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2008年07月15日

Corton Le Rognet 2001 Domaine Michel Mallard & Fils

8v0715.jpgブルゴーニュのグランク・リュで白はともかく赤は殆ど話題にならずに価格的にも蚊帳の外状態にあるのがこのコルトンの丘ではないでしょうか。

コート・ド・ボーヌの中ではとりわけ立地条件に恵まれるもののこの地域の赤ワインは無視され続けています。

さてこの生産者ミッシェル・マラールの所在地はラドワ・セリニーにありますが、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレスとの位置関係はこちらから地図の丸印をクリックして詳細地図を出し、さらに「地図+写真」をクリックすれば一目瞭然であります。

輸入元はドメーヌの紹介文として「ワイナリーの歴史は1929年からですが、現当主のパトリックの父であるミッシェルが瓶詰めを1950年頃から始めました。ワイナリーの本拠地はラドワ・セリニーにあり、コルトンの丘に3つのグラン・クリュ・ルージュの畑(マレショード、レナード、ロニエ)を持ち、全部で15種のアペラシオンを所有しています(原文そのまま)。<中略>現在は(パトリックの)息子であるミッシェルが世界各国で習得した知識を取り入れて、立地でありながらフィネスのあるワイン造りを目指しています。そんなミッシェルは、現在ヴォーヌ・ロマネにあるシャトー・ラトゥールが所有するルネ・アンジェルで醸造責任者として活躍しており今後が本当に楽しみなドメーヌです」と書いています。 

また輸入元の資料を見て唖然としましたが皆さんはどう思われるでしょうか。そのデータは「平均樹齢50年のピノ・ノワール100%、土壌は粘土石灰質、畑の広さは1.28ヘクタール、平均収量は40hl/ha、年産6800本、収穫方法は機械摘み、醗酵熟成はステンレスタンク醗酵、熟成は新樽比率100%で12ヶ月」とのことです。

生産者のHPは見つかりませんがこちらに現在このドメーヌを運営する人物のインタビューがありますので参考にして下さい。先にご紹介した下線の部分とこのインタビューでは矛盾するところが多々あります。

「15種のアペラシオンを所有」という表現も日本語表記として正しくありませんがアペラシオンの数はそんなに無いと考えます。インタビューページの左にこの生産者が造るワインが書いてありますが「The wines of Domaine Michel Mallard White:Bourgogne Aligoté、Bourgogne Blanc、Ladoix, Clos Royer、Ladoix1er cru, Les Grechons、Corton-Charlemagne

Red:Côtes de Nuits-Villages、Chorey-lès-Beaune、Ladoix, Clos Royer、Ladoix 1er cru, Les Joyeuses、Savigny-lès-Beaune 1er cru, Les Serpentières、Aloxe-Corton、Aloxe-Corton 1er cru、Aloxe-Corton 1er cru, Les Valozières、Corton, Les Renardes、Corton, Le Rognet、Corton, Les Marechaudes」アペラシオンの数は幾つあるかお分かりでしょうか。

こちらの書いてあることが間違いなければアペラシオンの数は15を下回ります。

また輸入元は「3つのコルトン・グラン・クリュ・ルージュ」と書くのであればもう一つのグラン・クリュ、コルトン・シャルルマーニュが抜けているのは片手落ちと言われても仕方ないでしょう。

多くの生産者はアペラシオンとデノミナシオンをごっちゃに考えており、輸入元や販売店もまた同じであります。

またインタビューのページではアペラシオンの数を16としていますが、これはデノミナシオンの数であろうと思います。輸入元は100%新樽熟成と書いてますが、インタビューページでは「We use 70 to 90 percent new oak for the grand crus, 」と書いてあります。

ですが先程私が唖然としたのは「収穫が機械摘み」と云うことであります。その理由についてインタビューで答えてありますのでご覧下さい。これは機械摘みの良さばかりをそのまま書いてありますが、それならシャンパーニュなど手で摘まなければ違法になるのはどう説明するのでしょうか。

活字を鵜呑みにしてはいけません。

ブルゴーニュのそれもグラン・クリュで機械摘みが行われているのは私は見たことがありません。

畑の名前ですが正確には「Le Rognet et Corton」、ラドワ・セリニーに属する特級畑で、赤はコルトン、白はコルトン・シャルルマーニュを名乗れる部分と赤白両方とも「コルトン」を名乗れる部分に分かれています。

posted by:Georges :

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