ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Franc noir de Haute Saône 正式名称 Franc noir de la Haute Saône




フラン・ノワール・ド・ラ・オート・ソーヌと読む黒葡萄。画像はフランスで栽培される葡萄のサイトから拝借した。

ラ・オート・ソーヌは地名と云うか県の名前でその位置はというと、ブルゴーニュの中心地コート・ドール県はディジョンの東側、アルザスのコルマールより西側ブザンソンの北側と云うとお分かり頂けるかも。

原典とするフランス政府が公表するフランスで栽培される葡萄一覧(Catalogue officiel des variétés de vigne Liste A1)の表記には現時点でも Franc noir de Haute-Saône N のままである。冠詞飛ばし表記は訂正されないまま放置である。これについては2012年12月の拙ブログで触れた。

さてオート・ソーヌ県発祥の葡萄と思ったのだが、ワイン・サーチャーのサイトではオーブ県の葡萄とある。

オート・ソーヌ県とオーブ県の間には一つオート・マルヌ県が挟まっているはずだが、見出された場所がたまたまオート・ソーヌ県という理由だったのかも知れない。オーブ県で育つという説をよく見掛けるので、現在の栽培地はオーブ県の可能性が高いはず。

とは云ってもこちらのサイトによると 1988年というかなり古いデータながらフランス全土で栽培される面積は僅か 5ha でしかない。然るにフランスのワイン法ではいろいろな IGP カテゴリーのワインに使用出来るとある。IGP の葡萄規定には特に熱心なこちらのサイトをご覧あれ。


VIVC のサイト、3年前はこちら、現在はこちらである。

さてさて、そのVIVC のデータだが、親子関係についての記述に疑問がある。最新のデータをコピーすると

Pedigree confirmed by markers   HEUNISCH WEISS × PINOT
Prime name of pedigree parent 1   (5374) HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2   (9279) PINOT NOIR

父親の PINOT NOIR にはリンク先がありこちらが繋がっているが、遺伝子分析の結果としては

Prime name of pedigree parent 1 :   HEUNISCH WEISS B
Prime name of pedigree parent 2 :   (70742) PINOT

70742 PINOT となっており2通りの父親が存在することになってしまう。VIVC のデータもしょっちゅう書き換えがあるのでしばらく様子を見る必要があろう。

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Fuella nera N




フランスの現地ニースでは Folle Noire と呼ばれる黒葡萄。シノニムの一つだが、Folle Noire を直訳すると黒い狂気、英語なら Black Craziesでしょうか、開花したものの全く果実にならない場合もあるのでその名が付いたそうだ。Folle Blanche の直訳はしなかったが変な葡萄の類かどうか定かではない。

このフュエッラ・ネラは古代ローマからニースに持ち込まれたものらしい。従ってイタリア原産。画像はフランスで栽培される葡萄のサイトから拝借した。

フュエッラ・ネラはニースに根付き、アペラシヨン・ベレのワインとなった訳だ。

その AOC ベレの葡萄規定は現在次の通り

Vins rouges 赤ワインの場合
- cépages principaux : braquet N, fuella nera N ;
- cépages accessoires : cinsaut N, grenache N.

割合規定は
- La proportion des cépages principaux est supérieure ou égale à 60 % de l’encépagement ;
- La proportion du cépage cinsaut N est inférieure ou égale à 15 % de l’encépagement.

即ちブラケとフュエッラ・ネラが主要葡萄で栽培比率は両方併せて 60% 以上、補助葡萄はサンソーとグルナッシュでサンソーの栽培比率は 15% 以下と制限される。ロゼと白は省略。

当該葡萄以外に主要葡萄としてブラケ・ノワールが存在するが既に拙ブログのこちらで紹介済みである。

アペラシヨン・ベレについては拙ブログのこちらでも紹介しているのでご覧頂きたい。

冒頭画像を拝借したサイトではフランス全土の栽培面積は 2011年で 21ha 、アペラシヨン・ベレの栽培面積は 48ha 、ブラケの栽培面積はこちらから 12ha 、ベレ以外には栽培されていないように思うが、こんなサイトもあるにはある。

ちなみにベレでは著名なシャトー・ド・ベレのサイトはこちら、葡萄は主にブラケ、フォル・ノワール(当該葡萄フュエッラ・ネラ)そしてロール(ヴェルメンティーノ)とある。

このシャトー・ド・ベレの代表的な赤ワインのセパージュを拝見すると

LES CÉPAGES
Superficie totale du vignoble : 11 ha dont 4,5 ha en Rouge.
Cépages : 70 % Folle Noire, 30 % Grenache Noir.
Âge moyen : 30 ans.

