2018,11,30, Friday
114ページの下段の文章はその通りであるが、ピノ・ノワールの突然変異により生まれた葡萄はピノ・ブラン、ピノ・グリ、ピノ・ムニエの他に、ピノ・シウタ、ピノ・タンチュリエ、ピノ・ヴィオレ、ピノ・ルージュなども存在する。
さて次のページは図3も含めて杜撰である。仮定に基いた関連性を示す図など読者に誤解を与えるだけである。 先ず図3の左上のグリュナー・ヴェルトリナーがサヴァニャン=トラミナーと St.Georgener の交配種であるという根拠は何か? ここで 2014年6月の拙ブログを振り返ってみると、オーストリア・ワインのサイトからグリュナー・フェルトリナーの親葡萄に関する記述が見られる。コピーすると Parentage: Natural offspring of Traminer and St. Georgen. The second parent variety was found in St. Georgen in Austria's Burgenland. ここでの葡萄名は「St.Georgen」ところが著書では「St.Georgener」と変化している。St.Georgener の出典元は何か? ちなみに VIVC のグリュナー・ヴェルトリナーのパスポートデータはこちら、現在のところ原産国はイタリアとなっているが、これもしょっちゅう変わるので注意すべきだ。ペディグリーは Pedigree confirmed by markers ? × SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 1 ? Prime name of parent 2 SAVAGNIN = TRAMINER 母親不明の父親はサヴァニャン=トラミナー、諄いようだがサヴァニャン・ブランとは異なる理論上の葡萄である。 その右側にはサヴァニャン=トラミナーと Österreichisch Weiß VIVC では正式名称 OESTERREICHISCH WEISS となっているがその交配で生まれたのがシルヴァーナー。これはその通りだし、Österreichisch Weiß のペディグリーも判明していて Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × ? Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 ? グエを母親とする葡萄であるのでその親子関係は間違いない。 ドイツの正式名称 Grüner Silvaner グリュナー・ジルヴァーナー、VIVC の登録名 SILVANER GRUEN の親子関係は Pedigree confirmed by markers TRAMINER × OESTERREICHISCH WEISS Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 2 OESTERREICHISCH WEISS シルヴァーナーまでのペディグリーについては問題ないが、シルヴァーナーとローター・ヴェルトリナーとの交配でノイブルガー、フリューローター・ヴェルトリナーが生まれたとするのは早計である。 VIVC のシルヴァーナーの子孫についてはこちら、ウェブ魚拓はこちらを参照に。ノイブルガー、フリューローター・ヴェルトリナーの名前は無い。 ノイブルガーのペディグリーは Pedigree as given by breeder/bibliography PINOT BLANC × SILVANER 元々はピノ・ブランとシルヴァーナーの交配と伝えられていたが Pedigree confirmed by markers VELTLINER ROT × SILVANER Prime name of parent 1 VELTLINER ROT Prime name of parent 2 SILVANER 遺伝子の解明が進んで、ノイブルガーは母ローター・ヴェルトリナー、父はリンク先の無いシルヴァーナー「SILVANER」であり、VIVCで云う SILVANER GRUEN ではない。 またフリューローター・ヴェルトリナー VIVC の登録名 VELTLINER FRUEHROT のペディグリーは Pedigree confirmed by markers SILVANER × ROTER VELTLINER Prime name of parent 1 SILVANER Prime name of parent 2 VELTLINER ROT やはり母親葡萄はリンク先の無い「SILVANER」、従って図3のノイブルガー、フリューローター・ヴェルトリナーは根拠が無いということになる。 またサヴァニャン=トラミナーの子孫がピノ・ノワールであるとの仮定で示された図は読者に誤解を与えるだけだ。そのピノ・ノワールとグエとの交配でシャルドネ、ガメイは生まれたがアリゴテ、ムロンはその限りではないので削除すべき。右隣のグエとシュナン・ブランからコロンバールは生まれていないのでこれは削除すべき。 図3の最下段グエの子孫と云われるブラウフレンキッシュとサンローランの交配でツバイゲルトレーベが誕生したという図だけは問題ない。