ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

第223回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会
いつもの常連さんだけの集まりとなりましたが、メンバーのお一人からワインは超大物を差し入れて頂きました。


何と1964年は東京オリンピックの年のシャトー・モンローズ。1964年と云えば収穫の時にまさかの大雨に見舞われたのです。雨降る前と云うか早めに収穫したのはラトゥールとこのモンローズだったでしょうか。抜栓に手こずりましたが何とか無事にデカンタに成功。状態は信じられないほど元気でした。まさにグランヴァン、久々にボルドーのグラン・クリュ・クラッセを堪能させて頂きました。


先付は蛍烏賊の沖漬け。前回お越し頂いた岐阜のメンバー様からお届けいただいた古酒と非常によく合います。シャンパーニュとも相性良いのは新鮮というか生きたまま漬けるのがポイントかも知れません。


口取は中央にオクラ、常節、破竹の旨煮、焼き板若布に梅酒の梅。


これがその日本酒の古酒でヴィンテージは何と2002年。独特の風味がありますが決してひねた匂いではありません。綺麗な辛口でどんな料理にも合いそうです。


裏ラベルにはその詳細があります。


向付は大分は日出の名物城下鰈の薄造り。残念ながら旬を過ぎたように感じました。


本日の特選素材鮎魚女。煮付けにしてもプリプリの食感が凄い。天然の鮎魚女は非常に少ないので滅多に良いものには巡り会えません。
次は極めつけの特選素材の登場です。


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Ristorante dei Cacciatori @祇園縄手
なんちゃってイタリアンが多い中正統派のピエモンテ料理を頂けるお店です。前回お邪魔したとき感動したミルクラムと手打ち麺をリクエストしてあとはお任せでお願いしました。


まずはムール貝と浅蜊のズッペッタ、貝類のスープなのですがどういう訳か塩分強過ぎ。これは塩辛過ぎますとはっきり申し上げます。


パンとグリッシーニ、特にグリッシーニが気に入ってます。


十勝産ホワイトアスパラガスのトゥリス、生のホワイトアスパラのマリネ、茹でたホワイトアスパラに定番のオランデーズソース、そしてフライ。生の食感が好みですがオランデーズも旨いしフライもいけます。


ファッソーネ牛タン、バニェットヴェルデはイタリアの牛の舌をボイルしたものにパセリのソース、ピエモンテの前菜とのこと。旨い。


若狭湾鮬のインパデッラ、サンロードトマトと賀茂茄子。角切りした賀茂茄子を敷いた上に鮬セイゴ、トマトのソース。これまた非常に美味しい。


ワインは泡。


チャンベッラ・ディ・リーゾ、アスパラガスとマッシュルーム。所謂リゾットですが野菜の使い方がお上手ですね。欲を言えばプリッとした麦を使って頂きたい。

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Prunelard N




プリュヌラールと読む黒葡萄で拙ブログでは5年前こちらで取り上げました。

肝心なことはボルドーでの主要葡萄の一つ COT もしくはマルベックの父親となる葡萄であるということ。

COT が正式名称で読みは「コ」もしくはちょっと伸ばして「コー」、1980年代私がボルドーで耳にしたのは「コット」でしたが、末尾の「T」は発音しない傾向になったため現在は「コ」と発音するのが妥当とのことです。

COT の父親がプリュヌラールで母親は? 以前のブログで示したようにマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントという黒葡萄であります。

またマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、カベルネ・フランを父として生まれたのがかのメルロー、正式名称メルロー・ノワールであります。

VIVC のデータベースから COT コの親子関係は
Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × PRUNELARD
Prime name of parent 1  MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of parent 2  PRUNELARD

また同じくメルロー・ノワールの親子関係は
Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × CABERNET FRANC
Prime name of parent 1  MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of parent 2  CABERNET FRANC

遺伝子の解明は既に済んでおり上記のデータは書き換えられることはないはず。従ってコもしくはマルベックは母親マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親プリュヌラールとの交配により生まれた葡萄。

