ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Gamaret
Gamaret N

怪獣ガメラとちゃいます、ガマレでしょうかギャマレのように聞こえるかも知れませんが Forvo の発音はこちらです。

フランス農水省公式葡萄品種目録に登録されているのですが、この品種はフランス原産ではなくスイスで交配により生まれた黒品種、誕生したのは比較的最近の 1970年ということです
画像のある元祖葡萄品種のサイトや新フランス葡萄品種のサイトを見るとガメイ・ノワールと Reichensteiner B ライヒェンシュタイナーの交配で生まれたとあります。

ではライヒェンシュタイナーとはどんな葡萄なのでしょうか?

VIVC のサイトからこちらをご覧下さい。ライヒェンシュタイナーは1939年にドイツのラインガウ地方ガイゼンハイム研究所に於いてMUELLER THURGAUを母、MADELEINE ANGEVINE × WEISSER CALABRESER という名称の品種を父として生まれた品種です。

このように固有名称を持たない「母の品種名×父の品種名」表示の品種は別に不思議なことではありません。
例えばこのガマレの交配に成功したスイスの研究所、la station federale de Viticulture de Changins ではガマレと同じ親品種同士の交配でガマレの他に GAMAY × REICHENSTEINER A-20 、GAMAY × REICHENSTEINER C-43 、GAMAY × REICHENSTEINER D-26 という3つの品種を生み出しています。

ライヒェンシュタイナーの母方、ミュラー・トゥルガウについては拙ブログのこちらをご覧下さい。

父方の MADELEINE ANGEVINE × WEISSER CALABRESER はフランス原産のマドレーヌ・アンジュヴィーニュを母、イタリア原産のカラブレーゼを父として生まれた品種であることは分かっているものの固有の品種名ではなく「母×父」のまま登録されています。

ややこしいですが、マドレーヌ・アンジュヴィーニュはフランス原産のブラン・ダンブルを母、マドレーヌ・ロワイヤルを父として生まれた品種。この辺で止めておきますが遡るとまだ少しあります。

さてさて、このガマレを使うことの可能なワインのアペラシヨンはフランスにはありませんがスイスでは存在します。フランスと同じくAOC と IGP でのワイン法が確立されているとのことですが AOC Les Cotes de l'Orbe の葡萄品種規定にこの品種が載っているはずです。

スイスでの2007年葡萄品種栽培状況を見るとこのガマレの占める割合は2パーセント。白品種のシャルドネ・ブランと同じと云うことは結構メジャーな品種であることが窺えます。

もちろんフランスの IGP CALVADOS 、IGP COTEAUX DE L'AUXOIS 、IGP SAONE-ET-LOIRE などのフランス IGP の葡萄品種規定には載っています。実際に使われているかは別ですけどね。


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Furmint
Furmint B

ペパーミント、スペアミントはハッカの類ですが両方混ぜるとフルミント・・・ ではございません。そういえば昔、古谷製菓にフルミントガムってありましたね、でもスペルは異なり確か Full Mint ガムだったはず。
フランス語の発音はこちらの Forvo でお確かめ下さい。アタマにアクセントがあり、語尾の「t」は発音しないみたいで「フュルマン」のように聞こえますが如何でしょうか。

元々はハンガリー原産の葡萄品種とのことですが VIVC の場合、通例原産国の葡萄品種名で登録されるはずですので「Furmint」はハンガリー語ではどう発音するのか、何方かご教示頂けると有り難いと思います。

さてフュルマンの画像は元祖フランス葡萄品種のサイト、もしくは新フランス葡萄品種のサイトをご覧下さい。VIVC のサイトにも画像があります。

フランスの2つのサイトではこの品種は遺伝子の解析結果から gouais blanc の子孫であろうと表記していますが、このグエ・ブラン(正式名称ホイニッシュ・ヴァイス)こそシャルドネ・ブランの「父親」に相当する白葡萄品種であります。
VIVC のサイトでは一歩踏み込んでフュルマンはホイニッシュ・ヴァイスを「母親」に持つ品種であり「父親」は現時点では解明されていないとなっています。

