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2007年11月06日

Gevrey-Chambertin 1'er Cru Champonnets 1997 Domaine des Varoilles

7v1106.jpgお見苦しい写真で申し訳ございません、「漏れ」ワインでございます。つい先日リリースされたばかりですので、「漏れ」は日本に輸入されてからのことと思われますので開けてみました。「漏れ」の原因は殆どが急激な温度上昇による場合が多いのですが、私の経験では室温25度を少しだけ超える室内に丸一日立てて置いて漏れたこともあります。コルクに外力が加わるかどうかは別として、室温25度を超えると漏れは起きるというのが私の説であります。しかし例えば1ケースの内全部が漏れるのかと云うとそれは違い、確率は10%以下で1ケースに1本漏れるかどうか。何らかの外力がコルクに伝わり漏れの原因になるのではないかと想像します。

さてこのワイン、生産者ドメーヌ・デ・ヴァロワイユについて輸入元は「ドメーヌは12世紀から存在。現当主ギルベール・ハンメル氏は、元々スイスでワインの製造からインポーター業まで行う会社『ハンメル社』を経営していました。1989年に当時のドメーヌの所有者に跡継ぎが無く定年を迎えたため、スイスでの独占輸入権を持ちオーナーの信頼も厚かったハンメル氏が跡を任される事になりました」と説明しています。生産者のHPはこちらです。そのHPからこの畑の位置はこちらでご覧頂けます。で、この畑の名前をクリックするとこちらが開きますがプルミエ・クリュのシャムポネ3.3ヘクタールの内0.67ヘクタール所有とのことですので全体の2割を所有することになります。

「漏れ」ワイン、早速開けてみましょう。キャップシールは錫箔、側面が一部目の粗い状態になっていてそこから漏れだしたものと思われますが、長さは50ミリの天然コルクであります。

結論から先に申し上げますと中身は至って健全、全く傷んでおりませんでした。まずグラスに注ぐときに分かるピノの熟成香! その香りがとても上品なのがプルミエ・クリュならではでしょうか。先程生産者のHPはご案内申し上げましたが、バーガンディ・リポートには生産者についてこちらのように述べてあります。私は昔の文献は参考にしますがその殆どはヨーロッパの比較的古い書籍であり現在ご活躍の評論家諸氏のご意見は全く拝聴しません。先日暴露記事で話題になりましたが、そんなことは既に1980年代からワイン関係者の間では常識になっており「今更何を騒いでいるのでしょうか」であります。良い点数を付けて貰おうと町ぐるみでワイン造りから変えたところもありますが、実に情けない話であります。
私が参考にするのは生産者のHPとINAOのHPでありますが、それ以外のHPでよく見させて頂くのはこのバーガンディ・リポートであります。もっとも全て信用出来るとは限りませんが、ご自分の足でつかんだ情報であることは間違いないと思います。ワインというもの飲んでナンボではなく、その歴史的背景、どんなワイン造りをしているかを知る必要が私にはあります。

さて話が逸れましたがこのワイン、色はかなり薄い目のオレンジがかった赤色ですが大変綺麗に輝いていて澱は殆どありません。味わいは熟成したブルゴーニュのピノ・ノワールならではの甘酸のバランス、官能的と申し上げたらよいのでしょうか、表現に窮する旨さであります。時間を掛けて飲んでもくたばりませんが余韻の長さから考えると3年以内に飲みきった方が良さそうであります。

合わせるのはスッポン鍋。結論を申し上げると素晴らしい組み合わせであります。先日キノコを頂戴したS先生からのプレゼントで、大分の安心院(あじむと読みます)と云うところのスッポンですが、泥臭い臭いは全くありません。松茸とホンシメジ栽培物のハナビラタケと共に頂きましたがキノコとの相性も申し分ありません。半生の牛しゃぶに合いますが、スッポンにもとても相性の良い熟成ピノ・ノワール。是非一度お試し下さい。

推定蔵出し価格11.25ユーロ、さすがにプルミエ・クリュならではの気品漂うワインに仕上がっています。税別販売価格¥5800は今のユーロ高では仕方ない範囲でしょう。

posted by:Georges :

コメント

こんにちは。

試飲会で試した97ヴァロワイユが好印象でした。96ヴァロワイユと合わせて出まわっているようなのでお題のキュべともども試してみたいと思います。

投稿者 hirozeaux : 2007年11月07日 18:36

hirozeauxさま

ご投稿有り難うございます。
残念ながら 659084, 659086 の97ヴィンテージは両方とも輸入元完売で、どうやら生産者の蔵も底をついたみたいです。

このワインは他のものと比べ色が薄いですから敬遠された模様ですが、フィネスは一番だと思います。

96のクロ・デ・ヴァロワイユは次回入荷分待ちで輸入元には在庫無い模様です。97のクロ・デ・ヴァロワイユは何度も試飲しましたが、まだまだ固いので見送っておりましたが、急に花開いたみたいですね。

投稿者 Georges : 2007年11月07日 18:58

 ハナビラタケ、ほんとこれ美味しいですよね。もっと皆様にご賞味いただけたら、と常々思います。湯がいて梅肉、というのもなかなかいけます。ワインにも、シイタケなんかと違い、これ邪魔しないのでお勧めかと思っております。

投稿者 チェリS : 2007年11月07日 23:46

S先生

お立寄り頂き有り難うございます。ハナビラタケはあのコリコリとした食感が好みです。白木耳があればなおさらなのですが、ほとんど外国産ですし新鮮で安全な方が有り難いかと。

投稿者 Georges : 2007年11月08日 14:36

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