一応検証すると ツバイゲルトレーベZWEIGELTREBE BLAUのペディグリーは Pedigree confirmed by markers ST.LAURENT × BLAUFRAENKISCH Prime name of parent 1 SAINT LAURENT Prime name of parent 2 BLAUFRAENKISCH ブラウフレンキッシュは以前示したように母親がツィメートトラウベ・ブラウ一般に知られる名はブラウアー・ツィメートトラウベで、父親がホイニッシュ・ヴァイス。 従って図3の最下段の図だけは的を射ていることになる。 ポルトガルのヴェルデーリョについては Pedigree confirmed by markers SAVAGNIN = TRAMINER × ? Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 2 ? 余談だがイベリア半島にはヴェルデーリョと呼ばれる白葡萄がもう一つある。スペイン原産の VIVC 登録名VERDEJO BLANCO だがこちらもサヴァニャン=トラミナーの子孫であることに間違いない。 Pedigree confirmed by markers CASTELLANA BLANCA × SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 1 CASTELLANA BLANCA Prime name of parent 2 SAVAGNIN = TRAMINER ③その他の品種については著者の葡萄名の認識を疑うこと多々あり。まず「シラーはデュレーザとモンデュース・ブランシュの自然交配・・・」とあるがシラーのペディグリーは Pedigree confirmed by markers MONDEUSE BLANCHE × DUREZA Prime name of parent 1 MONDEUSE BLANCHE Prime name of parent 2 DUREZA シラーの母親はフランス原産の(従ってフランス語読みする) MONDEUSE BLANCHE モンデュースではなくカタカナ表記するとモンドゥーズ・ブランシュである。「デュレーザはピノと云々・・・」とあるがそれは喫煙ワイン評論家の著書にあるだけで立証されていない。現在のところデュレーザと親子関係の可能性のある葡萄はプリュヌラールである。 |
2018,11,28, Wednesday
次にブルゴーニュの葡萄に関する記述も認識が甘いのではないか。
まず初っ端に「ピノ・ノアール、グーエ・ブラン(Guais blanc)の自然交配から、シャルドネ、ガメイ、アリゴテ、ミュスカデに使用されるムロンなど、多くの品種が生まれたことが明らかにされており、シャルドネやガメイなどの品種は兄弟に当たる」(原文そのまま)としていることは問題だ。 葡萄の親子関係解明は始まったばかりと云っても過言ではなく、母親と父親が入れ替わったり、全く別の葡萄が忽然と現れたりしてきた。今後も改変があると思った方が間違いない。 そのグーエ・ブランなる葡萄、ローマ字の Guais blanc を VIVC の名前検索で調べてもヒットしない。グーエ・ブランとしている葡萄の本来の名称は HEUNISCH WEISS カタカナ表記はホイニッシュ・ヴァイスという白葡萄である。この葡萄のスイスでの正式登録名はGouais 、カタカナ表記するとグエ、グーエなどとは発音しない。 グエの本来の名称 HEUNISCH WEISSの Forvo の発音はこちら、このホイニッシュ・ヴァイスのパスポートデータのシノニムに「Guais blanc」は存在しない。だから何処からピックアップしたのか大いに疑問である。 次にシャルドネ、ガメイ、アリゴテ、ムロンの最新のデータを示す。 先ずはシャルドネ、正式名称はCHARDONNAY BLANC 、シャルドネ・ロゼなどフランス政府が認めたためシャルドネ・ブランと記述すべき。ペディグリーはコンファームされていて Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × PINOT NOIR Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 PINOT NOIR 母親葡萄はグエ正式名称ホイニッシュ・ヴァイス、父親はピノ・ノワール。 ガメ正式名称 GAMAY NOIR 、ペディグリーは同じ Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × PINOT NOIR Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 PINOT NOIR ということでシャルドネ・ブランとガメ・ノワールは兄弟ということになる。 次のアリゴテ、正式名称も同じで ALIGOTE のペディグリーは一見同じように見えるが・・・ Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × PINOT Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 PINOT 父親葡萄はリンクの無い「PINOT」であり、ピノ・ノワールではない。従って兄弟とは言えない訳だ。 MELON 正式名称も同じだがこちらもアリゴテ同様 Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × PINOT Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 PINOT アリゴテと同じく母親葡萄はグエだが父親はリンクの無い「PINOT」。