同じく「母親」をホイニッシュ・ヴァイスとする葡萄品種は現在までに 60 判っています。

おっと忘れてました、拙ブログのこちらで一度書いた時点では62種類存在したのですがその後の調べで2品種消えています。このように、葡萄品種の解明は現在進行形なのでその都度調べ直さなければ、最新の情報は掴めません。

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Fuella nera
Fuella nera N

正しく表記すると la Fuëlla nera となり発音は Forvo のサイトからこちらをお聞き下さい。カタカナ表記するなら「フュエッラ・ネラ」でしょうか。フランス原産主張するサイトが多いのですが実はこの品種の原産国はイタリア、拙ブログのこちらで書きましたが、ちょっと説明不足でしたので補足させて頂きます。

現在のところアペラシヨン・ベレの詳細規定はこちらのトップから第5章の葡萄品種規定の通り赤とロゼの主要品種に指定されているのが braquet N と fuella nera N で2つの品種併せて60% 以上と取り決めされています。

braquet N については拙ブログのこちらをご覧下さい。

さてフュエッラ・ネラがイタリア原産とする根拠はこちら、VIVC のサイトは常に更新されていますので最も新しい情報と考えて良いと思います。シノニムにご注目下さい。

BELETTO NERO
CAUNUT DE LAUZUN
DAME NOIRE
DOUCET NOIR
ENRAGEADE
ENRAGEAT
ENRAGEAT ROUGE
FEKETE FOLLE
FOLLE
FOLLE NOIRE
FOLLE NOIRE DE NICE
FUELLA DI NIZZA
FUOLA
GRASSENC

正式名称 DAME NOIRE GRISE や JURANCON NOIR などと混同されていたからこそこのようなシノニムが付けられたと考えますが如何でしょうか。

画像はこちらの元祖フランス葡萄品種のサイトが分かり易いと思います。

さて、アペラシヨンを有するベレ以外にもこの品種は数々の IGP 葡萄品種規定にその名がありますが栽培面積から考えるととても他では植えられていない状況のはずです。ちなみにフュエッラ・ネラのフランス全土での栽培面積はこちらから 2011年現在 21ha 、同じくアペラシヨン・ベレの赤・ロゼ主要品種の Brachet N 正式名称 BRAQUET NOIR の栽培面積はこちらから 2011年現在 12ha しか存在しません。

ちょっと古いデータですが 2005年現在アペラシヨン・ベレの葡萄栽培状況は全体で 48ha となっていますので他に植えられているとは思えない数値だと考えます。ちなみに INAO のデータは古いまま何ら書き換えられていません。フュエッラ・ネラと書くべきところを Folle としたまま残っています。

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フランスにもありました「ら」抜き表現
葡萄品種 Franc noir de Haute-Saône N

フラン・ノワール・ド・オート・ソーヌ、おやおやオート・ソーヌの前の冠詞を飛ばしていますね、正しくは Franc noir de la Haute-Saône フラン・ノワール・ド・ラ・オート・ソーヌ、これが正式名称の黒品種で VIVC のサイトに登録されています。

この品種については拙ブログ 2012年 1月のこちらをご参照下さいませ。

この品種は次の IGP の葡萄品種規定にその名があります。

IGP Atlantique

IGP Gers

IGP Hautes-Alpes

IGP Périgord

IGP Vaucluse

おっと、これらの IGP 葡萄品種規定の名前はすべて「Franc noir de Haute-Saône」となっていてオート・ソーヌの前の冠詞「la」が抜けています。これがホンマの「ら」抜き表現。日本語ばかりではありません、フランス語でもら抜き表現が使われているという情けない現状であります^^。

さてどういう訳か元祖フランス葡萄品種のサイトにこの品種名がありません。シノニムで載っているのかと調べましたがかすりもしませんでした。

フランス農学研究所関連サイトはこちら、こちらは「ら」抜き表現ではありません。INAO とフランス農水省だけが「ら」抜き表現、何処の国もお役所とはこんなもんかも知れません。

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Folle blanche
Folle blanche B

昨日の Folignan の「父」であるのは間違いない白葡萄、つい最近まで VDQS だった Gros plant du Pays Nantais のときはこの葡萄単一(monocépage)で造られていたのですが、アペラシヨンに昇格してから法律の葡萄規定が変わりました。

まずは VDQS Gros plant du Pays Nantais の原本(後の修正を含む)をご覧ください。消えてしまいそうなので魚拓を取りましたがこちら、葡萄規定は見つけにくいのでコピーさせて頂くと

II - Cépage autorisé
Gros plant exclusivement.

