ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Chasan B


画像はVIVC のこちらから拝借しました。
シャザン、母音に挟まれる「S」は濁ると覚えて下さい。シャサンではありません。拙ブログでは3年前にこちらで取り上げています。

さて VIVC のパスポートデータはつい先日書き換えられたばかりで(2015年11月25日)こちらをご覧下さい。2年前の同じくパスポートデータはこちらです。見比べて頂くとお分かりの通り遺伝子の解析結果として現時点では

Pedigree confirmed by markers LISTAN × PINOT
Prime name of pedigree parent 1 PALOMINO FINO
Prime name of pedigree parent 2 PINOT

シャザンはパロミノ・フィノを母、70742 ピノを父として1958年モンペリエの INRA 国立農学研究所で Paul Truel 氏が交配に成功した葡萄であります。

ところがこの葡萄を造り出したはずの張本人 INRA モンペリエの最新のデータはこちら 、ヴァリエテの下の欄 Détails をクリックすると真ん中に親子関係が載っておりますが、コピーさせて頂くと

Obtenteur : Truel-INRA
Année obtention : 1958
Mère selon obtenteur : Listan
Croisement : Mtp1527
Père selon obtenteur : Chardonnay

Mère/parent1 réel : Pinot
Code mère/parent1 réel : 193
Père/parent2 réel : Listan = Palomino fino
Code père/parent2 réel : 28
Remarques parenté réelle : Half validation of breeder's data

まだ生産者のデータを半分ほどしか検証していないとしながらも、この葡萄を世に送った生産者の発表した親子関係「リスタンが母でシャルドネが父」を全く覆す「実の母はピノで実の父はリスタン、本来の名前はパロミノ・フィノ」としています。INRA のデータは解析途上のもので VIVC はコンファームされた結論のはずですので・・・

またレ・セパージュのサイトでは前説を破棄してこちらとなっています。葡萄の親子関係については解析が進むに連れてコロコロ変わるのが当たり前のようになっているのが現状です。

どうやらこの葡萄のペディグリーについては更なる紆余曲折があるのかも知れません。

さてこのシャザン100% で出来たワインがあります。こちら をご覧下さい。南仏の白ワインで価格は5,40 € TTC ということですからお高い消費税を含み日本円換算すると 700円程度。データは見掛けませんがこのシャザンという白葡萄は南仏の地域圏で推奨葡萄として栽培奨励されたはず。ですからアペラシヨンのワインには使えないものの IGP のカテゴリーでは優遇されたのではないでしょうか。
| ワイン雑感 |
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第193回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会
最近は最終土曜日に開催日が固定しそうな英ちゃん会です。本日も関西の食通の方々、さらには東京から駆けつけて下さるメンバーさんを迎え華々しく開催の運びとなりました。日本全国から旬の食材が英ちゃん冨久鮓さんに送られてきます。


まずは「とんぶり山の芋に柚子」。


口取りは翡翠銀杏、焼き下仁田葱に味噌、鮭の頭を酢に漬けて造る「氷頭」は「ひず」と読みます、そして鬼灯、栗渋皮煮。


お向こうは「紅葉鯛造り、あしらい一式」。本日は明石の天然鯛、皮の焼き霜造りとへぎ造りに皮の湯引きが添えられ山葵醤油で。


煮物は菊子もしくは雲子(くもこ)と呼ばれる鱈の白子をさっと茹でてポン酢で頂きます。この時期河豚の白子を遙かに凌ぐ美味であります。


出ました、本日の特選素材は巨大な伊勢海老。1人に片身が出てきます。醤油焼きですが海胆みたいに見えるのは海老味噌、コライユであります。このコライユがえげつなく美味しいのです。身が一杯詰まっている伊勢海老、ありがちな「半生」ではなく、しっかり焼いて海老の旨さを満喫します。

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Chardonnay Blanc 2
シャルドネ・ブランだけでワインが構成される、あるいはシャルドネ・ブランを使うことが出来る、若しくは使える可能性があるアペラシヨンについてこちらのサイトで纏めてあるのですが、やはりアペラシヨン、デノミナシヨン、そしてプロデュイの区別が出来ていません。コピーさせて頂き解説致します。

136 appelations dans 24 sous-régions autorisent le cépage « Chardonnay » :

Le cépage « Chardonnay » est utilisé obligatoirement en monocépage pour un des vins de :
Beaujolais : Beaujolais .
先ずはシャルドネ 100% でなければならないアペラシヨンについてボージョレ地区の AOC Beaujolais の白ワインはその通りシャルドネ・ブランのモノセパージュです。