11ha の畑の内赤ワイン用の葡萄畑は 4.5ha でありフォル・ノワール 70% 、グルナッシュ・ノワール 30% となっている。

同様にロゼの畑は

les Cépages :
Superficie totale du vignoble : 11 ha dont 1,88 ha en Rosé.
Cépages : 85% Braquet, 10% Grenache, 5% Cinsault.
Âge moyen : 30 ans.

1.8ha がロゼの葡萄畑で栽培面積の割合はブラケ 85% 、グルナッシュ・ノワール 10% 、サンソー 5% とのこと。アペラシヨンの規定では主要葡萄のブラケ、フュエッラ・ネラの割合については赤もロゼも同じだが、実際は当該葡萄が赤ワインに使われ、ブラケは主にロゼに使われていることが分かる。こちらは 100% ブラケだ。

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LIEN @福島
カウンター6席だけというフレンチ、もちろん全席禁煙。最寄りの駅は阪神電鉄の福島出口は3番。地上に出ると目の前にあるが入り口にたどり着くのは北側、南側のどちらかから回る必要がある。

ウェブ予約システムがあり、それを利用して開店3分前に着いたがウェルカム・ムード漂う入り口である。何処とは云わないが開店時間までカギを掛けている馬鹿な店に何度か遭遇したがここは大丈夫である。ドアを開けるや否や名前で呼ばれカウンター奥の席に陣取る。

冷たいおしぼりで汗を拭う、気の利いたサービスだ。

予め印刷されたメニュー、アレルギーや嫌いな食材はウェブ予約の際申告出来るのでメニューを変更して貰う心配はない。

ランチのためのグラスワインが格安な値段で設定され、それぞれの料理に合うように出てくるシステムなのでそれを注文。


先ずはシャンパーニュ、アンリオのブリュット・スーヴラン。開け立てではないがちゃんと泡立つ、好みで云うともっとキンキンに冷やして欲しかった。


程なくアミューズ・ブーシュの「ゴールドラッシュのエスプーマ」が登場。ほんの一口ながら手間暇掛かってそうな一品。


前菜はフォワグラと無花果。


合わせるワインはなんとエルミタージュ・ブランそれもジャン・ルイ・シャーヴのミレジム 2010 、何年か前に購入してやっと飲み頃にさしかかったとオーナーは仰るがまさしくその通りである。このワインを飲むが為にもう一度訪れたいと思った。


ローヌ随一のワインの次はドメーヌ・ラポルトのサンセール、ル・ロショワというシレックス土壌の区画名が入った 2014 。濃厚な白ワインの次としては些かあっさりし過ぎた感は否めない。私なら存在感のあるプイィ・フュイッセか香りだけで勝負するプイィ・フュメを持ってきたい。


剣先烏賊のサラダ、トマトのクーリにイカスミのチュイール添え。

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Folle Blanche B




昨日紹介したフォリニャンの父である白葡萄フォル・ブランシュは 1800年代後半にフランス全土を襲ったフィロキセラにより大打撃を受け、それまではコニャックの主たる葡萄であったにも拘わらず、主役の座をユニ・ブランに譲ることになってしまった訳だ。

その理由は接ぎ木することにより病気に弱くなってしまったこと。病気とは灰色黴病、ソーテルヌの貴腐と同じバクテリアである。

自らの根を持っていたときは病気には強かったものの、台木に接ぎ木する事が原因のようで、一気に病弱になってしまったらしい。しかし接ぎ木しないとフィロキセラの餌食になってしまうため致し方ない状況だったのだろう。

