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2006年08月13日

Savigny-les-Beaune 2000 ?lev? et mis en bouteille par Emmanuel ROUGET

vins8-12.jpgラベル表記に疑問が残る一本です。敢えてドメーヌという表現を避けているのか、もしくは葡萄を買っているのかあるいはワイン醸造に関してあやふやにしているのか・・・など考えるよりまずは飲むべしと云うことで開けてみました。1980年代には何度もこの人の叔父さんの家に伺いましたがその頃から樽にEの付く物はこのエマニュエル・ルジェの物であると聞いておりました。ということはフラジェ・エシェゾーから随分離れたサヴィニー・レ・ボーヌについては醸造設備が違う可能性もあるという説もあり得ると云うことではないでしょうか? 敢えて Vinifi? という表現を避けていると考えられますね。
さてコルクにはアペラシオンとミレジムそして Mis en bouteilles a la propriete の焼き印があります。だったらドメーヌ表示をすれば一言で済むはずなのですがどうも釈然としません。コルクの状態は良くありません、コルクの中程までワインが染み出した跡が残っていますが漏れるまでには至りませんでした。もちろんキャップシールは回りました。

で、グラスに注ぐとアペラシオンを超えるあの独特の香りがします。色はそんなに濃くありませんが綺麗なガーネットで味わいはパーフェクトという言葉が自然と口から出てしまいます。期待した生臭さは微塵もなく程良く熟成したワインの香りと甘酸バランスの取れた味はこの生産者の叔父さんを彷彿させるに十分過ぎます。ワインが美味しいだけではありません、鶏鍋にポン酢という極めて日本的な食べ物との違和感も全くありません。先日のシャルロパンなど全く食事に合わないワインとは一線を画する性質のワインであること明白であります。
アンリ・ジャイエールのワインは独特の香り味わいがあり、アペラシオン関係無しにすぐ分かってしまうのですが、それはこの生産者のワインをある程度飲み慣れないと分からないはずであります。幸いなことに我がワイン大学のメンバーの中には私同様慣れている人間がおりますが、この感覚を持たない人達は結構騙されておられます。今を遡ること14年前のお話しですがこのドメーヌのワインが大量に輸入されましたがこれらは全て偽物でした。しかし輸入する人間も、それを買うワイン屋もさらにはソムリエ諸氏も殆ど飲んだ経験がないため見事に騙されてしまった訳です。それ以降毎年毎年アホな価格で取引されています。高いワインを飲んでみたいという欲求は分からない訳ではありませんが漫画にまで出てくる割りに生産量はごく僅か、しかもその殆どはアメリカ行きと決まっていることを知って頂きたいと思います。ヨーロッパのレストラン以外に出回ることは99.99%あり得ないはずであり、その99.99%と云う確率で輸入される物は偽物であると断言致します。

posted by:Georges :

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