ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

COURBU PETIT
Petit Courbu B

発音は Forvo のサイトからこちらを開いてお聞き下さい。カタカナ表記は「プチ・クフビュ」の方が近いような気がしますが如何でしょうか。VIVC によると正式名称は前後が逆の COURBU PETIT クルビュ・プティ、これと同じ名前を採用しているのは De vignes en vins... のサイト。ところがフランスの他のサイトは元祖葡萄品種新フランス葡萄品種の双方とも Petit Courbu としています。

この葡萄の原産地ですがフランス農学研究所関連サイトではアキテーヌ地域圏としていますが目下のところピレネー山脈の麓とする説が有力みたいです。

画像は先程の「元祖」「新」の2つのサイトでご覧頂けますが「元祖」ではそのシノニムとして「petit courbut, courtoisie, hondarrabi zuri zerratia」などを並べています。これらが何処で誰が使っているかどうかは分かりませんが VIVC の Cultivar name の検索で世界的に通用するものかどうかを判別出来ます。

VIVC のトップページを開いて左のメニューから「Database search」をクリックしてサブ・メニューの「Cultivar name」をクリック、空欄に「petit courbut」を入力して「Search」をクリックすると「Search result : 0」即ち存在しないと答えが出ます。

同様に「courtoisie」「hondarrabi zuri zerratia」を調べると「hondarrabi zuri zerratia」は存在しません。

「courtoisie」に該当する葡萄品種は3種類出てきます。その3種とは COURBU BLANC 3211 、ROUSSANNE 10258 、MALMASIE 17487 で恐らくクルビュ・ブランと混同していると思われます。

ちなみに「hondarrabi zuri」はこちら、オンダラビ・ズリでスペインはバスク地方の泡チャコリに使われる白品種。クリュビュ・ブランやこのクリュビュ・プティと混同されてきましたが実は別品種であります。

さてさて、このプティ・クルビュですがこちらによると

5 appelations dans une seule sous-région autorisent le cépage « Courbu petit » :
Le cépage « Courbu petit » est utilisé en assemblage dans :
Pyrénées : Irouléguy, Pacherenc du Vic-Bilh, VDQS Saint Mont .

Le cépage « Courbu petit » est un cépage accessoire pour :
Pyrénées : Béarn, Jurançon .

即ち AOC イルレギ、AOC パシュランク・デュ・ヴィック・ビルそして VDQS サン・モンではメインの品種として、AOC ベアルヌとジュランソンでは補助品種という葡萄品種規定とのこと。

これらについては拙ブログのこちらこちら、また現在はAOC に昇格しているサン・モンはこちらなどで示しましたが結論だけ申し上げると次の通りです。

AOC イルレギ
a) - Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
courbu B, gros manseng B, petit courbu B et petit manseng B.
b) - Les vins rosés sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : cabernet franc N, cabernet-sauvignon N, tannat N ;
- cépages accessoires : courbu B, gros manseng B, petit courbu B, petit manseng B.

白ではメインとなる品種の一つ、ロゼでは補助品種。

AOC パシュランク・デュ・ヴィック・ビル
Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : courbu B, petit courbu B, petit manseng B, gros manseng B ;
- cépages accessoires : arrufiac B, sauvignon B.

主要品種の一つとして君臨。

AOC サン・モン
b) – Vins blancs :
- cépage principal : gros manseng B ;
- cépages complémentaires : arrufiac B, petit courbu B ;
- cépages accessoires : courbu B, petit manseng B.

必須品種として必ず使われなければなりません。

AOC ベアルヌ
a) - Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : gros manseng B, petit manseng B, raffiat de Moncade B ;
- cépages accessoires : camaralet de Lasseube B, courbu B, lauzet B, petit courbu B, sauvignon B.

