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2006年06月19日

Bouzeron Clos de la Fortune 2004 Domaine Chanzy

vinsjuin-007.jpg土曜日唯一美味しかった白ワインはヴィレーヌ氏の造るアリゴテだったので久し振りに開けたのがこのワインです。ブルゴーニュ・アリゴテについては以前にも申し上げましたがこのシャニーの外れ、ブーズロン地区のモノが最上であると考えます。コート・ドールでアリゴテはありますがそれはシャルドネに向かない土地のため仕方なしに植えられていると私は思います。コート・ドールで美味しいアリゴテがあると仰る方、その銘柄とミレジムをご教示願いたいと思います。あとアリゴテに向いていると思われる地域はシャブリの近所位ではないでしょうか? とにもかくにもブーズロンがアペラシオンを獲得したのもその美味しさ故であると私は思うのであります。昔はブルゴーニュ・アリゴテ・ブーズロンの名前でしたが、やはり同じアリゴテながらこの地名が付加されていたことには訳があったのだと思います。さてこのワイン、ドメーヌのHPを開くと堂々と通信販売しています。これは輸入する業者にとってはあまり歓迎すべきではないでしょうね、もろに原価というか向こうでの販売価格が露呈されているのですから小売店から突っ込まれる可能性があります。6.85ユーロで直売と云うとFOBの蔵出し価格は4.45~4.80ユーロといったところでしょう。ワールドワイドで公開されている訳ですから輸入の商売も辛いところです。

コルクは天然のモノで質はごく普通、液面から2㎜しか隙間はありませんのでこれから噴きこぼれる可能性大です。グラスに注ぐと凄い泡でワインの色がなかなか落ち着きません。最近お気に入りの蜜柑の新蜜に似た薄い黄緑色を呈しています。香りはかなり強烈でシャルドネとは異質なアリゴテのアロマが生き生きとしています。口に含むとピリピリと舌先を刺激しますがこれは間違いなく炭酸であります。
これだけ炭酸が入っていればさらに噴きこぼれる可能性大で、このワインを扱うには低温輸送が必要です。炭酸で味のバランスを取っているのでこれが抜けると恐らく甘ったるく感じるでしょうね。いくら評価本で褒められても私は褒めることができません。バキュヴァンかけると何分間も泡立ちが続きます。バキュヴァンはワインを保存するだけではありません、中に溶け込んでいるモノを除去して正体を見破ることができます。
しかしながら今こういう作業をしないまま飲むとかなり美味しく感じます。ただ私が申し上げたいのは何かが足りないとき足せば良いという考え方は間違っていると思うのです。醸造技術が進んだ今、酸が足りない2003年などかなりの度合いで補酸されます。こうして人工的に本来のワインからかけ離れたワインに仕上げられるのには不賛成であります。

posted by:Georges :

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