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コート・デ・ブランの周辺地区その3 Vitryat
Grandes Marques & Maisons de Champagne のサイトではコート・デ・ブランに属するサブ・エリアとして Montgueux 、Sézannais 、Val du Petit Morin そして Vitryat の4地域を記載している。

モングーはかなり離れた地域であるので後回しとして先にヴィトリアを取り上げる。ヴィトリアとは VITRY-EN-PERTHOIS ヴィトリ・アン・ペルトワというよりその南西のコミューン、ヴィトリ・ル・フランソワに住んでいる住民を指すのだが、この場合ヴィトリ周辺地区の意味合いを持つはずである。

だがその地域を代表するコミューン、ヴィトリ・ル・フランソワはこのコート・デ・ブランのサブ・エリア、ヴィトリアには属さないのが不思議である。

ヴィトリアに属するコミューンは15 あるが、まず地域で云うとエペルネから東南東に向かいシャロン・アン・シャンパーニュまで32.5キロ、そこからさらに南東へ35キロの地点がヴィトリ・ル・フランソワである。即ちエペルネからは67.5キロも離れた地域であり、大阪から滋賀県の大津に行くより遠い距離になる。

セザネの中心地 Cézanne からヴィトリ・ル・フランソワまでは70.3キロも離れていて、この地区がコート・デ・ブランの周辺地域とは普通の感覚では語れるはずはない。

ところがヴィトリアに属する15のコミューンの葡萄構成は平均すると 97.5%がシャルドネ・ブランである。従って地域的には離れているが、シャルドネ・ブランの比率は高いためコート・デ・ブランの周辺地域として無理やり組み入れたのかも知れない。

ではそのヴィトリアに属するコミューンを北から取り上げてみることにする。

1. VANAULT-LE-CHÂTEL 51330 ヴァノー・ル・シャテルは農業従事者10名、総面積 33,90 ha の内 シャルドネ・ブランは 33,60 ha、シャルドネ・ブランの比率は何と 99%以上というコミューンである。ピノ・ムニエ、ピノ・ノワールの記載が無いので恐らくそれ以外のアルバン、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、プティ・メリエが栽培されているのかも知れない。

2. ヴァノー・ル・シャテルから南西へ 4.8キロのコミューン、BASSU 51300 バシュは農業従事者27名、総面積 35,80 ha の内シャルドネ・ブランは34,90 ha、ピノ・ムニエは0,60 ha、ピノ・ノワール0,30 ha とシャルドネ・ブランの比率は97.5%と高い。

3. バシュから南東へ6キロほどのコミューンVAL-DE-VIÈRE 51340 ヴァル・ド・ヴィエールは農業従事者9名、総面積31,50 haの内シャルドネ・ブランは30,80 ha、ピノ・ムニエは僅か0,10 ha、ピノ・ノワールも0,60 haと僅かばかり。シャルドネ・ブランの比率は97.8%とメチャ高い。

4. ヴァル・ド・ヴィエールから南南西に2.5キロほど行くと VAVRAY-LE-PETIT 51300 ヴァヴレ・ル・プティに到達するが、ここの農業従事者は1名のみで畑の総面積 17,90 ha のすべてがシャルドネ・ブランである。従ってシャルドネ・ブランの比率は100%。

5. VAVRAY-LE-GRAND 51300 ヴァヴレ・ル・グランは似たような名前のヴァヴレ・ル・プティから南西1キロほどのコミューンであり、農業従事者は11名、総面積 45,20 haの内シャルドネ・ブランは44,70 ha、ピノ・ムニエの栽培は無くピノ・ノワールは 0,50 haと僅少である。シャルドネ・ブランの比率は98.9%。

6. ヴァヴレ・ル・グランから西へ直線距離なら3キロにも満たないコミューン、BASSUET 51300 バシュエはこの地区最大の葡萄畑があり、農業従事者は47名総面積 89,70 ha、シャルドネ・ブランは86,00 ha、ピノ・ムニエ3,00 ha、ピノ・ノワールは0,70 haとなっていてシャルドネ・ブランの比率は96%。

