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2008年05月27日

Château Les Tours Peyrat Cuvée Vieilles Vignes 2003 AC Premières Côte de Blaye

8v0527.jpg昨日のワインとは好対照のこのワイン、右岸は右岸でも名の知れぬと云うか一般的には漫画や雑誌であまり騒がれない地域であるプルミエール・コート・ド・ブライのワイン。
ポムロールならいくつものシャトーの名前が頭に浮かぶはずですね。しかしプルミエール・コート・ド・ブライのアペラシオンですぐいくつかシャトーの名前が出てくるなら貴方はかなりのワイン通であります。

ボルドーを少し離れるとまだまだ知られていないアペラシオンが存在します。右岸ではこのアペラシオンの他コート・ド・ブールもどちらかと云えば蚊帳の外、やたら賑わうコート・ド・カスティヨンなどつい最近まで頭に「ボルドー」が付いた「ボルドー・コート・ド・カスティヨン」だったのですから歴史の古いのはむしろブールやブライではないでしょうか。
左岸ではムーリスやリストラックなども地味な存在ですね、またボルドー・シュペリュールの中にも隠れた銘酒がかなりあります。

さてこのワイン輸入元の資料によると「メルロー 80%/カベルネ・ソーヴィニヨン 15%/マルベック 5%
醸造・熟成 醗酵:ステンレスタンクにて25-28度で行う (40%はマロラクティック醗酵も樽で行う)熟成:オーク樽(225L、新樽比率30%)にて約12ヶ月熟成 」とのこと、またフランスの評価本で10点満点中の9点が付けられたと喧伝しています。

先日も飲んだのですが今日のはどうでしょうか?

キャップシールとコルクが神隠しにあって^^見当たりません。

グラスに注ぐと大変濃い赤紫色を呈しています。普通03は焼けた感じの色になってしまうはずですがこのワインは至って健全であります。また色に輝きがあり濁っていないことがよく分かります。香りは濃厚なカシスのリキュールを混ぜたみたいで、ブルーベリーやカシスのフレーバーがあり実に驚きであります。メルローがヘタッたような香りのポムロールとは大違いで、色は綺麗し香りは葡萄のアロマに満ちあふれ味わいは実に濃厚。果実味が多く刺激的な酸や余計な樽は殆ど感じることはありません。単に濃いだけのワインと違い旨味成分が多く味密度が高いのが特徴。

味わいレベルで申し上げるとやや洗練された感じに乏しいかも知れませんが、これだけの濃厚さと果実味が豊富なことから6~8ユーロは想像される方が多いはず。ちょっと褒めすぎかも知れませんがこれはお買い得ワインの発見であります。

黒毛和種4番は今話題の宮崎牛のハネシタを入手出来たので刺身で頂きます。生姜醤油を使ってもこのワインはバランス良くお肉と合いますし、ホットプレートを使った即席焼きシャブにも見事に対応します。

グラン・クリュばかりしか飲んだことのない人にこんなワインを勧めてはいけません。味の分かる人だけにそっと飲んで頂きたいワインであります。

posted by:Georges :

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