またメルロー、正式名称メルロー・ノワールは母親マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親カベルネ・フランとの交配により生まれた葡萄であり、コとメルロー・ノワールは母親が同じマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントで父親が異なる異父兄弟であります。

プリュヌラールが使えるフランスのアペラシヨンについては以前のブログをご覧下さい。葡萄規定など法令は現在も同じです。
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26日土曜日の英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会献立
26日土曜日の英ちゃん会、献立は次の通りです。

先付 蛍烏賊沖漬け

口取 常節、破竹、梅焼酎漬け、オクラ、焼き板若布

向付 城下鰈薄造り、薬味ポン酢

煮物 鮎魚女の煮付け、牛蒡、木の芽

焼物 伊勢海老海胆焼き

酢物 スマたたき、大蒜、薬味ポン酢

揚物 若鮎唐揚げ、雪塩

蓋物 ジュンサイ土瓶蒸し、海老、鯛、三つ葉、柚子、酢橘

すし 城下鰈、鳥貝、海胆、まぐろ、玉子

果物 メロン

お越し頂ける方はお急ぎコメントお願い申し上げます。
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Primitivo N




今まではフランス政府が公表する葡萄目録についてアルファベット順に書いてきましたが、比較的日頃目にすることの多い葡萄から取り上げてまいります。一応アルファベット順は続けてまいりますけどね。

プルサールの次にはプリミティーヴォを取り上げます。

プリミティーヴォと云えばイタリアワインに多く見られますが、もっと頻繁に目にするのはアメリカのジンファンデルでしょう。プリミティーヴォの代表的シノニムはこのジンファンデルであります。

つまりイタリアのプリミティーヴォとアメリカのジンファンデルは同一の葡萄であるということです。

さて、どうしてフランス政府がこの葡萄をリストに載せているのでしょうか?

こちらをご覧下さい。ページの中ほどにフランスでの栽培面積の記載があります。2008年に 1ha 、そして2011年に同じく 1ha 。INRA 国立農業研究所の研究用農園にて栽培されているのだろうと思いきや、なんと栽培地はラングドックのこちらドメーヌ・ラルジョルという生産者がフランスで恐らく唯一当該葡萄の栽培そしてワインを造っていると思われます。

実際に売られているのがこちらのワイン、Zinfandel de l'Arjolle 2016 ジンファンデル・ド・ラルジョル、お値段は1本 13,95 € 也。はっきり申し上げてお高い。詳しくはこちらをご覧下さい。

ソムリエ試験には絶対出ませんけど、フランスでジンファンデルから造られる赤ワインが存在する、〇か×か答えよという設問があるなら正解は〇ということになります。

さてこのプリミティーヴォ、代表的シノニムジンファンデルですが今現在登録されているシノニムは下記の通りです。但しVIVC のシノニムの表記は英語となっていて、現地の表記を英語に無理やり置き換えられた訳ですので注意が必要です。

シノニムは全部で32

AGLIANCO DEL VULTURE
CJUTIITZA
CRLJENAK CRNI
CRLJENAK KASTELANSKI
CRNII KRSTACHA
GIOIA DEL COLLE
GRAKOSIJA
GRATOSIJA
KASTELANAC
KRAKOSIJA
KRATKOCHIVA NOIR
KRATKOSICA
KRATKOSIJA
KRATKOSIJA CRNA
KRATOSIJA
KRATOSIJO
LJUTIITZA
LOCALE
MORELLONE
PLAVAC VELIKI
PRIBIDRAG
PRIMATICCIO
PRIMATIVO
PRIMITIVO DI GIOIA
PRIMITIVO NERO
STARINSKI PLAVAC
TREBIDRAG
TRIBIDRAG
UVA DELLA PERGOLA
UVA DI CORATO
ZIN
ZINFANDEL

以前当該葡萄を紹介したとき は原産国クロアチアで Crljenak Kaštelanski がクロアチアでの正式名称と述べたのですが、当時からすでに VIVC では正式名称 PRIMITIVO としていました。

結論ですがフランスでもプリミティーヴォは実際栽培されワインまで造られていたという事実が判明しました。
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