Chablisien : Chablis, Chablis Grand cru, Chablis Premier cru, Petit Chablis .
次にシャブリと名の付くアペラシヨンは太字の3つだけで、シャブリ・プルミエ・クリュは AOC Chablis のデノミナシヨンであります。従ってアペラシヨンではありません。3つのアペラシヨンについてはシャルドネ・ブランだけのモノ・セパージュです。

Chalonnais : Montagny .
コート・シャロネーズの AOC Montagny はそのプルミエ・クリュも含みすべてシャルドネ・ブランだけで造られる白ワインに与えられるアペラシヨンです。これは正解。

Côte de Beaune : Bâtard-Montrachet, Bienvenues-Bâtard-Montrachet, Chevalier-Montrachet, Criots-Bâtard-Montrachet, Maranges, Montrachet .
これらモンラッシェ系は云うまでもありませんが AOC Maranges についてはマランジュの後に Côte de Beaune を伴うものは赤ワインだけ。マランジュならびにマランジュ・プルミエ・クリュの白ワインに限りシャルドネ・ブランのモノセパージュ。

Côte de Nuits : Musigny .
アペラシヨン・ミュジニーの白ワインはシャルドネ・ブランだけです。

Mâconnais : Mâcon et Mâcon Villages, Mâcon suivi d'un nom de commune, Pouilly-Fuissé, Pouilly-Loché, Pouilly-Vinzelles, Saint-Véran, Viré-Clessé .
マコンと名の付くアペラシヨンは AOC Mâcon だけであり、マコン・ヴィラージュは単なるプロデュイの一つでありアペラシヨンでもデノミナシヨンでもありません。マコン・ヴィラージュと名の付くワインは赤・ロゼはなく、白ワインだけであります。コミューンの名を伴うマコンも AOC Mâcon のデノミナシヨンの一つ。ややこしいのは伴うコミューンによってワインの色が異なる場合があるので要注意です。プイィ・フュイッセ、プイィ・ロシェ、プイィ・ヴァンゼル、サン・ヴェラン、ヴィレ・クレッセはその通りシャルドネ・ブランだけのモノセパージュです。

Yonne : Bourgogne Vézelay .
これはアペラシヨンではありません。ブルゴーニュ・ヴェズレイは AOC Bourgogne のデノミナシヨンの一つ。AOC Bourgogne の葡萄規定では次のようになっています。

1°- Encépagement
a) - Les vins blancs sont issus des cépages suivants:
cépages principaux: chardonnay B, pinot blanc B ;
cépage accessoire: pinot gris G.
b) - Pour la dénomination géographique complémentaire « Vézelay », les vins sont issus exclusivement du cépage chardonnay B.

即ち、普通のブルゴーニュの場合は主要品種はシャルドネとピノ・ブラン、補助品種にピノ・グリとなっていますが、白ワインでヴェズレイを伴うデノミナシヨンだけはシャルドネ・ブランに限るという訳です。従って内容は合っています。

Savoie : Bugey .
サヴォワの西に広がるAOC ビュジェは近年アペラシヨンを取得したばかり。ワインの色については
1°- L’appellation d’origine contrôlée «Bugey» est réservée aux vins tranquilles blancs, rouges ou rosés et aux vins mousseux ou pétillants blancs et rosés.
単なるビュジェはスティル・ワインの白、赤とロゼそして強発泡性と弱発泡性のそれぞれ白とロゼの泡があります。

2°- La dénomination géographique complémentaire «Manicle» est réservée aux vins tranquilles blancs et rouges.
「マニクル」を伴うビュジェはスティル・ワインの白と赤だけ。

3°- La dénomination géographique complémentaire «Montagnieu» est réservée aux vins tranquilles rouges et aux vins mousseux ou pétillants blancs.
「モンタニュー」を伴うビュジェはスティル・ワインの赤とムスー・ブラン、ペティヤン・ブラン。

4°- La dénomination géographique complémentaire «Cerdon» est réservée aux vins mousseux rosés de type aromatique.
「セルドン」を伴うビュジェは強い香りのヴァン・ムスー・ロゼだけであります。

