名は示されません。ならばソミュール・ルージュを開いてもう一度チャレンジすると出てきました「Maine-et-Loire (49) : Artannes-sur-Thouet, Brézé, Brossay, Cizay-la-Madeleine, (Le) Coudray-Macouard, Courchamps, Distré, Doué-la-Fontaine, Épieds, Fontevraud-l'Abbaye, Forges, Meigné, Montreuil-Bellay, (Le) Puy-Notre-Dame, Rou-Marson, Saint-Just-sur-Dive, Saumur, (Les) Ulmes, Vaudelnay, (Les) Verchers-sur-Layon

Deux-Sèvres (79) : Saint-Martin-de-Mâcon, Tourtenay

Vienne (86) : Berrie, Curçay-sur-Dive, Glénouze, Pouançay, Ranton, Saint-Léger-de-Montbrillais, Saix, Ternay, (Les) Trois-Moutiers 」 一つのワインを調べるにはその地名、その場所の把握、そして最後にそのアペラシオンをハッキリさせなければなりません。単純なのもあるでしょうけどこの地域は大変複雑に入り交じっております。

さてキャップシールはツーピース構造のアルミ製でトップに孔は二つ被せる前から開けられているタイプです。コルクは良質の天然物で長さは46ミリトップとボトムに 2007 サイドはラベルにある地模様とドメーヌ名だけです。コルクを抜いたとたん迸るのは柑橘系の香りです。小夏や金柑ににた香りと云ったらよいのでしょうか、ソーヴィニョンのようなグレープフルーツ系の香りではありません。グラスに注ぐと色は結構彩度高い目の黄緑色、これは期待が持てます。

口に含むと先ず感じるのは若いワインなのに余計なきつい酸がありません。ワイン自体の酸味はあるのですが所謂残留抗酸化物質は殆ど感じません。味密度は高く特にミネラルの係数が高い! 甘酸のバランスが取れており残糖分も殆どありません。温度はスタートが12℃、だんだん下げていったのですが6℃ではバランスが悪くなり苦みを感じます。8~10℃がベストでしょう。

大量に購入したモッツァレッラ・ブッファーラとこの季節でも楽しめるように品種改良されたフルーツトマトにバジルにEXヴァージンをたっぷり振りかけカプレーゼの完成です。家庭で作るならトマトの皮は剥かなくても良いでしょう。ワインとの相性は意外にも良好です。

結論を申し上げると驚くほどのコスト・パフォーマンスであります。一夏越せそうにないビオ・ワインを賞賛する趣味を持ち合わせておりませんので、ネットで流行っている一連のロワールには全く興味がございません。真っ当な食生活をしている人にはこのワインの良さをご理解頂けるはずであります。

posted by: Georges : 2008年07月18日