画像はフランスで栽培される葡萄のサイトから拝借した。

同サイトによるとフォル・ブランシュはフランスで忌み嫌われたグエ・ブランの子孫であるとのこと。フランス葡萄に詳しいサイトも同様、拙ブログでもこの葡萄の祖先について同じ事を書いたが、現在様相が変わっている模様。

現在の VIVC のデータはこちら、データから母となる葡萄の名はなくなっている。即ち親子関係は不明。今のところフォル・ブランシュの親子関係については白紙に戻されたと云うこと。

さてフォル・ブランシュを使ったアペラシヨンを有するスティル・ワインと云えばロワールの河口付近の Gros Plant du Pays nantais グロ・プラン・デュ・ペイ・ナンテだけだ。

詳しくは 2012年の拙ブログを。ヴァン・ド・ペイのときは 100% Folle Blanche だったのに現在の AOC Gros Plant du Pays nantais では葡萄規定が変更になっている。

フォル・ブランシュは白ワインとして上記のグロ・プラン・デュ・ペイ・ナンテだけしか使えないがブランデー関連のコニャック、アルマニャック、またそれぞれのヴァン・ド・リキュールであるピノー・デ・シャラント、フロック・ド・ガスコーニュ(補助葡萄として)にも勿論使用出来る。

ちなみに IGP のカテゴリーについてはこちらを参照頂きたい。

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Folignan B




フォリニャンと読む白葡萄、拙ブログでは 2012 年 12月にこちらで取り上げた。画像はフランスで栽培される葡萄のサイトから拝借した。このフォリニャンと云う葡萄はワイン用と云うよりコニャックの原料葡萄と云った方が無難なはず。

3年ほど前 VIVC のデータによると母親葡萄は原産地あるいは果皮色も不明なる 70889 UGNI BLANC だった訳だが現在は改められこちらの通りとなっている。現在の VIVC のデータからフォリニャンの親子関係については

Pedigree as given by breeder/bibliography   UGNI BLANC × FOLLE BLANCHE
Pedigree confirmed by markers   UGNI BLANC × FOLLE BLANCHE
Prime name of pedigree parent 1   TREBBIANO TOSCANO
Prime name of pedigree parent 2   FOLLE BLANCHE

即ちフォリニャンは生産者の発表では母はユニ・ブラン、父はフォル・ブランシュ、これを正式名称で云うとトレッビアーノ・トスカノを母、フォル・ブランシュを父として交配で生まれた葡萄である。

お気付きの方も多いはずだがユニ・ブランもフォル・ブランシュもコニャック地方で栽培される葡萄であり、これらを交配することで何らかのメリットある葡萄が生まれるであろうと考えたに違いない。

ところでこちらをご覧頂きたい。コニャックに使われる葡萄について纏めてあるが、コニャックで使って良い葡萄の内コロンバールはコニャックではなく普通の白ワイン用に使われ、フォル・ブランシュはフィロキセラ襲来以前には主要葡萄として栽培されていたが、フィロキセラの後は接ぎ木することにより灰色黴び病に冒されやすくなったため殆ど栽培されなくなったとのこと。

またモンティルはコニャックというよりこの地で造られるピノー・デ・シャラントに専ら使われ、当該葡萄フォリニャンはユニ・ブランよりも早く成熟して収量も変わらず、灰色黴病には若干弱いものの、より複雑な味わいのブランデーが造られるとの利点を買われ、2005年にアペラシヨンに加えられたとある。

コニャックの原料葡萄として最も広く栽培されるのはこちらの通りユニ・ブラン正式名称トレッビアーノ・トスカノでありその栽培比率は何と 98% とのこと。フィロキセラ襲来前はフォル・ブランシュとコロンバールの方が広く栽培されていた訳でフィロキセラ以降に主役が交代したという訳だ。

さてフォリニャンが果たして普通のワイン醸造のために使われるのかどうか甚だ疑わしいが法律上はこちらのように各 IGP のワインには使えることとなっている。
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