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2006年12月22日

Mas des Chimères Oeillade 2005 Vin de Pays des Coteaux du Salagou Domaine Guilhem Dardé

v12-17.jpgシャンパーニュ・テタンジェに関してはまだまだ色々述べたいことがあるのですがそれは次の機会にさせて頂き、今日ご紹介するのは毎年モンペリエで開催されるヴィニシュッドで黒山の人集りになると云われる人気のドメーヌです。マス・デ・シメールの新製品は葡萄品種サンソー100%で造られる「エヤード」。この生産者のワインはどれを飲んでも身体に優しいことがすぐ分かります。自然派と大げさに宣伝しなくても身体に優しいワインはいくらでも存在します。私は以前から申し上げておりますがビオディナミを実践していてもそれをラベルに表示したり、あるいは自然農法や有機栽培を謳い文句にしているところに旨いワインはまずありません。たとえ旨いものがあっても、その価格が異常な程に高いにも拘わらず売れるのは、ワイン文化の無いに等しい日本だけの現象であると断言します。1997年だったでしょうかポリフェノール現象で赤ワインが異常に売れたとき「美味しいや不味いはどうでも良い、身体に良いから飲む」人が大多数だったことを忘れてはいけません。

さてこのワイン、サンソー100%というのは葡萄品種別に造られるワイン以外でお目に掛かったことがありませんでした。メインのコトー・デュ・ラングドック(マス・デ・シメール)よりは色は薄いですが紫がかったルビー色を呈し香りは新樽を感じます(樽熟成の表示はないのですが・・・)グルナッシュやムールヴェードルとかに慣れていると不思議な感じがしますがブルーベリーやホワイト・ペッパー風味と申し上げたらよいのでしょうか。亜硫酸レベルは極めて低く果実味豊富ながら綺麗な辛口に仕上がっています。アメーラ(静岡産のフルーツトマト)とモッツァレラ・ブファーラにエクストラ・ヴァージンというイタリア風前菜にもよく合いますが意外にも6年熟成のパルミジャーノにもピッタリです。輸入元の資料によると「 ヴァン・ド・ペイ・デ・コトー・デュ・サラグー、ブドウ品種 : サンソー100%、平均樹齢 : 90年、栽培面積 : 3.0ha、収量 : 20hl/ha、生産量 : 8,000本/年、熟成 : ステンレス・タンク」とのことですがネットの宣伝文句をマネしてみると「ロマネ・コンティ並みの生産量の少なさ! 樹齢90年はシャトー・オーゾンヌ並み・・・」と云う文章になるのでしょうか? こういったワインがパーカー・Jr等に評価されるとあっという間に考えられない価格になってしまうのです。高いモノを欲しがる人は世の中山程居られますが、残念ながら安くて旨いワインを欲しがる人は数多く見掛けません。また、生産者価格からかけ離れた価格で小売りしているところが実際存在しますがそれは「高いワインは旨い」という日本人独特の意識を巧く利用しているだけのこと、また生産者もファー・イーストを鴨にしているところが残念ながら存在します。ちなみにこのワイン、生産量は非常に少なく農家としてはもっと高く売りたいところでしょうが小売り定価は¥1700 と格安であります。

posted by:Georges :

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