ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Cheverny 2010 Domaine Philippe Tessier
フランスはロワールの白ワイン、場所で申し上げるとロワール川の左岸で、ロワールの古城巡りで有名なブロワ城(ロワール右岸)から南東に15kmほどのシュヴルニー城の周辺の AOC シュヴルニー。生産者はドメーヌ・フィリップ・テシエ。

このワインについては拙ブログで何度も取り上げました。こちらを見ると 2003年から 2007年ヴィンテージ(?)まで毎年のように飲んでおりましたが、いつしか忽然と姿を消してしまいました。

以前はモトックス社が輸入していたのですが輸入というお仕事、契約の世界ですので複数年続いたところでその翌年は必ず契約できるかどうか定かではありません。

たまたまネットで見つけたので買ってみると輸入元はこちらに替わっていました。

ドメーヌ・フィリップ・テシエのサイトはこちら、アペラシヨン・シュヴルニーの法律詳細についてはこちらをご覧下さい。

AOC Cheverny に関する条項を見るとその地域としてロワール川の左岸、シェール川より北に位置するロワール・エ・シェール県のいくつかのコミューンに付与されるアペラシヨンで 1973年に VDQS、1993年にアペラシヨンを取得しました。

現在の法律ではシュヴルニーには白、赤そしてロゼがあり、葡萄は2種類以上のブレンドが必至となっています。日本語のサイトではこちらをご覧下さい。赤・ロゼは省略して白ワインに使える葡萄は主要たるソーヴィニョン・ブランとソーヴィニョン・グリ、補完(必須)葡萄としてシャルドネ、シュナン・ブラン、オルボワとありますが正式名称で申し上げると

Sauvignon Blanc
Sauvignon Gris

Chardonnay Blanc
Chenin Blanc
Arbois Blanc

であります。

さてここでホット・ニュースです。ソーヴィニョン・グリについては拙ブログのこちらで取り上げたときはそのオリジンについて不明でしたが 2014年 8月 15日という日付、ということは一昨日更新され、ソーヴィニョン・グリはソーヴィニョン・ブランの突然変異種であることがパスポートデータに載りました。

オルボワはシノニムで正式名称アルボワ・ブラン、拙ブログで取り上げた時点で、このアルボワ・ブランはホイニッシュ・ヴァイスを母とする葡萄と VIVC のパスポートデータにあったにも拘わらず、現在はこちらの通りペディグリーの蘭は空白になってしまいました。即ちホイニッシュ・ヴァイスとの親子関係は抹消されたと云うこと。

葡萄のオリジンについてはまだまだ未解明というのが現在の状況であります。

さて前置きが長くなりましたがこのワイン、昔と変わらずソーヴィニョン・ブランだけのワインと違い特有の香りと刺激の少ない酸味が非常に心地良い、美味しいワインであることをお伝えしたいと思います。

トゥーレーヌ地区ではあまり目立たない存在ですがこの生産者のシュヴルニー・ブランはお薦めの1本であります。

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Muschén IGT Marche Rosso 2012 Azienda Agricola Selvagrossa
イタリアの赤ワイン、と云っても有名どころのトスカーナやピエモンテではなく州全体で一つだけの IGT となっている IGT Marche マルケの赤でその名を「ムスケン」と云います。ムスケンとはこの地の方言で小さなハエのこと。

そのハエが全面的に露出したラベルなら引いてしまうはずですが、このワインのエチケットを見て嫌悪感を感じる方は少ないはずです。さて、この画像では何処にそのハエが居るかお分かりでしょうか?

生産者は殆ど知られていない Azienda Agricola Selvagrossa アジィエンダ・アグリコーラ・セルヴァグロッサ。ワイナリーの設立は21世紀になってからのことですので知られていないのは当然のことかも知れません。

ですがイタリア・レストラン業界ではかなり知られた存在です。輸入元の説明をご覧下さい。

ミシュラン3つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーレ」の元トップ・ソムリエと、料理人の兄弟ワイナリー

弟のアルベルト・タッディは、高校時代からワインに興味を持ち、何と21歳のときにソムリエ資格を取得。その後、世界的にも有名なミシュラン3つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーリ・フィレンツェ」で就業。非常に向学心に溢れた彼は、ソムリエとして8年間従事しながら、フィレンツェ大学の醸造科でも醸造学を習得しました。3歳年上の兄アレッサンドロは料理学校を卒業してレストランで働き、料理からワインづくりの道へと進みました。

