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2005年03月13日

たまにはこんな事もあります。

ワインセラーは長期保存用の250本入るものを2基自宅に置いておりますが、全く整理整頓していないので何処に何が何年燻っているか分かりません。で、いつ買ったかも覚えていない
Chateau Lanessan 1985 AC Haut-Medoc が奥の奥に隠れていたのを取り出してみると、かなり目減りしています。私の場合規定容量入っていない物はいくら古くても買わない主義なので恐らく貰い物だったのでしょう。
キャップシールは勿論回りません。恐る恐るカッターで切ったら黒くなった物がこびり付いています。水に浸したタオルで拭き取りスクリュープルのレバーモデルで栓を抜くと・・・
意外にも簡単にブションは取り出すことができました。コルクは全面にわたり色付いていて完璧な「漏れ」のワインでした。一応デカンタしてグラスに注ぐと色は頂けませんね、濁ってはいないものの赤みを帯びた茶色。熟成した香りというものは何ら発しておりません。少しだけ口に含むと酸っぱさだけが強調され、まるでワインの味とは縁遠いものになっております。残念ながら全てボツと云うことに。
「漏れ」のワインについて申し上げますと昔は随分ありました。ボルドーの古いものはもとより殆どのワインはドライコンテナーで運ばれたため液温が上がり噴きこぼれていました。
最近でもまだドライコンテナーで運んでいる輩が結構おります。そんなところに限って堂々と「リーファーコンテナーで輸入」などとシールを貼っているのでこちらが吹き出してしまいます。マルセイユやル・アーブルのシッパーにもこんな輩がいて「喫水線以下に積むと大丈・・・」などとほざいております。そんなことを真に受けて未だにドライで引っ張る業者が多いのは実に嘆かわしいことです。ネット通販で「ラベル汚れ」などと称して売っている連中は全てこの類だと思って間違いありません。
こういった輸入を平気で行っている業者は「少々漏れても大丈・・・」などと平然と言ってのけますが実際本当でしようか? 
比べてみると一目瞭然なのですが、例えば若いワインなら噴きこぼれていても「飲めないほど不味く」ということにはなりません。もっとも状態の悪いワインばかり飲んでいる人からすれば「美味しい」と感じるかも知れません。しかしまともな輸送経路のワインを日常飲んでいると色、香り、そして味の違いを指摘出来るようになります。
「漏れ」のワインに「旨い」ものなし と覚えて頂いた方が賢明です。

posted by:Georges :

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