これは第5章のⅡにある短い文章で、フォル・ブランシュのシノニムである「グロ・プランに限られる」とされていました。

現在のアペラシヨン規定

1°- Encépagement
Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépage principal : folle blanche B ;
- cépages accessoires : colombard B, montils B.
2°- Règles de proportion à l’exploitation
a) - La conformité de l’encépagement est appréciée sur la totalité des parcelles de l’exploitation
produisant le vin de l’appellation d’origine contrôlée.
b) - La proportion du cépage principal est supérieure ou égale à 70 % de l’encépagement.
La proportion du cépage colombard B est inférieure ou égale à 10 % de l’encépagement.

残念ながら現在は主要葡萄としての存在であり、補助葡萄とブレンドしても構わないという規定(フォル・ブランシュは70%以上、コロンバールは10%以下、モンティールは30%以下)ですが生産者によってはフォル・ブランシュだけで醸造する場合も勿論あります。

さてフォル・ブランシュの画像は元祖フランス葡萄品種のサイト新フランス葡萄品種のサイトをご覧ください。

VIVC のサイトはこちら、それぞれのサイトにある通りこの葡萄の祖先はフランスでは忌み嫌われたグエ、正式名称ホイニッシュ・ヴァイスであり、今判っていることはホイニッシュ・ヴァイスがフォル・ブランシュの「母」であるということ。

新フランス葡萄品種のサイトから栽培面積の推移を見ると 1958年の 15,865ha から徐々にというかかなり減っていき 2011年現在 1,468ha となっています。

ブランデーといえばコニャックとアルマニャックですがそれに付随して造られるヴァン・ド・リキュールにも使われています。コニャック地方のヴァン・ド・リキュールはピノー・デ・シャラント、アルマニャック地方のそれはフロック・ド・ガスコーニュ。後者では元々主たる葡萄だったはずですが現在は補助葡萄、こちらを開いて中程にフロック・ド・ガスコーニュがありますが葡萄規定は白ワインとして

a) - Les vins de liqueur blancs sont élaborés à partir de moûts issus des cépages suivants :
- cépages principaux : colombard B, gros manseng B, ugni blanc B ;
- cépages accessoires : baroque B, folle blanche B, mauzac B, petit manseng B, sauvignon B, sauvignon gris G, sémillon B.

少し前の法令では

1. Pour les vins de liqueur blanc : Baroque, Colombard, Folle blanche, Gros Manseng, Petit Manseng, Mauzac, Sauvignon, Sémillon, Ugni blanc.
Les cépages Colombard, Gros Manseng et Ugni blanc doivent ensemble représenter au moins 70 p. 100 de l'encépagement. Aucun cépage blanc ne pourra intervenir dans l'encépagement à plus de 50 p. 100 à partir de la récolte de 1996.

ピノー・デ・シャラントは2011年11月の法令は

V. - Encépagement
Les vins de liqueur blancs sont élaborés à partir de moûts issus des cépages suivants : cabernet franc N, cabernet-sauvignon N, colombard B, folle blanche B, jurançon blanc B, merlot blanc B, merlot N, meslier Saint-François B, montils B, sauvignon B, sémillon B et ugni blanc B.

Les vins de liqueur rosés ou rouges sont élaborés à partir de moûts issus des cépages suivants : cabernet franc N, cabernet-sauvignon N, malbec N et merlot N.

1985年頃は

- pour le « Pineau des Charentes » blanc :
Saint-Emilion, Folle-blanche, Colombard, Blanc rosé, Jurançon blanc, Montils, Sémillon, Sauvignon, Merlot blanc.

- pour le « Pineau des Charentes » rosé :
Cabernet Sauvignon, Cabernet Franc, Malbec et Merlot rouge.

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