ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Cabernet franc N 続き1
リンク先はご覧頂けたでしょうか? リンク先はウェブ魚拓を取りましたがカベルネ・フランを主要品種ではなく補完的に使うアペラシヨンとして下記のようにありますが

Le cépage « Cabernet franc » est un cépage complémentaire, utilisé en assemblage dans :
Blayais : Premières Côtes de Blaye .
Pomerol : Néac .
Touraine : Coteaux du Vendômois .
Bergeracois : Montravel .
Vallée du Lot : Entraygues-Le Fel, Estaing .

ブライエの AOC プルミエール・コート・ド・ブライは現在新しいアペラシヨン、コート・ド・ボルドーに移行しています。現時点ではこのアペラシヨンのラベルのワインが流通しているため敢えて載せてあるのだと思います。

しかしながら次のネアックはラランド・ド・ポムロールと全く同じ地域に適用されるアペラシヨンなのですが、近年ネアックをアペラシヨンとして名乗るワインの生産は皆無であり、2015年9月現在、INAO のサイトのアペラシヨンからその名称が消えていますのでこのアペラシヨン・ネアックは廃止されたと思われます。

ですけどこちらのサイトでは1つのワインを紹介しています。

ここでこのワインのヴィンテージにご注目下さい。

Château Moncets 1934 1er Grand Cru Haut Néac とありますが、ちょっと待って下さい。アペラシヨン・ネアックが制定されたのは1936年であり、画像にはアペラシヨン・ドリジーヌ・コントロレの表記は確認出来ません。法令制定前なのですから当然ネアックを名乗れるはずがない訳です。

尚、このシャトーのワインは昔から知られており、アペラシヨン制定前でも当時としてはかなり優秀であったと思われます。現在のこの生産者のサイトはこちら、日本では取扱業者がないかも知れません。

さてカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー・ノワールそしてコットもしくはマルベックさらにはプティ・ヴェルドにカルメネールというのがボルドーでの赤ワイン用葡萄のラインナップであります。

そのうちカベソー、カベルネソーヴィニョンはカベルネ・フランを母、ソーヴィニョン・ブランを父として生まれた交配種であることはよく知られていますが、他の葡萄についてそのルーツはあまり知られていません。

拙ブログでは何度もお伝えしていますがメルロー、正式名称メルロー・ノワールは

Pedigree confirmed by markers    MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × CABERNET FRANC
Prime name of pedigree parent 1   MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of pedigree parent 2   CABERNET FRANC

フランス原産の黒葡萄マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、カベルネ・フランを父として生まれた葡萄。

カルメネールは

Pedigree confirmed by markers   MOURAL × CABERNET FRANC
Prime name of pedigree parent 1   MOURAL
Prime name of pedigree parent 2   CABERNET FRANC

フランス原産の黒葡萄ムラルを母、カベルネ・フランを父として生まれた葡萄。ですからカベソー、メルロー・ノワールそしてカルメネールはいずれもカベルネ・フランの親族であります。

さらにコットは

Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × PRUNELARD
Prime name of pedigree parent 1   MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of pedigree parent 2   PRUNELARD

メルロー・ノワールとは異父兄弟の間柄、マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、フランス原産の黒葡萄プリュヌラールを父として生まれた葡萄。

唯一これらとは無関係の葡萄としてプティ・ヴェルド、正式名称ヴェルド・プティが存在します。

葡萄品種別の特徴として例えばカベルネ・フランの場合「ピーマンのような香り」といえば聞こえ良いかも知れませんが「ピーマン臭」と表現されるとカベルネ・フランはピーマン臭、即ち良い意味ではないような説明が多かったはずです。

1970年代だったでしょうか、アメリカ・カリフォルニアでカベルネ・ソーヴィニョンを専ら高級品の葡萄として栽培されたので、カベルネ・フランよりカベソーの方が旨いワインが出来ると思い込む人が多かったように思います。