7. バシュエから北西に直線距離なら7キロほどのコミューン、LISSE-EN-CHAMPAGNE 51300 リス・アン・シャンパーニュは農業従事者14名、総面積31,40 haの内シャルドネ・ブランは31,20 ha、ピノ・ムニエ無し、ピノ・ノワールは0,20 haとなっていてシャルドネ・ブランの比率は 99.4% と高い。

8. リス・アン・シャンパーニュから今度は南西に2.6キロのコミューン SAINT-LUMIER-EN-CHAMPAGNE 51300 サン・リュミエ・アン・シャンパーニュは農業従事者14名、総面積 31,70 haの内シャルドネ・ブランは 30,80 ha、ピノ・ムニエは栽培無しでピノ・ノワールは0,90 ha。シャルドネ・ブランの比率は97%。

9. サン・リュミエ・アン・シャンパーニュからまた今度は北西に3キロのコミューン、SAINT-AMAND-SUR-FION 51300 サン・タマン・シュル・フィオンは農業従事者24名総面積12,30 haは全てシャルドネ・ブランでありシャルドネ・ブランの比率は100%である。

10. ちょっと後戻りしてバシュエから南南東に10キロほどの CHANGY 51300 シャンジーもシャルドネ・ブランの比率100%のコミューンである。農業従事者12名、畑の総面積12,40 haは全てシャルドネ・ブラン。

11. シャンジーから南西約6キロほどのコミューン、MERLAUT 51300 はメルローと読む。葡萄のメルローは Merlot 、この Merlaut は現在メドック第2級のシャトーグリュオー・ラローズのオーナー、ジャン・メルロー氏と同じスペルである。カタカナ覚えするのはワインの世界では通用しないように思う。

閑話休題、コミューンの名前の後に続く数字は何かお分かりだろうか?

ヴィトリア地区のコミューンの名前の後に続く数字は 51300 もしくは 51330、51340 でありこれらは郵便番号であり、頭の「51」はマルヌ県であることを示す。コート・デ・ブランの例えばメニル・シュル・オジェからメルローまでの距離は65キロほど離れてはいるが同じマルヌ県であるから LE-MESNIL-SUR-OGER 51190 、MERLAUT 51300 どちらも 51 から始まる郵便番号なのである。

このコミューン・メルローもシャルドネ・ブランの比率100%、農業従事者11名、総面積6,70 haは全てシャルドネ・ブランである。

12. メルローから南西へ3.8キロのコミューン VITRY-EN-PERTHOIS 51300 ヴィトリ・アン・ペルトワは農業従事者45名、畑の総面積61,10 haの内シャルドネ・ブランは58,10 ha、ピノ・ムニエは1,20 ha、ピノ・ノワールは1,80 haでシャルドネ・ブランの比率は95%。

13. ヴィトリ・アン・ペルトワから今度は北西に直線距離なら約7キロほどのCOUVROT 51300 クヴロは農業従事者10名、総面積21,80 haの内シャルドネ・ブランは21,10 ha、ピノ・ムニエは0,40 ha、ピノ・ノワールは0,30 haとシャルドネ・ブランの比率は96.8%と高い。

14. クヴロからほぼ真西へ2.5キロ、LOISY-SUR-MARNE 51300 ロワジー・シュル・マルヌは農業従事者5名、総面積5,80 haは全てシャルドネ・ブランである。

15. ヴィトリア最南端のコミューンはロワジー・シュル・マルヌから真南へ7.1キロほどの GLANNES 51300 グランヌである。グランヌは農業従事者20名、総面積19,30 haの内シャルドネ・ブランは18,80 ha、ピノ・ムニエは栽培無しでピノ・ノワールは0,50 haとシャルドネ・ブランの比率は97.4%となっている。

以上本来のコート・デ・ブランからは南東へ60キロほど離れたヴィトリア地区であるがシャルドネ・ブランの比率が非常に高いため敢えてコート・デ・ブランのサブ・エリアとして認められている模様である。


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| 02:17 PM | comments (0) | trackback (x) |
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