補助品種。

AOC ジュランソン
a) - Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : gros manseng B, petit manseng B,
- cépages accessoires : camaralet de Lasseube B, courbu B, petit courbu B et lauzet B.

b) - Les vins susceptibles de bénéficier de la mention « vendanges tardives » sont issus des seuls cépages
petit manseng B et gros manseng B.

ヴァンダンジュ・タルディヴには使うことが出来ず、何も表示のないジュランソンでは補助品種。

ということに相成ります。

| ワイン雑感 |
| 05:52 PM | comments (0) | trackback (x) |

Persan N
Persan N

Forvo によるとフランス語の発音はこちらで「ペルサン」とカタカナ表記させて頂きます。末尾の「N」は葡萄の果皮色を示す略号で Noir の頭文字、即ち黒品種のこと。

先ずは画像を見てみましょう。元祖フランス葡萄品種のサイトはこちら、新フランス葡萄品種のサイトからこちらもご覧下さい。

後者の栽培面積推移グラフによると西暦 2000年に激減したものの最近は増加傾向にあります。しかし増えたと云っても 2011年現在で 10ha と寂しい数値であります。
VIVC のパスポートデータはこちらです。

この葡萄、原産地はサヴォワ地方イゼール県となっていますのでアペラシヨン・サヴォワに使えるはず。いつもの De vignes en vins... のサイトを見ると AOC Vin de Savoie の補助品種となっています。検証してみましょう。

現在の法律では次のようになっています。

Vins tranquilles rouges et rosés
gamay N, mondeuse N, pinot N, et :
- pour le département de la Savoie : cabernet franc N, cabernet sauvignon N, persan N ;
- pour le département de l’Isère : persan N, étraire de la Dui N, servanin N, joubertin N.

Vins tranquilles rouges et rosés
La proportion des cépages gamay N, mondeuse N, pinot N, ensembles ou séparément, est supérieure ou égale à 90 % de l’encépagement de l’exploitation.

Dénominations géographiques complémentaires « Chautagne », « Chignin », « Jongieux »
Vins rouges tranquilles
- cépages principaux : gamay N, mondeuse N, pinot N;
- cépages accessoires : cabernet franc N, cabernet sauvignon N, persan N.

即ち何の表示も伴わないヴァン・ド・サヴォワもしくは単なるサヴォワのスティルワインの赤とロゼはガメイ・ノワール、モンドゥーズ・ノワールピノ・ノワールでそれら 3品種併せてもしくは単独で 90% 以上、サヴォワ県では他の品種としてカベルネ・フラン、カベソー、ペルサンが併せて10% 以下。イゼール県では葡萄品種が異なりペルサン、エトレール・ド・ラ・デュイ、セルヴァナン、ジュベルタンが併せて10% 以下。

ところがこれは栽培面積の比率であり、ワインの葡萄品種の割合を制限するものではありません。従ってペルサン 100% のワインを造ることは可能みたいです。

しかし、ショターニュ、シニャン、ジョンジュー(などのクリュ名)を伴うスティルワインの赤は主要品種ガメイ・ノワール、モンドゥーズ・ノワールピノ・ノワール。補助品種としてカベルネ・フラン、カベソー、ペルサンとなっています。

ヴァン・ド・サヴォワの葡萄品種既定は大変複雑ですので拙ブログの 2012年 3月から 4月にかけての記事をご覧下さい。

さてこのペルサンだけで造られたヴァン・ド・サヴォワが存在し販売されています。こちらをご覧下さい。

Persan vieux cépage AOP Vin de Savoie 2008 Domaine de Méjane Prix : 9.00 €

アペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワ、古代品種ペルサン、ヴィンテージ 2008年で生産者はドメーヌ・ド・メジャン、価格は9.00 ユーロということ。

他にもあります、こちらをご覧下さい。

Le Persan cuvée Prestige 2008 Vins de Savoie Domaine Grisard 

ル・ペルサン・キュヴェ・プレスティージュの 2008年、生産者はドメーヌ・グリザール、アペラシヨンはヴァン・ド・サヴォワ、価格は不明ですけど 1,500本の生産とのこと。1,500本生産と云うことは 1,125 リットルの生産量、ヘクタール当たりの収量が分かれば栽培面積はすぐに判明します。

