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2008年06月24日

Château d'Aydie 1996 AC Madiran

8v0624-1.jpg1980年代後半にパーカー・Jr.氏がアラン・ブリュモンと並び大々的に取り上げたピエール・ラプラスの造るワインです。以前拙ブログで取り上げましたがこれが最後の一本だと思います。生産者のHPは見つかりませんでしたが生産地に近いポーにお住まいの日本人の方のHPを見つけました、こちらをご覧下さい。ピエール・ラプラスについてはネット上に販売目的のいろいろなHPが出て来ますのでそれらをご参考に。
さてINAOのHPで「Madiran」をアペラシオンで検索してみましょう。出て来ましたでしょうか? こちらがその詳細情報です。地図も載ってますので分かり易いと思いますが「マディラン」は3県に跨る結構広い地域であることが分かります。コピーさせて頂くと次の通りのコミューンで
Gers (32) : Cannet, Maumusson-Laguian, Viella

Pyrénées-Atlantiques (64) : Arricau-Bordes, Arrosès, Aubous, Aurions-Idernes, Aydie, Bétracq, Burosse-Mendousse, Cadillon, Castetpugon, Castillon(Canton de Lembeye), Conchez-de-Béarn, Corbère-Abères, Crouseilles, Diusse, Escurès, Gayon, Lasserre, Lembeye, Mascaraàs-Haron, Moncaup, Moncla, Monpezat, Mont-Disse, Portet, Saint-Jean-Poudge, Séméacq-Blachon, Tadousse-Ussau, Vialer

Hautes-Pyrénées (65) : Castelnau-Rivière-Basse, Hagedet, Lascazères, Madiran, Saint-Lanne, Soublecause

INAOの2005年の統計では総面積 1,260ha 、年産 68,756hl のワインが造られています。
このシャトーの所在地は真ん中のピレネ・アトランティーク県のはじめから5つ目のコミューンですがコミューン・ドット・コムから検索するとこちらのページが出てきます。地図上の○印をクリックすると周辺の詳細地図をご覧になれます。ワインを覚えると云うことは即ち地図を理解することであります。原産地の場所を知らずしてワインは語れません。マディランのコミューンからは6キロ、ポーからは北東方向にかなり離れた標高170メートル、住民136人、面積8平方キロメートルという小さなコミューンであることが分かります。次にINAOのHPから「Aydie」をアペラシオンで検索すると
AOC - VQPRD
--BEARN
IGP
--Boeuf de Chalosse
LR - IGP
--Canard à foie gras du Sud-Ouest
LR - IGP
--Jambon de Bayonne
AOC - VQPRD
--MADIRAN
AOC - VQPRD
--PACHERENC DU VIC BILH
AOC - VQPRD
--PACHERENC DU VIC BILH SEC
LR - IGP
--Tomme des Pyrénées
LR - IGP
--Volailles de Gascogne
LR - IGP
--Volailles du Béarn
LR - IGP
--Volailles du Gers
の表示が現れます。これらの内ワインに関係するものは太字の4つでベアルヌ、マディラン、パシュラン・デュ・ヴィク・ビル、パシュラン・デュ・ヴィク・ビル・セックであることが分かります。ハムのジャンボン・ド・バイヨンヌや鶏、またチーズの産地であることも知ることが出来るので便利です。
ちょっと話が前後しますが葡萄品種についてINAOのHPはこんな記述があります。コピーさせて頂くと
cabernet franc (bouchy), fer servadou (pinenc), cabernet sauvignon et tannat. Le tannat doit représenter au moins 40 % et au plus 60 % de l'encépagement (projet : au plus 80%).
ところ変われば呼び名も変わるわけでカベルネ・フランは「ブーシー」と呼ばれることを覚えておいたらよいでしょう。タナーが主要品種であることはどこにでも書いていますので省略します。

さてどんなワインに変化しているか開けてみましょう。

キャップシールはトップに孔のない錫箔、コルクは天然良質の長さ49ミリで殆ど痛んでおりません。液体に触れた部分は黒に近いワイン色に染まり横漏れは一切ありません。我が家のセラーが優秀なのかそれともコルクが上質なのかどちらかでしょう。

グラスに注ぐと熟成香とも思える香りが弱いなりに漂ってきます。ちょっと期待したのですが以前飲んだときよりかなり酸が強くなっています。「酸っぱい!」の後にやはり強すぎるタンニンが舌に残ります。ミクロオキシジェナシオン、これはやはり理論だけご立派なのではないでしょうか? タンニンが丸くなるどころか熟成させたところで美味しくなってはいないと私は思います。

好き嫌いは人それぞれですのでこんなワインが堪らなく旨いと感じる人もおられるでしょうけど私は結論から云うとゴメンであります。アペラシオン・マディラン今まで飲んで旨いと思ったことは一度もありません。評論家が何を仰っても私は買うことはないでしょう。

posted by:Georges :

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