安物のロワールの赤例えば某組合のソミュール・ルージュなど典型的なピーマン臭がしましたがこれらを教材として教わった生徒諸君はカベルネ・フランに対して興味を持たなくなったに違いありません。
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Cabernet franc N



フランス政府の公式葡萄目録よりアルファベット順にフランスで栽培される葡萄について書いています。本日より「C」から始まる葡萄になります。
画像はフランスで栽培される葡萄のサイトのこちらから拝借致しました。

カベルネ・フラン、あまりにも有名なボルドーの黒葡萄ですがこの葡萄の率合いが高い有名ワインといえば、シャトー・シュヴァル・ブランとボルゲリのパレオ・ロッソでしょうか。もちろんロワールの赤ワインの殆どはこの葡萄がメインで使われています。

カベルネ・フランの VIVC によるパスポートデータはこちら、シノニムは現時点で86も報告されています。重要と思われるシノニムはフランスの葡萄に詳しいサイトからこちらを開いてご覧下さい。ジロンド県ではブーシェまたはブルトン、南西地方のマディランやチュルサンではグロ・ブーシェやブーシー、ピレネー地方ではAchéria アシェリア、バスクではオンダラビ・ベルツァもしくはノワール・ド・フォンタラビ、オルレアンではノワール・デュールと呼ばれているみたいです。

さて現時点でカベルネ+某という正式名称を持つ葡萄は27もあります。中でもカベルネ・リオンカベルネ・サントリーなる葡萄は日本で生まれたもの。ですがカベルネ・フランと深く関わる葡萄といえばカベソー、カベルネ・ソーヴィニョンの他カベルネ・グダブル(Cabernet Franc ×Crouchen )、カベルネ・モラヴィア(Cabernet Franc × Zweigelrebe Blau )ぐらいであとの殆どはカベルネ・ソーヴィニョンと某の交配、あるいはカベルネとは何の関わり合いのない葡萄もあるので要注意であります。
ちなみにカベルネ・リオンは甲州三尺を母、カベソーを父として人工交配させたものでヴィティス・ヴィニフェラ、カベルネ・サントリーはブラック・クイーンを母、カベソーを父として生まれたものでこちらは種間交雑。

CABERNET BLANC 22355
CABERNET BLANC 10551
CABERNET CANTOR 20008
CABERNET CARBON 20007
CABERNET CAROL 20006
CABERNET COLONJES 22826
CABERNET CORTIS 20005
CABERNET CUBIN 20004
CABERNET DEL CLETO 40345
CABERNET DIANE 24789
CABERNET DORIO 20003
CABERNET DORSA 20002
CABERNET FRANC 1927
CABERNET GOUDABLE 1928
CABERNET GRIS 10552
CABERNET HANDIA 20993
CABERNET JURA 22328
CABERNET LION 17618
CABERNET MALBEC 1 14809
CABERNET MALBEC 2 14810
CABERNET MALBEC 4 14811
CABERNET MITOS 15499
CABERNET MORAVIA 17104
CABERNET NOIR 23232
CABERNET PFEFFER 40682
CABERNET SAUVIGNON 1929
CABERNET SUNTORY 14812

でも単にCABERNET を正式名称としている葡萄の存在は確認されていません。従って今のところ、カベルネの原種というのはこのカベルネ・フランを指すはずです。

さてこのカベルネ・フラン 100% を規定しているロワールのアペラシヨンが存在します。トゥーレーヌの東 AOC オルレアンの領域内の Cléry-Saint-André クレリ・サン・タンドレ, Mareau-aux-Prés マロー・オー・プレ, Mézières-lez-Cléry マジエール・レ・クレリ, Olivet オリヴェ, Saint-Hilaire-Saint-Mesmin サン・ティレール・サン・メマンのコミューン (これらはすべてロワール河の左岸)だけに絞ったAOC オルレアン・クレリであります。

