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2007年05月11日
ボニリ・ジャパン（株）5月11日テイスティング
先月末に行われる予定でしたがゴールデンウィークのため延期になっておりました。今日のテーマはシャトー・ド・カルルとオー・カルルのヴィンテージ別比較試飲であります。
まず最初に Bourgogne Chitry Aimé Vieilles Vignes 2005 Madame Edmond Charmeau ですが、シャルドネなんでしょうけど全くその品種らしさとは無縁の味香りであります。これがシトリー独特のもので慣れるに従ってミネラル豊富であることが分かります。唯一の白ワインなので評価は高いめにしておきましょう。次にモンテプルチアーノ・ダブルッツォ2005、シャトー・ベレーヴ・マルシャン2005、恐らく両者とも２ユーロ前半までのモノ。次にボルドー・シュペリュールのシャトー・オー・ブランデ2005、さらにプルミエール・コート・ドボルドーのシャトー・グラン・ムーラン2005と続きます。私の好みから申し上げますとこのグラン・ムーランでしょうか、大変果実味がしっかりしておりアフターテイストも長い。これに比べて次のオスタン・ピカン2004はこの年からステファン・ドゥルノンクール氏が醸造を指導したとされますが果実味が少なく木の味がする変なワインになってしまいました。今までの造りの方が好ましいと思うのですが果たして１年後、２年後あるいは５年後にどう変わるのかゆっくり眺めたいと思います。で、シャトー・ド・カルルに移りますがこのワインはヴィンテージをご覧頂くとお分かりの通り手書きの２００６年であります。価格は私の予想した通りでありましたがまあまともなワインとしては申し分のない出来上がりではないでしょうか。小売り予想価格￥３０００。そしてそのヴィンテージ違いの２００４年が私にとってはは最も好ましく鳩のローストなどにはピッタリだと思います。もう一つのヴィンテージは２０００年ですがこちらの方は既に熟成が進んでおり既にピークを迎えている感があります。このピークがいつまで続くかが問題なのですが私はそう長くは保たないであろうと予測します。
で、次にこちらはそのプレミアム物の Haut Carles 2006 で価格は倍以上の小売価格￥６０００はするでしょうね。まるでインクのような濃い色、こんなワインは私としてはお勧めしたくはありませんが濃い物好きな人はそれこそ山程おられます。濃い味のモノには濃いワインを合わせるのでしょうか？ 私にはどんな食べ物なら合うか想像も出来ませんがワインだけ比較していくと濃いモノよりさらに濃厚なモノになっていくのでしょうね。同じく２００４年と２０００年も比較しましたが２０００年の下っていくスピードが早いような気がします。そのあとにハーフボトルに詰められたシャトー・リシュリュー２００６年もテイスティングしましたがこちらは単なる渋いワイン。果実味はまったく感じられずそんなに良くなる要素など見つかりませんでした。オー・カルルについてはこちらのホームページをご覧下さい。とてもお金のかかったご立派なサイトです。
さて今回のテイスティングのおまけは・・・。
おまけはこのガレージワイン2種類です。アルテミスは数千円、サンテミリオンのグラン・クリュは何と2万円以上もするという馬鹿高いものであります。
ダニエル・エ・リシャール・デュボワというところが所有しているガレージワインナリー。こちらは何とお高いワインなのでしょうか、別に飲んでみたところ良くできているとは思いますがそんな気を衒ったようなところはありません。強いて言えばコルクでしょうか、かなり凝った印刷（？）が施されてあります。質も目を見張る程のモノでこんなコルクは久々にお目にかかりました。高いものはそれなりにお客さんが付くもので「高ければよいと思いこんでいる人種」がおられるのですから仕方ありません。ですが私の見積もりはどう転んでも１５ユーロが限界でしょうか、そんな高いと思われる要素は感じられません。
でこちらはアルテミス。何とコート・ド・カスティヨンなのに贅沢なコルクは蝋で密封されています。どこかにありましたよね、Puy と名の付くあのワインも蝋封してましたがこちらの方はアペラシオンと常識的に判断すると５ユーロ程度のものに間違いはありませんがどういう訳か恐ろしい程の価格を付けておられます。
希少価値に弱い人間は何所にでもいるのですね。
posted by：Georges :