だから4者がみな兄弟ということは無い。 リンク先の無い「PINOT」は、昔70742 というVIVC 番号を持っていたピノの原種と考えられている葡萄でその実態は解明されていない。 余談だが、ピノ・ノワールのVIVC パスポートデータ最新情報はこちら、ペディグリーに何の記載も無い。パスポートデータの「Parent - offspring relationship YES 」の「YES」をクリックすると現れるのは何とSAINT LAURENT 10470 フランス原産の黒葡萄である。 サンローランとピノ・ノワールについては親子関係が認められるものの具体的にどちらが親に相当するなどは未解明である。 また次の文章も事実と異なる。 「グーエ・ブランはワインの品質が劣るとされ、現在では栽培されていないが…」 認識不足と云うかネットで調べればすぐ気が付くはずだが、フランスではサヴォワで現存するし、スイスとドイツでは栽培されていてワインも存在する。 SWITZERLAND 正式名称 Gouais 国が公認するシノニムはGwäss ワイン も販売されている。 GERMANY 正式名称はWeißer Heunisch 国が認めるシノニムとしてHeunisch こちらによるとフランス、スイス、ドイツ以外にオーストラリアでも栽培されているとある。もちろん栽培されているからこそ画像も存在する。 114ページ後半にグエ関連の葡萄としてコロンバール、ブラウフレンキッシュ、リースリング、フルミント、ミュスカデルの名があるので一応検証しておく。 コロンバール VIVC での正式名称 COLOMBARD ペディグリーは Pedigree confirmed by markers HEUNISCH × CHENIN Prime name of parent 1 HEUNISCH WEISS Prime name of parent 2 CHENIN 父親はリンクの無い「CHENIN」であり、シュナン・ブランではないことに注意する必要がある。 ブラウフレンキッシュ、Blaufränkisch VIVC ではBLAUFRAENKISCH を正式名称としているがドイツの葡萄では無く原産国スロベニアとなっている。 Pedigree confirmed by markers ZIMMETTRAUBE BLAU × HEUNISCH WEISS Prime name of parent 1 ZIMMETTRAUBE BLAU Prime name of parent 2 HEUNISCH WEISS 母親がツィメートトラウベ・ブラウ一般に知られる名はブラウアー・ツィメートトラウベで、父親がホイニッシュ・ヴァイス。 リースリングRIESLING WEISS リースリング・ヴァイスも父親がホイニッシュ・ヴァイスということは判明しているが母親は現在のところ不明。 フルミント、正式名称 FURMINT フランス語読みするとフュルマンでありフルミントが世界に通用するとはとても思えないが一般にはそう信じられている。 Pedigree confirmed by markers ALBA IMPUTOTATO × HEUNISCH WEISS Prime name of parent 1 ALBA IMPUTOTATO Prime name of parent 2 HEUNISCH WEISS これまた父親がホイニッシュ・ヴァイス。 ミュスカデル MUSCADELLE Pedigree confirmed by markers ? × HEUNISCH WEISS Prime name of parent 1 ? Prime name of parent 2 HEUNISCH WEISS これも同じで父親ホイニッシュ・ヴァイスだが母親は現在に至るまで不明のまま。 従って114ページの図2、115ページの図3 共に確定的ではないことを図に示すのは時期尚早も甚だしい。無理やり関連付けしてしまうのはダメということ。 |
2018,11,27, Tuesday
さきの文章はサヴァニャン・ブランとゲヴュルツトラミナーは同一と捉えているが、サヴァニャン・ブランは果皮の色 BLANC 、ゲヴュルツトラミナーの果皮ははロゼであり、サヴァニャン・ブランの突然変異により生まれた別の葡萄と解釈すべきである。いくら著書にそういった記述があったとしても疑いも持たずに丸写しは困ると云いたい。
突然変異で生まれた葡萄と突然変異前の葡萄を同一と捉えるならピノ・ノワールとピノ・ムニエさらにはピノ・グリとピノ・ブランまでが同一葡萄ということになってしまい合理性を欠く。 ちょっと後戻りして105ページの最下段 ピノ・ノアールの表記も解せない。表題はピノ・ノアールだが105ページにはピノ・ノワールに変化している。ロアールも度々登場するが普通ピノ・ノワール、ロワールと表記すべきである。 Gewürztraminer についてはVIVC のパスポートデータを見ると 正式名称 GEWUERZTRAMINER はこちら 正式名称 SAVAGNIN BLANC はこちら VIVC の欠点の一つとしてドイツ語やフランス語を英語に置き換えてしまっているということ。従って Gewürztraminer はGEWUERZTRAMINER と表記されてしまうのだ。 