AOC オルレアンは赤・ロゼ・白とワインはありますが AOC オルレアン・クレリは赤ワインだけのアペラシヨン。AOC オルレアン赤ワインの葡萄はピノ・ムニエ(70% ~90%)とピノ・ノワール(10% ~30%)であります。つまりオルレアン・クレリはカベルネ・フラン、クレリの付かないオルレアンの赤ピノということで全く異なったタイプのワインであるということ。

念のため AOC オルレアンの範囲はこちら、AOC オルレアン・クレリの範囲はこちらです。

もちろんロワールのトゥーレーヌ地区のアペラシヨンのブールギュイ、シノン、トゥーレーヌそしてサン・ニコラ・ド・ブールギュイの赤ワインは100% カベルネ・フランで造られているものは存在します。トゥーレーヌ地区だけではなくアンジュー、ソミュールなどでもまた然り。

ただ法律ではカベソーを補助品種として使えるようになっているので法律上カベルネ・フランのモノ・セパージュとしているのはAOC オルレアン・クレリだけということに相成ります。

カベルネ・フランはボルドーとその周辺地域でも大量に栽培され、南西地方あるいはラングドックなどでも栽培されています。

カベルネ・フランのフランスでの栽培面積は 2011年の統計によると 35,650ha 、黒葡萄に限って申し上げるとフランス6位であり、最大の栽培面積を誇るのがメルロー・ノワールで 114,015ha 。2位はグルナッシュ・ノワール正式名称ガルナッチャ・ティンタ 87,968ha 、3位にシラー 66,411ha 、4位カベルネ・ソーヴィニョン 53,024ha 、5位カリニャン・ノワール 43,228ha 、7位ピノ・ノワール 30,700ha 、8位ガメイ・ノワール 28,719ha 、9位ソンソー 18,709ha 、10位はピノ・ムニエで 11,090ha のはずです。

カベルネ・フランをメインに使うアペラシヨンについてはこちらのサイトをご覧下さい。

つづく
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Brun Fourca N


ブラン・フルカと読む果皮色が黒い葡萄。拙ブログでは3年ほど前にこちらで取り上げました。
画像はフランスで栽培される葡萄のサイトから拝借しました。こちらのサイトにはこの葡萄はプロヴァンス原産の葡萄とあります。

ところが最新のVIVC のパスポートデータを見てビックリです。

先ずはこの葡萄に関する VIVC の2年前のパスポートデータをご覧下さい。ペディグリーの欄に父親そして母親に相当する葡萄の名はありません。

ですけれど現在のパスポートデータにはその交配に関わった葡萄名がハッキリと載っています。コピーさせて頂くと

Pedigree confirmed by markers  POUGAYEN(PAUGAYEN のシノニムの一つ) × BEST'S R2 V73
Prime name of pedigree parent 1   PAUGAYEN
Prime name of pedigree parent 2   BESTS R 2 V 73

即ちブラン・フルカフランス原産の黒葡萄ポーガイアンを母、オーストラリア原産の黒葡萄ベスツ・アール・ツー・ヴィ・セヴンティスリーを父として生まれた交配種であるとしています。

2年前は25だったシノニムですが現在は29に増えています。

さてオーストラリアがヨーロッパの人達に知られたのは西暦1770年英国の探検家キャプテン・クックによってシドニーに到達してからのはずです。

ところがこのブラン・フルカが歴史上登場したのは1772年、ピノのシノニムとして最初に文献に載ったのが始まりであり、当該葡萄が確認されたのは1783~1784年エクサン・プロヴァンスとマルセイユから東へ 20km のオバーニュ(ブッシュ・デュ・ローヌ県)とのこと。葡萄の房が1つではなく二股に分かれて「フォークみたいな」形状故に付けられた名前(Fourca)というのがジャンシス・ロビンソン女史の本にあります。二股の葡萄の房とはこんな具合でしょうか(画像は黒葡萄ではありません)。