おっと、このワインはこちらを見ると14.50€ で販売しています。

またアペラシヨン・サヴォワではありませんが、Domaine des Ardoisières もこんな品種を栽培してこんなワインを造っています。

該当するものを拡大するとこちらで、

Améthyste 2011 Domaine des Ardoisières Cépages 60 % Persan et de 40 % Mondeuse noire

ワイン名はアメジスト、ヴィンテージは2011、(画像のヴィンテージは2009)ヴァン・ド・ペイ・ダロブロジーとなっているので現在は IGP Vin des Allobroges ヴァン・デ・ザロブロージュでなければならないはず。ペルサンが 60%、モンドゥーズ・ノワールが 40% とのこと。お値段は何と 36,00 € 、かなりお高いではありませんか!

ペルサンの比率は低いですがこんなワインもあります。

Argile rouge 2010 Domaine des Ardoisières Cépages 80% Gamay et 20% Persan

アルジャイル・ルージュ、生産者は同じでガメイ・ノワール 80% とペルサン 20%、こちらの価格は12,90 € 。

その他 Domaine Saint-Germain (Etienne et Raphaël Saint-Germain )などアルプスの麓では今も尚この品種のワインを生産し続ける生産者が居られるようです。

| ワイン雑感 |
| 03:10 PM | comments (0) | trackback (x) |

Perdéa
Perdea B

フランス政府が公式に自国に存在する(栽培されている)葡萄品種と認めている訳ですから、ちゃんとフランス語表記の Perdéa と載せて頂きたいと思います。アクサン・テギュがあるのでペルデアと発音する訳で、付いてなければ発音は替わるはずです。
VIVC のパスポートデータはこちら、ペルデアは 1954年にモンペリエのフランス農学研究所で、ラフィア・ド・モンカードを母、シャルドネ・ブランを父として生まれた白品種となっています。

母・ラフィア・ド・モンカードは例のグエ(正式名称ホイニッシュ・ヴァイス)を母(父は目下のところ不明)として生まれた品種。
父・シャルドネ・ブランピノを母、ホイニッシュ・ヴァイスを父として生まれた品種です。

一方フランス農学研究所関連サイトのこちらにはモンペリエではなく INRA de Bordeaux にて交配により生まれた品種としています。ちなみにフランス農学研究所は国内のあちらこちらに存在するみたいで、本部はモンペリエにあるということでしょう。こちらでは原産地はアキテーヌ地域圏のジロンド県としています。もっと詳しく申し上げるとグラーヴはペサック・レオニャン地区のはず。

画像は元祖フランス葡萄品種のサイトからこちら、新フランス葡萄品種のサイトからこちらをご覧下さい。後者によると 2011年現在のフランス全土での栽培面積は 2ha 、VIVC の栽培面積に関するデータはこちらです。

さてこのペルデア、例のお高い葡萄品種事典には載っていません。事典と銘打つなら最低限ヨーロッパ諸国すべてとは申しませんが、イタリアとフランス、スペインは最低限網羅して貰いたいと思いますが如何でしょうか。

この品種を使えるのは IGP VarIGP Ardèche などいつもの南フランスのIGP ばかりです。まあご覧頂ければお分かりかも知れませんが、ただ単にフランス農水省お墨付き葡萄品種を片っ端から並べてあるだけですけどね。


| ワイン雑感 |
| 04:09 PM | comments (0) | trackback (x) |

第337回ワイン大学定例会@ル・ジャルダン
昨日は久々のル・ジャルダンにて定例会。相変わらずお料理は安定していて美味しい。

で、珍しくメインに開けたのは

Château Lafite Rothschild 1986 AC Pauillac

Château Latour 1985 AC Pauillac

ご参加頂いた皆様、どちらが好みでしたでしょうか?

