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2006年07月19日

Chateauneuf-du-Pape 1972 Domaine du Haut des Terres Blanches

vinsjuillet-016.jpg昨日はワインをお休みさせて頂きましたが飲んでます。お気に入りの安物ですがイタリアの赤泡アッソーロ・レッジャーノ、ランブルスコですがまだ未経験の人は是非お試し下さい。安くても旨いワインは存在します。安かったとは申しませんが Chateau Petrus 1982 リリース直後の日本での販売価格ご存知ですか? 出水商事が輸入したのは各デパートで販売されていましたが定価で何と¥28,000 という格安な価格でした。デパートへの納入価格は大体見当が付きますがその頃はごく一部のマニアしか買う人はおりませんでした。

当時私の主催するワイン会は既に始まっており1981年や1984年あるいは1970年代も所謂5大シャトーからすればかなり安かった存在です。高くなってから取り上げるのは愚の骨頂であり当時から肩を並べていたレヴァンジルやヴュー・シャトー・セルタンなどと比較して飲んでおりました。パーカー・Jr.が100点満点をつけて一躍有名になりましたが、何度も申し上げる通り評論家が高い評価をつけたからと云って味が変わるはずはありません。変わるのは販売価格だけであります。アンリ・ジャイエールのワインも同様、パリのタイユヴァンでは昔手軽に飲むことが出来るヴォーヌ・ロマネでありました。欲しがる人が世界中に現れるとあっという間に価格は上昇しますが味のレベルは同じままであります。ワインと言うモノ如何に単純なものか! しかし欲しがる人が増えると登場するのはお決まりの如く偽物ワインであります。
さてこのヌフ・パプ、外観からすると澱引きされリコルクされているようで、エチケットもピカピカの新品です。1972年というヴィンテージはボルドーでは混乱の年、ヌフ・パプは当時何種類もの葡萄品種が許可されているアペラシオンとしてしか教科書に載っていなかったはずです。グラスに注ぐと泡立ちはなく太いレッグが現れます。エッジはオレンジがかっていますが色は透明感のあるガーネット。グルナッシュ・ノワールの熟成香は甘く官能的なのですが活き活きとした酸とシルキーなタンニン・・・・と申し上げたいところ・・・・残念ながら舌の根本にこびり付くようなタンニンが存在します。果梗の残存率が高かったのでしょうか、食べ物なしでワインだけ飲んでいると不満が残ります。が、しかし手作りベーコンと茄子の炒め物や自家製麻婆豆腐などと一緒すると渋みはどこかへ消えて無くなります。ワインと言うモノやはり食事と共に楽しむべきものであると考えます。
ワインバーで旨いと思うワイン、家で飲むとそう思わないのはこのような理由が考えられます。ワインだけ飲んで旨いと感じるように造るワインが実際にあるという事実。
明日は味吉兆出身の上賀茂秋山さんに初詣の予定です。

posted by:Georges :

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