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2008年04月28日

Touraine Blanc de Blancs Brut Roger Félicien Brou

8v0428.jpgキノコ博士で整形外科医のS先生から頂いたワインです。天然のキノコの類は市販品の物と比べると香りが全く違います。で、もう一つ違うのはビックリするほど出汁が出ます。先日頂戴したモリーユも少しの量で料理に大きな変化が現れるので自然の力は凄い! 日頃朝市で近所の農家の人が作る野菜を買って食べているとたまにスーパーマーケットで買う野菜の匂いが気になります。お米も同じで農薬を殆ど使わず育てられて天日干しされ、さらに精米したてのものを日頃食べ慣れていれば、薪を使い土鍋で炊かれた普通の米に感動することはありません。魚も肉類も同じで日頃から良質のものを食べていれば料理屋主人の言葉に騙されることはありません。ワインについても同じでしょう。日頃はビールで喉を潤し、月一度グランヴァン開けても身に付かないわけであります。毎日の食べ物、飲み物に気を配ることがワインを理解するためには必要であると考えます。
さてこのワイン、アペラシオンはトゥーレーヌであります。先日はトゥーレーヌ・ブランのスティルワインを取り上げましたが今日は泡物です。生産者はロジェ・フェリシアン・ブルー、ヴーヴレのロシュコルボンというコミューンに住む農家で、HPは見つかりませんでした

トゥーレーヌをINAOのHPで開いてみましょう。沢山あるトゥーレーヌのデノミナシオンの内、今現在の法律でこのワインに当て嵌まるのは「Touraine Mousseux Blanc」になるはずです。ペティヤンは微発泡なので違います。今まで気にしておりませんでしたが、よく見ると今は赤の泡が法律で定められているのですね。こちらをご覧下さい。「Art. 1er. - (Modifié, D. 5 août 1974 et D. 14 octobre 1974). - Seuls ont droit à l'appellation contrôlée " Touraine Mousseux ", complétée ou non par les mots " Val de Loire ", les vins blancs, rouges et rosés issus des cépages suivants :
Pour les vins blancs : chenin blanc ou pineau de la Loire, arbois ou menu pineau et chardonnay, ce dernier cépage dans la limite maximum de 20 % de l'encépagement blanc de chaque exploitation.
Toutefois sont admis, dans les cuvées, dans la proportion maximum de 30 %, les vins blancs issus des cépages noirs suivants : cabernet franc ou breton, cabernet sauvignon, pinot noir, pinot gris, pinot meunier, pineau d'Aunis, cot et grolleau.
Pour les vins rouges : Breton ou Cabernet franc.
Pour les vins rosés : Breton, Cot, Noble, Gamay et Grolleau.」先日のポムロルでカベルネ・フランはブーシェと別名がありましたがロワールではご覧の通り「ブルトン」となっているのがお分かり頂けると思います。で、赤の泡に使われる品種がこのカベルネ・フラン別名ブルトンだけが許可されているわけです。このワインは泡の白ですから許可される品種はシュナン・ブラン別名ピノー・ド・ラ・ロワールとアルボワ別名ムニュ・ピノーそしてシャルドネと云うことになります。

で、このワインの生産地はトゥーレーヌ地区のヴーヴレも名乗れるコミューンですが何故アペラシオンがヴーヴレではないのでしょうか? それではヴーヴレをINAOのHPで探してみるとヴーヴレとヴーヴレ・ムスーそしてヴーヴレ・ペティヤンに分かれますのでヴーヴレ・ムスーが該当するはずですので開いてみるとこちらが出てきます。二つの違いは何でしょうか? コミューンは両方のアペラシオンに共通しますけれども、葡萄品種構成が異なるのが原因のようです。ヴーヴレ・ムスーを名乗るのは100%シュナン・ブランでなければなりません。従ってこのワインは他品種が混ぜてある可能性が高いと云うことになります。

さて前置きが長くなりましたが開けてみます。ミュズレを外しコルクを捻るとかなりの圧力を感じます。「伝統的製法」とラベルに書いてありますのでシャンパーニュと同一の方法をとっているはずですが決してペティヤンではありません。泡は結構細かいのですがシャンパーニュと違うのは香りです。グラスに鼻を近づけると甘い蜂蜜のような香りがしますが口に含み飲み込んだら麦わらみたいな香りに気が付きます。シュナン・ブランが熟成すると一般的にはこんな香りになると云われていますが私の経験では例外がかなりありますので教科書に書いてあることは半分程度信じておいた方が無難であります。

色は青みがかったイエロー、泡はボトルの最後まで続きました。地鶏の唐揚げ風に湯葉の吸い物胡瓜と新生姜などとの相性は極めて良く美味しく頂きました。

S先生ご馳走様でございます。

posted by:Georges :

コメント

これは、阪急淡路の出先の仕事場の前の酒屋さんで購入したもので、たいした期待もなく買ったのですが、これ、なかなかいい感じでしたね。

 泡もいろいろ、人生もいろいろ。

 アミガサタケ、これはなかなかワイン関係のほうがあうように思います。

 来年も頑張りますので請うご期待!

投稿者 チェリS : 2008年05月02日 23:16

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