「新ワイン学」の著述は章によって異なる人物が担当しているようだが、葡萄に関する著者が、サヴァニャン・ブランと理論上の葡萄サヴァニャン=トラミナーとを混同しているように思えてならない。 114ページ以降は添削すべき箇所満載だ。 カベルネ・ソーヴィニョンのペディグリーは次の通り Pedigree confirmed by markers CABERNET FRANC × SAUVIGNON Prime name of parent 1 CABERNET FRANC Prime name of parent 2 SAUVIGNON BLANC つまりカベルネ・ソーヴィニョンの母親葡萄はカベルネ・フラン、父親葡萄はソーヴィニョン・ブラン。 次にメルロ正式名称 MERLOT NOIR のペディグリーは Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × CABERNET FRANC Prime name of parent 1 MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES Prime name of parent 2 CABERNET FRANC メルロー・ノワールの母親はマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親はカベルネ・フラン。 コ、コット、マルベックのペディグリーは Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × PRUNELARD Prime name of parent 1 MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES Prime name of parent 2 PRUNELARD コ、コット代表的シノニムはマルベックの母親はマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親の正式名称はプリュヌラールと読んで頂きたい。著書では「プルネラルド」とあるが、フランス原産の葡萄なのでフランス語読みするのが当然である。ちなみに Forvo の発音はこちらを開いて聞ける。カタカナ表記にするとプリュヌラールと聞こえるはずだ。 その後の文言は間違った認識を示すものである。コピーすると ソーヴィニオン・ブランとロアールの品種シュナン・ブランはともにサヴァニャン(トラミナー)と親子関係にある可能性が報告されている。 ではソーヴィニョン・ブランとシュナン・ブランのペディグリーを見てみよう。 最新の情報では次の通り。ソーヴィニョン・ブランのペディグリーは Pedigree confirmed by markers SAVAGNIN = TRAMINER X ? Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 2 ? ソーヴィニョン・ブランの母親葡萄はサヴァニャン=トラミナーであり、父親は不明。サヴァニャン=トラミナーはサヴァニャン・ブランとは異なる葡萄でリンク先が無いということは未解明の葡萄であるということ。 次にシュナン・ブランは Pedigree confirmed by markers SAVAGNIN = TRAMINER × ? Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER Prime name of parent 2 ? シュナン・ブランの母親はサヴァニャン=トラミナー、父親は不明。やはりここでいうサヴァニャン=トラミナーなる葡萄は現在のところ理論上存在すると考えられる葡萄であり実際に栽培されている葡萄では無い。従ってサヴァニャン=トラミナー SAVAGNIN = TRAMINER をVIVC の検索をかけてもヒットしないのである。 「新ワイン学」の著述は章によって異なる人物が担当しているようだが、葡萄に関する著者が、サヴァニャン・ブランと理論上の葡萄サヴァニャン=トラミナーとを混同しているように思えてならない。 |
2018,11,26, Monday
ガイアブックスから発売された「新ワイン学」を読んで疑問に思ったことを書く。
第Ⅱ章ワイン原料用ブドウの栽培 の第5節98ページから 先ず葡萄の種に関して葡萄の国際的データベース VIVC では次のように分類している。 分類したのはいつか知らないが既に分類上消滅した種もあるようだ。ヴィティス・ヴィニフェラには約1万3千の葡萄が、種間交雑には約8千の葡萄が登録されているのが現状だ。次いで登録数が多いのはヴィティス・ラブルスカの298、ヴィティス・シルヴェストリス 233 、そしてフランスの台木として使われるヴィティス・リパリア・ミショーの191アイテム。以下はそれぞれの種と関連する葡萄のアイテム数を示す。 VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. VINIFERA 12,987 items INTERSPECIFIC CROSSING 7,836 items AMPELOPSIS ACONITIFOLIA BUNGE 1 item AMPELOPSIS AEGIROPHYLLA No results found. AMPELOPSIS BIPINNATA 1 item AMPELOPSIS BODINIERI REHDER 1 item AMPELOPSIS BREVIPEDUNCULATA VAR. MAX. W 1 item AMPELOPSIS CHAFFANJONII = WATSONIANA No results found. AMPELOPSIS CITRULLOIDES LEBAS 1 item AMPELOPSIS CORDATA MICHAUX 1 item AMPELOPSIS DELAVAYANA No results found. AMPELOPSIS HETEROPHYLLA THUNBERG 1 item AMPELOPSIS MEGALOPHYLLA DIELS ET GILG No results found. AMPELOPSIS SERJANIIFOLIA REGEL 1 item AMPELOPSIS VITIFOLIA BOISSIER 1 item MUSCADINIA INTERSPECIFIC CROSSING 34 items MUSCADINIA POPENOEI FENNELL 1 item MUSCADINIA ROTUNDIFOLIA MICHAUX VAR. ROTUNDIFOLIA 127 items MUSCADINIA ROTUNDIFOLIA SIMPSON VAR. MUNSONIANA 4 items PARTHENOCISSUS QUINQUEFOLIA (LINNÉ) PLANCHON 1 item PARTHENOCISSUS TRICUSPIDATA SIEBOLD ET ZUCCARINI 1 item VITIS ACERIFOLIA RAFINESQUE 1 item VITIS ADENOCLADA HANDEL MANZETTI 7 items VITIS AESTIVALIS MICHAUX 52 items VITIS AMURENSIS RUPRECHT 61 items VITIS ANDERSONII REHDER 2 items VITIS ARIZONICA ENGELMANN 5 items VITIS ARMATA DIELS ET GILG 1 item VITIS BAILEYANA MUNSON 1 item VITIS BALANSAEANA PLANCHON 1 item VITIS BELLULA (REHDERS) WANG 2 items VITIS BERLANDIERI PLANCHON 57 items VITIS BETULIFOLIA DIELS ET GILG 3 items VITIS BLANCOII MUNSON 1 item VITIS BLOODWORTHIANA COMEAUX 1 item VITIS BOSTURGAIENSIS VASSILCZENKO 1 item VITIS BOURGAEANA PLANCHON 1 item VITIS BOURQUINA MUNSON 3 items VITIS BOURQUINIANA MUNSON 17 items VITIS BRYONIAEFOLIA BUNGE 9 items VITIS CALIFORNICA BENTHAM No results found. VITIS CANDICANS ENGELMANN 6 items VITIS CARIBAEA DE CANDOLLE 2 items VITIS CHAMPINII PLANCHON 13 items VITIS CHRYSOBOTRYS LEVEILLE ET VANIOT 1 item VITIS CHUNGANENSIS HU 1 item VITIS CHUNGII METCALF 1 item VITIS CINEREA ENGELMANN 6 items VITIS COIGNETIAE PULLIAT 2 items 日本の YAMA BUDOU 15954 を含む VITIS CORDIFOLIA MICHAUX 17 items VITIS CORIACEA SHUTTLEWORTH No results found. VITIS CUMINGIANA TURCZANINOW 1 item VITIS DAVIDII (ROM. DU CAIL.) FOEX 16 items VITIS DENTICULATA RAFINESQUE 1 item VITIS DOANIANA MUNSON 5 items VITIS EMBERGERI GALET 1 item VITIS FICIFOLIA BUNGE No results found. VITIS FICIFOLIOIDES WANG 1 item VITIS FLEXUOSA THUNBERG 9 items VITIS GIGAS FENNELL 1 item VITIS GIRDIANA MUNSON 1 item VITIS HANCOCKII HANCE 2 items VITIS HELLERI SMALL 1 item VITIS HEXAMERA GAGNEPAIN 1 item VITIS HISSARICA VASSILCZENKO 1 item VITIS ILLEX BAILEY 1 item VITIS INTERSPECIFIC CROSSING 7,836 items VITIS JAEGERIANA COMEAUX 1 item VITIS