とのことです。有名になるためには有名処で働くというのも一つの選択かも知れません。

さてこの生産者はエチケットにこだわりを持っています。生産者の Facebook はこちら 、エチケットの原画を描いているのは Luca Meloni ルカ・メローニ氏でこちらをご覧下さい。ハエが何処に停まっているかよく分かるでしょう。ルカ・メローニ氏のサイト、トップページはこちらです。

さて数年前から輸入されているこのワイン、時と共にその出来映えが良くなってきたように思います。

栓は残念ながら nomacorc 、昔のものとは違いオープナーを選ばないのでスクリュープルでも開けられます。ですがこのノマコルクってなんか変な匂いがあるんです。個人的に強く感じるだけなのかも知れませんが。

ちょっと強いワインなので抜栓は早い目にして出来ればデカンタする方が馴染みやすいと思います。

葡萄はサンジョヴェーゼ 50% 、残りはメルロー・ノワールとカベルネ・フランというブレンド。いつもフランスワインを飲んでいる者にとっては違和感のない味わいです。ワインというモノ、嗜好品でありますから人それぞれ好みは違って当然ですけど、要するに飲み慣れたワインに近い味なら受け入れやすいのは何方にも当てはまるはずです。

食べ物はアメリカ産のアヴォカドと近海物のキハダマグロをサイコロ程度の大きさに切りそろえ、山葵と醤油そしてエクストラ・ヴァージンで和えるだけ。それを焼き海苔に包んで頂きます。アヴォカドはピンからキリまであるのでご注意下さい。大きな種に注意しながら半割してすんなり皮が剥けるモノなら美味しいはずです。

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デゴルジュマンの日付が入っているはずが・・・

ボランジェ社が最初に始めたと記憶していますが「デゴルジュマンの日付を明記する」というサービス、そもそも何のために必要かと申しますと「シャンパーニュはデゴルジュマンした後は劣化の一途を辿るから早く飲んで頂きたいということでデゴルジュマンの日付を裏ラベルに明記することにした」とボランジェの当時専務取締役だったアルヌー・ドートフォイユ氏から直接お聞きしたのです。

ですがメーカーの思惑とは裏腹に販売側からすればこの事実を公表してほしくなかったのか、シャンパーニュはデゴルジュマンした後も熟成を続けるという触れ込みをいろんなチャンネルで流し続けています。メーカーサイドでは「シャンパーニュは第2次醗酵の際、澱との同居期間が長いほど美味しさが増すが、澱との決別によりその熟成が止まってしまうため、デゴルジュマンした後は一刻も早く飲んでもらいたい」という理由でデゴルジュマンの日付を明確にした訳ですが、現在では「デゴルジュマンしてすぐは飲まない方がよい」という考え方が一般的になりつつあります。ですからデゴルジュマンから1年、あるいは2年置いたものをわざわざ購入する客まで増えたとか。

実際に販売する側からすれば気の抜けたシャンパーニュを販売し続けることが出来る訳ですから、この説を歓迎する訳です。郷に入っては郷に従えという言葉がありますが、シャンパーニュを生産している人の意見は全く無視されているのが今の日本の状況であります。

実際にシャンパーニュ地方まで出かけて、デゴルジュマンしたばかりのフレッシュなシャンパーニュを味わった人はそう多くはありません。日本に輸入されているものとは全く異なる内圧5気圧以上のシャンパーニュの泡は、グラスに注ぐとテーブルに飛び散るほどのものであります。近年輸送体制が大幅に改善されたためある程度改善されたとは言え、空輸で運んだシャンパーニュとはまだまだ違いがあります。泡立ちが一番大きな違いですが香りも乏しくなってしまうのが輸入品の辛さ。味わいも当然の事ながら異なります。

