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2006年09月24日

Chateau Fougas Cuvee Maldoror 1996 AC Cotes de Bourg Jean-Yves Bechet

vins9-21.jpg裏ラベルには「シャトー・フォーガス」と明記されていますが「フォー」にはならないはずで「シャトー・フーガ」と発音するはずであります。末尾のSは発音してもしないでもどちらでも構わないようですが、別の「フーガス」という単語は fougasse と綴り意味は地雷とは恐ろしい。従ってそんな危ない意味合いを避けるため「フーガ」と発音するはずであろうと私は思います。輸入元の説明によるとカベソー50%、メルロー50%で新樽熟成が18ヶ月とのことです。かすかに覚えているのですが確か6本入りの豪華な木箱に入っていたはずでリリース当時に飲んだらインクのように濃いワインでタンニンも思いきりきつかった筈であります。それから何年も経過して開けてみた訳ですが・・・。
コルクは至って健全、全長49ミリ液面に触れている部分だけが赤黒く色付いています。グラスに注ぐと色は非常に濃いダークルビー、香りはピーマン臭にバニラ香、ダークチェリーの香りも感じますが口に含むと果実味があまり感じられません。

葡萄樹が若いのでしょうか、ただただタンニンのアタックだけが舌を襲います。時間が経つとようやく果実味が出てきましたがこれから先バランスが良くなるとはとても思えません。評論家好みのワインを造ろうとする努力は分かりますが、リリース当初の予想と現実には大きな隔たりがあることを生産者自身ご理解頂きたいと思います。
それにしても凄い澱の量です。瓶の内面半分程に細かい泥のような澱がこびり付いています。また別に粗い固まり状の澱がデカンタした後の瓶底に見られます。普通これだけ澱が発生するとタンニンはあまり感じないようになるのですが、やはりこれは「タンニン過多症」のワインなのでしょう、まだまだしっかりとしたタンニンがありました。アペラシオンはコート・ド・ブールジロンド河を挟んでマルゴーの対岸あたりに広がる所謂右岸の地域でありますが、この地域ではそんなに長熟するワインは出来ないように思います。コックラン氏が造るシャトーファルファなどが良い例で1990年のような素晴らしい年でもリリース直後から既に美味しく飲めました。新樽使用比率は20%までにした方がこの地域では良さそうな気がします。

posted by:Georges :

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