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2006年08月15日

JR高槻 エソンス・エ・グー

JR高槻北口から歩いて数分、しかし決して阪急沿線グルメではありません。阪急高槻駅からですとかなり汗をかいてしまいます。午後6時半過ぎに早めに伺いましたが既に2組のグループが食事されています。ワイン大学古株メンバーばかり総勢5名で訪れたのですが厨房は山田シェフたった一人に表は女の子一人だけ。我々と同時に別の4名が入店したので客数は14名、明らかにキャパオーバーであります。
お店は喫茶店のような雰囲気ですがテーブルクロスが敷かれたためか若干居心地は良くなったようです。このレストランにはロングスカートの美人給仕人や男前のソムリエ兄ちゃんはおりませんが美味しい物をストレートに味わえるお店として重宝しておりましたが・・・。

eseg0815-02.jpgまずはアミューズブーシュです。「鱧の炙りと鮪のタルタル」アヴォカドのムースに生の水茄子、変わった野菜に粒マスタードの取り合わせですがいつもの素材の良さが見えません。大皿に絵を描いたように見た目は綺麗かも知れませんがインパクトはありません。鱧は韓国の身の薄いお世辞にも良いとは云えぬ素材、鮪は解凍品でしょうか、ごく普通のもので感心しません。
eseg0815-03.jpg前菜は「玉蜀黍のババロワとアホブランコ、帆立のポワレと鮎のリエット」ですが、二品続いてパナシェとは考え物です。野菜のババロワは京都の有名イタリアンなどで大流行ですが私は既に飽きてしまっており全く新鮮味のないもの、皿の端っこにスプーンで押しつけたように盛られた鮎のリエットは作り方が乱雑でいつもの丁寧さがありません。帆立は思いきり塩が効いていて後程喉が渇ききりました。
eseg0815-05.jpg私ともう一人はメインに仔羊の瞬間燻製をチョイスしましたが、他の方々は「黒豚ロースのロティ」「パンタードのロティ」を選択。付け合わせは野菜を茹でてソテーしただけなので少々不満は残りますが肉の火の通しは完璧。しかしこれも塩がきついです。熱い厨房、一人で料理を作っているとどうしても塩辛くなるのでしょうね。
eseg0815-08.jpgデセールは出来たてのものが運ばれてきます。「桃のコンポートとヨーグルトのソルベ」「チョコレートのスフレ」そして私の選んだ「プラムのクラフティー」など、これだけはいつも通り旨い!

eseg0815-01.jpgワインは電話で予め冷やして頂いたのがこのシャンパーニュです。Guy Charlemagne Blanc de Blancs Brut R?serve NV メニル・シュル・オジェールのRMで泡がきめ細かく切れ味のある辛口で食前酒にはピッタリ。リストを見るとオーストラリアやカヴァそれにクレマン・ド・ブルゴーニュもありますが一部は生産者の記載がありません。ワインを注文するとセラーの中をゴソゴソ探しておられますが結局見つからずシェフが出てくる始末、これは頂けません。サービス料が付かないレストランですがワインの価格はかなり高いモノが目立ちます。普通のムニュは4400円と5500円なのでこの価格帯のワインを充実させる必要が急務であります。万を超すワインは全く必要ないと考えます。料理が安いのにワインが高くそれもなかなか出てこないのはかなりの問題であります。
eseg0815-04.jpgさて白ワインははじめに トゥーレーヌ ロルモー・デ・ドゥー・クロワ 2003 ティエリー・ビュズラと云う自然派のワイン造りでは有名なところとか・・・。しかし微炭酸で香りはよくありません。日本酒のようなワインでありこんなワインを評価する人達の気が知れません。皿出しが遅いのでワインばかり飲んでしまいますがキャパオーバー故待つ以外に方法はありません。で次に頼んだアルザスは探せど出てこないので仕方なしにシャブリを。これが全くペケなワイン、Chablis 1'er Cru Vaillon 2003 La Chablisienne ただただ甘く、酸味もフレッシュさも全くない酷いもの。そして赤はやっとまともなものが登場、Savigny-les-Beaune 1'er Cru Les Lavi?res 2000 Domaine Catherine et Claude Marechal 1980年代に設立されたドメーヌですので著しくマイナーな生産者ですがワインは大変しっかりしています。葡萄栽培はリュット・レゾネ、ワイン造りに新樽は使いません。これは旨いワインの一つであります。
ここのお店いつ行っても魚は鰆だけ、これは困ったことであります。マダムは育児休暇とのことですがスタッフは余りにも少なすぎます。フレンチなら当然予約があるはずなので夜の客は10名以下にとどめるべきでしょう。まともなワインのサービスが出来ないなら、客にワインを持ち込んで貰い、持ち込み料などもっと安くして忙しいときなどパンとリエットなどで凌いで貰うようにすれば如何でしようか? ワインリストもセラーのワインの整理も出来ていません。料理とかけ離れた価格帯のワインは排除すべきでしょう。シェフのワインの趣味は理解できますがそれを客に押しつけるのは如何なものかと思います。探せばあります、安くて美味しいワイン。カジュアルレストランならもっと違ったワインの楽しみ方があっても良さそうに思います。