葡萄規定は
1°- Encépagement
Les vins sont issus des cépages suivants:
AOC «Bugey»
Vins blancs:
cépage principal: Chardonnay B;
cépages accessoires: Aligoté B, Altesse B, Jacquère B, Mondeuse B, Pinot gris G.
単なるビュジェの白ワインは主要品種シャルドネ・ブラン、補助品種としてアリゴテ、アルテス、ジャケール、モンドゥーズ・ブランシュ、ピノ・グリとあるのでシャルドネ・ブラン100% ではありません。従ってこれは間違い。ついでに赤・ロゼその他見ていきます。

Vins rouges:
Gamay N, Mondeuse N, Pinot noir N.
何も伴わないビュジェの赤ワインはガメイ・ノワール、モンドゥーズ・ノワールそしてピノ・ノワール。

Vins rosés :
cépages principaux: Gamay N, Pinot noir N ;
cépages accessoires: Mondeuse N, Pinot gris G, Poulsard N.
同じく何も伴わないビュジェのロゼは主要品種としてガメイ・ノワールとピノ・ノワール。補助品種にモンドゥーズ・ノワール、ピノ・グリそしてプルサール。

Vins mousseux ou pétillants blancs:
cépages principaux: Chardonnay B, Jacquère B, Molette B;
cépages accessoires: Aligoté B, Altesse B, Gamay N, Mondeuse B, Pinot gris G, Pinot noir N, Mondeuse N, Poulsard N.
ヴァン・ムスー、ペティヤンの葡萄規定は主要品種としてシャルドネ・ブラン、ジャケール、モレット。補助品種にアリゴテ、アルテス、ガメイ・ノワール、モンドゥーズ・ブランシュ、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、モンドゥーズ・ノワール、プルサール。

Vins mousseux ou pétillants rosés
cépages principaux : Gamay N, Pinot noir N ;
cépages accessoires : Mondeuse N, Pinot gris G, Poulsard N.
ヴァン・ムスー・ロゼとペティヤン・ロゼでは主要品種としてガメイ・ノワールとピノ・ノワール。補助品種にモンドゥーズ・ノワール、ピノ・グリそしてプルサール。

Dénomination géographique complémentaire «Manicle»
Vins blancs: Chardonnay B;
マニクルを伴うビュジェの白ワインに限りシャルドネだけみたいです。

Vins rouges: Pinot noir N.
そして同じくマニクルを伴うビュジェの赤ワインはピノ・ノワール。

Dénomination géographique complémentaire «Montagnieu»
Vins rouges: Mondeuse N
モンタニューを伴うビュジェは赤ワインの場合モンドゥーズ・ノワールに限る。

Vins mousseux ou pétillants blancs:
cépages principaux: Altesse B, Chardonnay B, Mondeuse N ;
cépages accessoires: Gamay N, Jacquère B, Molette B, Pinot noir N.
同じくモンタニューを伴うビュジェのヴァン・ムスー・ブラン若しくはペティヤン・ブランは主要品種アルテス、シャルドネ、モンドゥーズ・ノワール。補助品種はガメイ・ノワール、ジャケール、モレットそしてピノ・ノワール。

Dénomination géographique complémentaire «Cerdon»
Vins mousseux rosés de type aromatique: Gamay N, Poulsard N.
セルドンを伴うビュジェは強い香りのヴァン・ムスーだけで葡萄はガメイ・ノワールとプルサール。

結論を申し上げると何も伴わないビュジェには当て嵌まらず、シャルドネ・ブラン100% というのはマニクルを伴うビュジェの白ワインに限る訳ですから間違いとしか云えません。

Massif Central : Côtes d'Auvergne .
AOC コート・ドーヴェルニュの白ワイン葡萄規定は次の通りです。
a) - Les vins blancs sont issus du seul cépage chardonnay B.
スール・セパージュはモノ・セパージュ同様 100% 単一葡萄、この場合はシャルドネ・ブランだけということになります。従って正解。
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Chardonnay B 正式名称 Chardonnay Blanc


画像は VIVC のサイト から拝借しました。

フランス農水省の呼び方はタイトルの通りですが正式名称は CHARDONNAY BLANC シャルドネ・ブランであります。というのはシャルドネと名の付く葡萄は他に

CHARDONNAY BLANC MUSQUE
CHARDONNAY NOIR
CHARDONNAY ROSE

さらに最近フランスではありませんが、CHARDONNAY BLANC SEEDLESS なる正式名称を持つ葡萄が登場しております。このシャルドネ・ブラン・シードレス はオーストラリアで生まれた葡萄で、文字通り種がないのでワイン造りには便利なのかも知れません。またシャルドネ・ブランの突然変異種とのことですので味香りなど遜色なければ今後期待を持てる葡萄ではないでしょうか。