LABRUSCA LINNÉ 298 items VITIS LANATA ROXBURG 7 items VITIS LINCECUMII BUCKLEY 24 items VITIS LONGII PRINCE 16 items VITIS MONTICOLA BUCKLEY 12 items VITIS NESBITTIANA COMEAUX 1 item VITIS NOVAE ANGLIAE FERNALD 2 items VITIS NOVISINENSIS VASSILCENKO 1 item VITIS PEDICELLATA LAWSON 1 item VITIS PENINSULARIS JONES 1 item VITIS PENTAGONA DIELS ET GILG 14 items VITIS PIASEZKII MAXIMOWICZ 21 items VITIS PILOSO NERVA METCALF 1 item VITIS PSEUDORETICULATA WANG 9 items VITIS RETORDI ROMANET DU CAILLAUD 1 item VITIS RIPARIA MICHAUX 191 items. VITIS ROMANETII ROMANET DU CAILLAUD 5 items VITIS RUBRA MICHAUX 7 items VITIS RUFOTOMENTOSA SMALL 2 items VITIS RUPESTRIS SCHEELE 55 items VITIS SEGUINII LEVEILLE 1 item VITIS SHUTTLEWORTII HOUSE 1 item VITIS SILVESTRII PAMPANINI 1 item VITIS SIMPSONII MUNSON 7 items VITIS SINOCINEREA WANG 1 item VITIS SLAVINII REHDER 2 items VITIS SMALLIANA BAILEY No results found. VITIS SPINOVITIS DAVIDII ROMANET DU CAILLAUD 1 item VITIS THUNBERGII SIEBOLD ET ZUCCARINA 3 items VITIS TRELEASEI MUNSON 1 item VITIS TSOII MERRIL 1 item VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. SYLVESTRIS GMELIN 233 items VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. VINIFERA 12,987 items VITIS VITIS PIASEZKII PAGNUCCII 1 item VITIS VULPINA 2 items VITIS WENCHOWENSIS LING 1 item VITIS WILSONAE VEITCH 5 items VITIS YESHANENSIS CHEN 9 items VITIS INTERGENERIC CROSSING 166 items 中には重複して記載されている種があるので注意して頂きたい。葡萄名の日本語表記に関しては統一されていないが106ページのテンプラニーニョは如何なものかと思う。横に(テンプラニージョ)は理解できるが Tempranillo は普通テンプラニーリョと発音するはずだ。こちら はスペインワインに関する公式サイトからの抜粋だが Tempranillo【テンプラニーリョ】と明記してある。ニーニョではない。 第6節DNA解析によって明らかになった類縁関係 112ページから113ページのジンファンデルとプリミティーヴォは同じというのは既成の事実だがプリミティーヴォはクロアチアの Tribidrag (トリビドラグ)という古い葡萄がイタリアに持ち込まれたとしているのは頂けない。この説は例の喫煙ワイン評論家の著書をそのまま検証せずしてコピーしているだけだ。 現時点では VIVC の正式名称は PRIMITIVO であり原産国はバルカンと登録されている。クロアチアに持ち込まれて生まれたシノニムが TRIBIDRAG、あるいはCrljenak Kaštelanskiであると考えるのが妥当ということ。こちら に VIVC の最新のパスポートデータをウェブ魚拓で張り付ける。2012年では VIVC でも当該葡萄はクロアチア原産としていた。当時のパスポートデータはこちら。 113ページのその下に続く一文は困る。コピーすると「ゲヴェルツトラミナーはトラミナーが薄く着色し、アロマティックになった変異体で、さらにトラミナーはフランス・ジュラ地方で生産されるヴァン・ジョーヌの原料、サヴァニャンと同じ品種であることが示された」(原文そのまま) これまた絶版になった WINE GRAPES から殆ど丸写しである。 ちなみに Gewürztraminer はドイツ語でありゲヴェルツトラミナーではなくゲヴュルツトラミナーと表記するのが望ましい。過去に当該葡萄は正式名称を度々変えてきた経緯がありこれから先また変更があるかもしれないことは留意すべきである。 |
2018,11,23, Friday