明日土曜日は英ちゃん会と続きます。英ちゃんにもとっておきのワイン、ご用意したいと思います。
| ワイン大学 |
| 02:22 PM | comments (0) | trackback (x) |

Pascal B ・Pascal Blanc
Pascal B

パスカルは良くある男性の名前、Pascale と末尾に「e」が付くと同じパスカルでも女性の名前になります。で、葡萄品種にも男女の区別があるのでしょうか、本日取り上げる Pascal の他、Pascale と呼ばれる葡萄もあるので面白い。

さて昨日取り上げたパレリャーダですが 2008年 4月 18日付の同じフランス農水省公式葡萄品種目録には載っていませんでした。実際にフランスで栽培されそこそこのワインが生産されているならば公式目録として掲載するのも問題ありませんが、栽培実績など殆ど無いのに他国原産の葡萄を取り上げ、間違ったスペルを世間に公開し、恥曝しもこの上ないと思いますが如何でしょう。

こちらをご覧下さい。第2章をご覧頂くと、パレリャーダの名前は載っていません。

本題に戻しますが、本日取り上げるのは正式名称 Pascal Blanc パスカル・ブラン、VIVC のパスポートデータはこちら、葡萄房の画像はこちらをご覧下さい。ル・フィガロのワインサイトからこちらの画像も分かり易いと思います。フランス原産の白品種で、フランス農学研究所関連サイトでは原産地を大雑把ですがプロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏としています。

画像は元祖フランス葡萄のサイトからこちら、新フランス葡萄のサイトからこちら、後者によると 2011年現在のフランス全土の栽培面積は僅か 0.1ha のみ。こちらには過去のデータがありますけど 50年以上前でも僅か 0.8ha だった訳ですから元々殆ど栽培されていなかった訳です。

然るに現在も2つのアペラシヨンでこの葡萄名が登録されたままです。

こちらをご覧下さい。AOC Palette ではブレンドの内の一つ即ち主たる葡萄、AOC Cassis では補助葡萄となっています。

検証してみましょう。

まずはアペラシヨン・パレットですが現行法では

AOC Palette

1°- Encépagement
a) - Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : araignan B (dit picardan B), bourboulenc B, clairette B, clairette rose Rs ;
- cépages accessoires : aragnan B, colombaud B, furmint B, grenache blanc B, muscat à petits grains B, panse muscade B ou panse du Roy René, pascal B, piquepoul blanc B, terret gris G (dit terret bourret), ugni blanc B, ugni rosé Rs.

a) - Vins blancs
- La proportion des cépages principaux est supérieure ou égale à 55 % de l’encépagement ;
- La proportion du cépage terret gris G est inférieure ou égale à 20 % de l’encépagement.

これは以前拙ブログで取り上げましたね。結論としては補助葡萄となっていて、使う必要のない葡萄となってしまいました。

つぎにアペラシヨン・カシは

Vins blancs
- cépages principaux : clairette B, marsanne B ;
- cépages accessoires : bourboulenc B (dénommé localement « doucillon blanc »), pascal B, sauvignon B, terret blanc B et ugni blanc B.

Vins rosés
- cépages principaux: cinsaut N, grenache N et mourvèdre N ;
- cépages accessoires: barbaroux Rs, bourboulenc B (dénommé localement « doucillon blanc »), carignan N, clairette B, marsanne B, pascal B, sauvignon B, terret noir N et ugni blanc B.

白とロゼで使用は可能ですが補助葡萄です。ネットで探しましたが、残念ながらこの葡萄単体のワインは存在しない模様です。

| ワイン雑感 |
| 12:21 PM | comments (0) | trackback (x) |


PAGE TOP ↑
Copyright © 2006 ワインとピアノのある部屋::2013年03月
All Rights Reserved./Skin:oct