さて3年前のブログではこの葡萄の生い立ちについて次のように書きました。

シャルドネ・ブランの母方となるのはピノ、VIVC の葡萄品種番号 70742 PINOT は遺伝子から割り出された理論上存在するとされるピノであり、ピノ・ノワールではありません。
父方はフランスではその名もグエといかにも不味そうな名前が付けられていたのですが正式名称はドイツ語で HEUNISCH WEISS ホイニッシュ・ヴァイス、この品種何と 176 ものシノニムを持っています。

当時の VIVC のパスポートデータはこちら、ご覧頂けるとお分かりでしょうが次の通りです。コピーさせて頂くと

Original pedigree  PINOT × HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 1  PINOT
Prime name of pedigree parent 2  HEUNISCH WEISS

母がピノで父がホイニッシュ・ヴァイスだったのですが・・・

今現在の VIVC パスポートデータはこちら何と父母が逆転してしまいました。コピーさせて頂くと

Pedigree confirmed by markers  HEUNISCH WEISS × PINOT
Prime name of pedigree parent 1  HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2  PINOT

しかも今回はペディグリーについてはほぼ確定的とのお墨付きまで付いています。父親にあたる PINOT ですが VIVC ではリンクしていないので、こちらを開いて見て下さい。葡萄の果皮色も、原産国もブランクなままの「ピノ」であり、決して現存するピノ・ノワールでもなければピノ・ブランでもありません。

一方母親と判明したホイニッシュ・ヴァイス(フランスでの呼称はグエ、若しくはグエ・ブラン)の VIVC パスポートデータは3年前がこちら、2014年7月8日更新版はこちら、2015年3月27日版はこちらとなっています。さらに最新版はこちらで画像が増えております。シノニムの数は3年前と比べてかなり増え 200 を超えています。

さて本題のシャルドネ・ブランに話を戻しますが、フランスで栽培される葡萄のサイトから 2011年の栽培面積データは 46,419ha となっていてフランスの白葡萄では第2位となっています。トップ10 は次の通りです。

1. Ugni Blanc 正式名称TREBBIANO TOSCANO 82,986ha
2. Chardonnay Blanc 46,419ha
3. Sauvignon Blanc 29,169ha
4. Semillon 11,489ha
5. Melon 11,157ha
6. Chenin Blanc 9,839ha
7. Colombard 8,654ha
8. Muscat a Petit Grains 7,734ha
9. Viognier 5,419ha
10. Vermentino 4,297ha

1986年は僅か 36ha しか栽培されてなかったヴィオニエは近年急激に栽培面積が増え、リースリングを遙かに凌ぐ栽培面積第9位になっています。今や決して幻の葡萄などではありません。ユニ・ブラン、コロンバールはブランデーの原料葡萄として使われるため栽培面積は大きい訳です。
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Chambourcin N


画像は VIVC のサイトのこちらから拝借しました。

フランス農水省が公にしている Catalogue officiel des variétés de vigne からアルファベット順に取り上げています。3年前は「Chambourcin N (*)」という表記だったのですが字体が斜め「Chambourcin N」と相成りました。リストに載っている斜め字体の葡萄はいわゆる種間交雑により生まれたもので、フランス全土を襲ったフィロキセラの被害を逃れるため開発された葡萄の名残と云えるはず。

そのフランス政府が発表しているカタログ・オフィシェル・デ・ヴァリエテ・ド・ヴィーニュのリスト では公式シノニムとして「26205 Joannès Seyve」を併記しています。

さてVIVC のパスポートデータですが以前はこちら でしたが、2014年9月29日に更新され現在はこちら となっています。VIVC のパスポートデータからシノニムは次の通り

26205 JOANNESEYVE
CHAMBOURCINE
J.S. 26-205
JOANNES SEYVE 26-205
JOHN SAYM
JS26-205
SHAMBURSEN
ZHOAN SEIV 26-205

こちら をご覧下さい。フランスで生まれた葡萄ですが現在はアメリカそしてカナダで広く栽培されワイン用葡萄として使われています。この葡萄を使ったワインはたくさんあり、例えばこちらをご覧下さい。

フランスではアペラシヨンを有するワインには使えず専ら IGP のワインに使われているとのこと。IGP の葡萄に拘るこちらのサイト をご覧頂くと一目瞭然であります。

この葡萄の親子関係については3年前の拙ブログをご覧下さい。当該葡萄も載っている系図が整っておりますが念のためこちら にウェブ魚拓を取りました。

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