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2006年08月17日

Carlevana Chardonnay 2001 Rezerva Dionysos-Mereni

vins8-15.jpg少し前にサンプルで頂いたワインです。以前にも申し上げましたがこのインポーターの社長さんはワインのことをあまりご存じないようです。数本テイスティングしましたがどれも輸入するだけの価値は認められません。で、最後に残ったのがこのシャルドネです。まずコルクを引き抜くと異常な形を露呈しました。ワインに触れている部分から20㎜程大きく膨らんでいます。そして5㎜程傾斜して、そこから10㎜程瓶口まで細いままです。勿論ワインは噴く寸前、辛うじて漏れてはいないものの危ないところでありました。これは最初の保管場所が温度が高く輸入されてから低温乾燥した倉庫に入れられたためだと考えられます。

グラスに注ぐと白い泡立ちが表面に出ますがすぐ消え、ほんのりとパイナップルのような香りがするかなあと思ったらすぐ消えてしまいます。色は割と綺麗な黄緑色を呈しています。シャルドネのフレーバーらしきものを感じないまま口に含むと強い酸味が舌を襲います。「何じゃこれは!」と叫びたい程恐ろしい酸味でありますがよく味わってみるとフルーツの酸では考えられないような酸度であります。これは残念ながらヴィネガーの類に分類されてしかるべき調味料であります。ボトルにバキュヴァンかけても何の気体も生じません。グラスに残ったワインを30分後にもう一度試してみたらさらに酸っぱくなっておりました。これだけ見事に酢のようになっているワインは30年以上ワインを飲んでいる私にとっても初めての経験であります。シェリー香やマデラのような香りは微塵もありませんし色の劣化というか退色もありません。
モルドヴァのワイン、最後まで当たりは出ませんでしたが現地に行けばこのようなワインばかりではないと思います。「日本にとっては新しい」ワインの生産地を求めて日本人バイヤーが東奔西走しているようですが、我先にその権利を取得してボロ儲けをたくらむ質の悪い人物の存在が浮かび上がってきました。以前にも申し上げましたがワインの生産者はお人好しの農家の主人が多く、その輸出に際して利権を持っていると主張するブローカーの存在が気になります。最近そのブローカーの中に多くの日本人を見受けられるようになったから余計に気がかりであります。
実際にこのモルドヴァのワイン、権利を持っていたのはこの場合日本人ではなく、恐らくアメリカの輸入商であり、言葉巧みに何も知らない日本人に売りつけたように思います。生産者は英語圏とロシアにその販路を広げようとしていますがロシアは重金属の混入があったとしてモルドヴァのワインを輸入禁止の措置をとったことがあります。いつの日か状態の良いモルドヴァワインが日本に入ってくるよう願っております。

posted by:Georges :

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