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2007年10月23日

Sancerre Lachaume 2006 Domaine Michel Thomas

7v1023.jpgサンセールと云えば昔からルシアン・クロシェやラドゥセット、最近ではアンリ・ブルジョワやジットン・ペール・エ・フィス、またアルフォンス・メロなど有名な生産者が目白押しですが名の知れない小規模生産者を見逃してはならないと思います。有名に成ると生産が追いつかなくなるのはどこでも同じことで昔はドメーヌ・某だったのに今はドメーヌの文字が消えているところが少なくありません。例えばローヌのクロズ・エルミタージュを檜舞台に上がらせたあのアラン・グライヨ、またブルゴーニュにアートラベルを採用して一躍有名になったフランソワ・ミクルスキーも同じであります。今現在のラベルを見れば分かるはずですがいつの間にかドメーヌの文字は消えているのに気付くでしょう。ワイン生産者にはいろんなタイプがありますが一攫千金を狙う輩はどの地域にもウヨウヨ居るわけで、ジャーナリストと組んでのし上がろうとする連中の思う壷にハマる人がどれだけ多いことでしょうか? まあ現場を見ないでただ飲むだけの人が殆どですので無理はないかも知れません。
サンセールやプイィ・フュメはブルゴーニュと違いプールみたいな大醗酵槽を使っているところが多く、大規模生産者のワインなどその生産現場を見るだけで飲む気がしなくなるのは私だけではないはず。世界中に顧客を抱えるところは大量生産しなければならないのは当然のこと。畑の管理もきめ細かく行き届くことは希であり収穫もまた然り。ブルゴーニュや最近ではシャンパーニュに至るまでドメーヌ偏重主義が蔓延る我が国でロワールだけは蚊帳の外状態にあったのは不思議なことであります。勿論ごく最近になって一部の人が騒ぎ出しましたが・・・・。

さてこのサンセール、生産される場所は 18300 Sury en Vaux というコミューンで地図はこちらのHPから右上の Vineyard map をクリックして頂ければご覧頂けますし、土壌配分はその下の Geological Fault をクリック頂ければ一目瞭然です。土質の違いでかなり味に違いが生じるのがソーヴィニョン・ブランでありますが、早速開けてみましょう。

キャップシールは分厚い錫箔、コルクは最近流行りの三層構造、両端が約5ミリ厚の天然コルクで真ん中部分は所謂クズコルクを固めたもので長さ45ミリ、スペインで出回っているものより色が白く注意してよく見ないと分からない位精巧に出来ています。ヴィンテージ表記はなくコルク側面に枠で囲んで生産者元詰めとアペラシオンのサンセールだけ表記してあります。確か04は畑の名前でしょうか? La Chaume とあったはずですが06のラベルにはどういう訳か Lachaume と一綴りになっています。普通は畑の名前のはずなのですが違うのかも知れないですね。輸入元に尋ねてみましょう。INAOのHPからサンセールを開くとこちらにさらに詳しい地図が出てきますが注目頂きたいのは生産者の数です。この中にはきっと優れた葡萄栽培農家やワイン生産者が居るはずです。アペラシオン・サンセールの原本はこちらをご覧下さい。

グラスに注ぐと05と違いかなり彩度は低いものの青みは少なくどちらかというとイエロー・ゴールド。思ったより香りは閉じていて例の華やかなグレープフルーツ香は微かです。温度は17℃から下げていったのですが入荷して間がないのかワインとしての安定感が乏しいようです。即ち温度を下げると柑橘系の香りが立ってきます。また同じく温度を変化させると味わいが微妙に変わってきます。今飲むなら思い切り冷やした方がよいでしょう。残留亜硫酸は殆ど感じませんが私の印象ではもう少し置いた方が楽しめると思います。ワインとしての印象が固くて閉じているときは無理に早飲みせずにしばらく瓶熟させると良いでしょう。

posted by:Georges :

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