さて前置きは長くなりましたが、このシャンパーニュにはデゴルジュマンの日付が印字されているはずが・・・ ご覧の通り何の表記もありません。

輸入元では1本1本検品していると豪語していますが、それでは貴方の目は節穴であると申し上げたい。
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Champagne Beaumont des Crayères Fleur de Meunier 2008 Brut Nature
1年ほど前のホテルでの試飲会で飲んだだけで、いざ買おうと思ったら既に売り切れていたシャンパーニュです。ボーモン・デ・クレイエールのフルール・ド・ムニエ、ヴィンテージ 2008 年のブリュット・ナチュール、素直に受け取ればドザージュ 0 のはず。このドザージュというワイン専門用語ですがフランス語表記すると「Dosage」、母音に挟まれた「S」は濁る の原則に従い「ドザージュ」と発音するのですが、今なお「ドサージュ」と言い続けて憚らないソムリエ諸氏がおられます。おっとソムリエさんだけでなく自称ワイン専門家を名乗る方、或いはワイン専門店のご主人までドサージュを連発されておられます。

フランス語でドサージュと発音するには本来の言葉が「Dossage」でなければなりません。

英語では同じく「Dosage」と表記しますが発音は「ドウスィッジ」にほど近いはずで決してドサージュとは読みません。一般の人がどう読んでも別に問題ないと思いますが専門家を名乗る人は改めてもらう必要があるはずです。

さてこのシャンパーニュに使われる葡萄はピノ・ムニエだけです。昔はその葉の裏側が起毛状態にあるため、ピノ・ノワールとは全く異なる葡萄品種と思われ、この葡萄だけで造られたシャンパーニュは品質が劣るとされてきたようです。具体的に申し上げると「香りに乏しい」「変な匂いがする」「粘りがでる」「口の中がネチャネチャする」などの苦言でありました。ところが葡萄の遺伝子が解明されるに従い、その評価は次第に高くなってきました。

こちらをご覧下さい。VIVC のピノ・ムニエのパスポートデータですがはっきりと「Original pedigree PINOT NOIR MUTATION」とありますね。即ちピノ・ノワールの突然変異種であるということ。何が突然変異かと申しますと「葉の裏側に毛が生えている」と云うだけ。果実そのものには大差が無いという考えが今の主流であります。

偏見とは恐ろしいものでピノ・ムニエと云うだけで葡萄の買い取り価格は安いのが常識でした。ところが現在は逆転しています。ボーモン・デ・クレイエールの本社所在地マルドゥイユ周辺はこのピノ・ムニエが最もよく育つ地域であります。グラン・ヴァレ・ド・ラ・マルヌと呼ばれるマルヌ川周辺のピノ・ムニエ、今後更に評価が高まるのは必定と考えます。
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ダイエット作戦再開中
親友の一人が大腸癌を患い闘病生活を続けていましたが先月23日の深夜、ついに還らぬ人となってしまいました。

彼は何も食べることが出来なかった日々が続いていたのですが、担当医から「好きなものを食べても良い」と許可が出たのが恐らく最期通告だったのかも知れません。7月19日のことでしたが「もうダメなんだ」と悟った私は彼がとても好きだったプリンを食べてもらおうと、咄嗟に思い浮かんだのが麺匠 パスタ馬鹿一代のもの。テイクアウト可能かどうか尋ねたら快く今から作ってくれるとの返事頂いたので午後6時半引き取りに伺いました。

無理云って作ってもらったのにも拘わらず、パスタ馬鹿一代のご主人は代金は受け取りませんでした。「お大事に!」と云って手渡してくれたプリン、それが親友にとって最後の食事となってしまったのです。私が届けたのが午後7時過ぎ、一旦は病室内の冷蔵庫にしまったのですが「やっぱり食べるわ」と彼が云い、少し残しただけで「美味しい、美味しい」を繰り返しながら喜んで食べてくれました。

普通に会話を交わし帰り際に「八尾の和菓子、つぎはそれ買ってきて」と頼まれたのが最期の言葉となってしまいました。

8月5日に退院できると本人は信じていたのでしょう。

7月23日仕事帰りの車の中で急に胸騒ぎがしたので自宅ガレージに着いてから主だった友達に電話して彼に会いに行ってくれと頼みました。しかし、悪い予感が当たってしまいその日の夜中に「心配停止状態」との報告を受けてしまいました。

病床の彼が最期に残してくれた気遣い「あんまり太るなよ!」をしっかり受け止めダイエットを先週土曜日から再開しました。しばらくは300から400キロカロリーにとどめていましたが本日は500に到達、極端な食のコントロールせずにダイエットを続けて参りたいと思います。
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