とあるフレンチの食事会に3人で参加予定だったのが10日程前に一人が脱落、慌てて埋め合わせを図ったが幸いなことに2人が急遽参加ということで一件落着。4人用のテーブルは4人揃った形になった。
メニューは予め決めていたがメインは3つの中から選択ということは前日の facebook で知った。 小振りのグジェールは一人2個だけ。ボワイエ・レ・クレイエールや昔よく行ったランスのル・シャルドネなどはそれこそ丼鉢山盛り出てきたのだが・・・ グジェールを摘まみながら分厚いワインリストと睨めっこするのが当時の慣習だった。 お仕着せの所謂「ペアリングワイン」は何と1万3千円也、しかもシャンパーニュは別料金。それも NM としては最も印象悪いフィリポナのノン・ドゼ 2000円也、ましてやプレミアム物として感心しないクロ・デ・ゴワッセが1グラス何と5500円とは・・・ 結論から言わせて貰うとペアリングは拒否、ボトルでオーダーすることにした。 ドラモットのブリュットNV、好みの辛口なのでフィリポナよりはマシと考える。 で、最初に登場したのが「カリフラワーのムースと冷たいトマトにヘルシーチップ添え」。カリフラワーのムースなのかトマトのジュレなのか、どちらかが青臭いのは明らか。電子レンジでチンしたみたいな野菜のチップは好みではない。 次は牛タンとフォワグラのルクルス、画像では大きさが分からないはずだが 2.5センチ×4センチほど、厚みは2ミリ程度のそれこそアミューズ・グール。これがグラン・シェフの食事会用の一皿とは・・・ まるでミニチュア料理の世界である。 次は鰯とジャガイモのテリーヌ。愛弟子のスペシャリテとのことだが先ずジャガイモに旨さが無い、そして何より酷いのは鰯の小骨の多さである。これが気にならないというのは余程の味音痴ではないか。風味の無いトリュフに異様に香るのは塩かまたはオイルか? アンチョビ臭いクリームも余計である。添えられるスープも至って普通。フランスのジャガイモを使わなくても旨いジャガイモは日本にだってあるはず。 スープの後にまたスープというのも常識外だが次の料理は「雉のブイヨン」と題されていた。雉を珍しい食材とは考えない私には全く感動を覚え無い一皿、上柿元氏のコンソメには足元にも及ばないただのスープ。 本日の唯一美味しいと思えた一皿が「甘鯛のうろここんがり焼き、ビーツのヴィネグレット」、赤甘鯛だったがこれは美味、しかしソースは余計。甘鯛の繊細さが台無しになってしまうのでソースは残した。 そして魚がまた続くのだが「クエのポワレ、ソース・メディテラネ」、ガルニチュールは凝ってるものの肝心のクエがダメ。養殖なのか焼き方が下手なのか水っぽい。こんな不味いクエをメインの一つとして客に供して恥ずかしくないのか不思議でならない。 メイン料理は「川俣シャモの黒米包みのロースト 焼き茄子 セップのカプチーノ」と「熊野牛のソテー 赤ワインのソース」、2人分の提供で「ジビエのトゥルト」。各1皿に2人でジビエを頼んだが、ビーフに異物混入ありというお粗末な結末となった。 2人でしか注文できない一皿は何のジビエか判らないほど煮込まれた青首鴨? 真ん中にフォワグラが挟まっているのだがこれが何の香りもしない。ソース・ペリグーならトリュフの香りも期待できたかもしれないが香らないソースという代物。 シャンパーニュの後にブルゴーニュ白ワイン Chassagne Montrachet 1er Cru 2009 を注文したのだがソムリエの一言に愕然としてしまった。「あまりお勧めできない」という。 どうやら日本人を妻に迎えたサントネのドメーヌでシェフの知り合いというだけでオン・リストしてあるというのだ。 仕方ないので「じゃあこれを・・・」と頼んだムルソー・シャルム・オスピス・ド・ボーヌにも「至って普通」と勧めようとしないのだ。無視して「構わないから持って来て」と頼む始末。 これまたその曰く因縁付きの生産者が落札したキュヴェ・ド・バエーズル・ド・ランレイである。 しかしオスピス・ド・ボーヌのワインは醸造所は別のため、熟成の場と瓶詰めだけがそのサントネであるだけなのでワインの良し悪しに影響はないはず。 結論的には大変美味かったと申し上げておく。 ソムリエの仕事は「価格に見合ったワインを購入してセラーで熟成させ、飲み頃を迎えたワインをオン・リストして客に選んでもらう」これ基本であり、シェフの知り合いだからオン・リストするなど以ての外と考える。あってはならないことだ。 さて魚料理には赤を合わせるのが私のやり方で選んだのは知る人ぞ知るトレバロン、他のヴィンテージもあったが 2000年が1000円ほどの違いなので当然西暦2000年をチョイス。これが実に美味なり。 そして最後にはロベール・シュヴィヨンのニュイ・サン・ジョルジュを選んだ。4人でボトル4本に、異物混入のお詫びとしてコニャックを頂いて何とか終わった。 上柿元氏の料理に親しんだ者としては粗漏、杜撰としか思えなかった料理である。ソムリエの態度も良くない、客が頼んだワインを供しようとしないソムリエは失格である。 |
コメント一覧
Georges |2018/12/03 05:03 PM |
debussy |2018/12/02 07:17 PM |
Georges |2018/11/24 02:05 PM |
Georges |2018/11/24 01:57 PM |
松岡正浩 |2018/11/24 01:13 AM |
MM |2018/11/23 09:40 PM |
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