このブラン・フルカが VIVC の示す通りオーストラリア原産の葡萄との交配種であるとするなら、それ以前にオーストラリア大陸から交配の元となる葡萄 BESTS R 2 V 73 が持ち込まれていたことになります。オーストラリアとの交流がなかった時代に葡萄だけ持ち込まれた可能性は非常に低いはず。その交配が何時行われたのか? 大陸が異なるためまさか自然交配などあり得ないはず。

アペラシヨン・パレットの補助品種としてワイン法の葡萄規定にその名が載っていて、実際にワインに使われている訳ですから、プロヴァンス原産でないとしたら大変であります。

葡萄のペディグリーに関しては現在解明され始めたばかりなので今後この葡萄の家系図は書き直される可能性があります。あくまで 2015年 9月 19日の時点での VIVC のパスポートデータに基づくものですのでご了承の程お願い申し上げます。

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四条大橋東詰南側、鴨川で立ち往生の鹿

17日午後5時半過ぎのことですが小雨の中四条大橋から下を見下ろす人が大勢居られたので橋のたもとに降りたら・・・

何と子鹿2頭が増水した鴨川で身動き出来ない状態に。

鴨川の中洲に鹿がうろうろすることは知ってましたが川の中で立ち往生しているのは初めてでした。
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Brun argenté N

以前拙ブログのこちらで取り上げましたが発音が間違っていました。Forvo によると Brunブランもしくはブハン、argentéアルジョンテ、続けて読むとブラン・アルジョンテのように聞こえますが如何でしょうか。

画像は Figaroのこちらから拝借致しました。

2年前の VIVC のパスポートデータはこちらシノニムは13しか載っていません

現在の VIVC のパスポートデータこちら、シノニムは16に増えています。

ARZHENTE
BAKAREZO
BRYUN
CAMARESE
CAMAREZE
CAMAREZO
CAMERES DU GARD
KAMAREDYU GARD
KAMAREZ
MADELEINE
VACARESE
VACAREZE BLANC
VACCARESE
VACCARESO
VACCAREZE
VAKAREZ

フランス政府が公認しているシノニムはVaccarèse ヴァカレーズ、そしてワイン法に載っていたシノニムはCamarèse カマレーズであります。VIVC はアメリカのサイトなのでヨーロッパ原語に対応していないのが問題です。

さて法律上のお話しですが、このブラン・アルジョンテだけでワインが造られる AOC が存在します。

まあフランス全土での栽培面積が僅か 11ha ですのでヴォクリューズ県以外に植えられているとは思えませんけどね。

答えは AOC Châteauneuf-du-Pape です。

シャトーヌフ・デュ・パープの場合赤ワイン白ワインの区別無く葡萄規定が定められていて記載されている葡萄は何をどれだけ使っても構いません。法律上だけのお話しですけど。

シャトーヌフ・デュ・パープに実際に植えられているのは殆どがグルナッシュ・ノワール(70~80%)、そして2番目がシラー(10%前後)、3番目は数%ですがムルヴェードル。こちらをご覧下さい。

ですがシャトーヌフ・デュ・パープは大変広い地域をカバーするアペラシヨンです。葡萄畑は合計 3,188ha もあり、その約 0.15% を占めるのがこの葡萄ブラン・アルジョンテでありシャトーヌフ・デュ・パープだけで約 5ha 植えられていることに相成ります。

ヴォクリューズ県のアペラシヨンでこの葡萄が使えるアペラシヨンは AOC Gigondas 、AOC Rasteau 、そして AOC Vacqueyras 。それからドローム県ですけど AOC Vinsobres にも補助品種で使え、実際に植えられていますので、栽培面積から計算するとフランスの他の地域でこの葡萄が植えられているとは思えませんが・・・ こんなサイトがあります。法令の文言にはあっても実際植えられているかどうかは別のお話であり、これはお粗末としか申し上げられません。

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