posted by:Georges :

コメント

ひさびさのコメントとなってしまいました・・・!
カトリーヌ&クロード・マレシャルは、4年前に訪問しました。関東の「マキ・コレ」のお手つきだったので販売してもらえなかったのを記憶しています。蔵は売りたかったようですけれど・・・
シャブリジェンヌの2003年、たしかに03はどこも糖度ばかりが上がってしまい、酸味に欠け、もったりした変なワインに仕上がっているところが多いのが難点ですね・・・ジュラやサヴォワの冷涼地では一部、いいワインを造っているところもあるのですけどね・・・ちなみに私の家にはこのジュラのワイン以外、2003年の白は1本もありません・・・(好みが極端といわれてしまうかもしれませんが・・・!)

投稿者 Midoc : 2006年08月18日 14:47

これはこれはMidocさま、ご機嫌如何でしょうか?

いつでもご遠慮なくご訪問お願い申し上げます。シャブリジェンヌはスペクテイターも高く評価していますが、恐らく裏でお金を払っているのではないでしょうか? クソ不味いシャブリ、ほんまに腹立ちますわ。
Midocさまはご存じないかも知れませんがこのレストラン、半年程前まではワインは安くて旨かったのです。しかしこんなワインをリストに載せるのはワインを分かっていない証左、他のワインも半分程入れ替えられているみたいです。以前はこんなことはなかったのですがシェフの方針が変わったのでしょうかね? 料理も塩辛くイマイチでした。頻繁にテレビに出て堕落する料理人にはなって欲しくないのですが、このままでは心配であります。

投稿者 Georges : 2006年08月18日 14:47

ちょうど1月前ここにお世話になりました。メニュがほとんど同じで鮎のリエットはわざわざこんなもの食べなくても、という内容ですね。これもspaicyにするかsaltyにするか中途半端で、ちょっと疲れておられるようなご様子でした。給仕のおねえさんも、もうちょっとしゃっきりしないとこれからしんどいですね。最初の輝きを知っているのでまた頑張ってほしいもんです。

投稿者 チェリ(s)です : 2006年08月18日 14:48

チェリ(s)さま

仰る通りシェフはお疲れ気味というか、とにかく塩味がきつすぎました。今まではこんなことは一度もなかったのでとても残念であります。一人で調理するなら客は多くて10人まででしょうね。時間を大幅にずらせて予約を取るならまだ理解できますが、キャパオーバーなのは明らかであります。このままの体制では客の不満が爆発する恐れもありますので何とか立て直して頂きたいと願います。

投稿者 Georges : 2006年08月18日 14:48

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