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2007年08月06日

Marsannay Comb du Pré 2005 Domaine Jérôme Galeyrand

7v0806.jpg聞いたことのないブルゴーニュの生産者が続きますが今日のワインはジェローム・ギャレランという新進気鋭のジュヴレ・シャンベルタン村はサン・フィリベールにあるドメーヌのものです。先ずはエチケットにご注目ください。何の疑問を持たないようでしたら残念ながらもう一度ワインの基礎から勉強して頂きたいと思いますが、何とこのラベルさらに右側に色の違うところが続いているのです。
輸入元の説明はあまり詳しくはありませんが「初ヴィンテージがいきなりクラスマン2005年版に掲載されたという注目の生産者」とのことですので早速開けてみましょう。キャップシールは錫箔にデザインされたちょっと小粋な感じ、コルクは良質の天然物で長さは50ミリ、生産者の名前が誇らしげに印字され両端には○で囲んだ2005があります。元々は葡萄栽培業者なのでしょうか、葡萄の果実を掲げて喜ぶ人がスキップしているようなイラストが描かれています。
グラスに注ぐとかなりかなり濃い赤紫色を呈していますがマルサネでこんな濃い色は見たことがありません。香りは先ず焦がした樽、果実香が少ないのは少し残念であります。
輸入元のデータは少ないのですが「醗酵:コンクリート・タンク、熟成:オーク樽熟成 18ヶ月(228L、新樽比率 20%)」とのことなのですが、ちょっと素直には受け入れられません。

まずどうしてこんなに濃い色を呈しているのか? 果皮を漬け込んだとしてこんなに濃い色にはならないはず、とすると熱を加えたのでしょうか? あるいは果汁を濃縮でもしたのでしょうか? かなり内部に焦げ目を付けた新樽の比率は20%というのは少し考えられません。アンリ・フェレティグと似たような感じですがこれがマルサネであるとすぐ判断出来るテイスターが居たらお目にかかりたいと思います。
しばらく置いてデカンタしてみましたが、そんなにひ弱なワインではありません。

7v0806-01.jpgこれが先程のラベルの向かって右側に続く部分です。この青い部分に必要事項が記載されていますので、上の白いラベルのままでは原産地統制呼称法に違反することになるのです。
さてこのワインを一口含むと思い出すのはあの菓子職人の造るワイン。原産地を全く彷彿させないワインもありますが、残念ながらこのワインもその一つ。色の濃い、焦がした樽の、果実味は単なる濃縮というワインが最近は大流行。甘さが前面に押し出ていないのが唯一の救いでしょうか? 決して不味いというわけではありませんがこのようなワインがブルゴーニュワインと思われたら少し残念であります。今飲んですぐ美味しいワインを求める人が多いのでしょう。ワインは嗜好品ですのでどのようなものであっても支持者はいるはず。ならばカテゴリーを分けて「古き良き時代のブルゴーニュ」「果実味主体で古樽熟成のブルゴーニュ」「若者向け焦がし樽熟成のブルゴーニュ」「フルーティーでシャバシャバなブルゴーニュ」などと生産者の特徴を分類したらどうだろうか? 買う側は飲んでみないと判らないわけですから、生産者の傾向が分かれば有り難いと思うのです。

posted by:Georges :

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