ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

フランスワイン用葡萄の基礎知識
先日 facebook に投稿したが、フランスのワイン用葡萄のルーツがさらに明らかになってきた。DNAの解析による葡萄の親子関係解明は2009年に始まったばかり。現時点で解ってきたことを大雑把に纏めてみる。

ブルゴーニュはピノ・ノワールが支配的だ。ブルゴーニュの赤ワインは殆どがピノ・ノワール。南部のボージョレはガメイ・ノワール主体だが、ガメイ・ノワールはフランスで昔から忌み嫌われた白葡萄グエ(正式名称はドイツ語のホイニッシュ・ヴァイス)が母、ピノ・ノワールを父として生まれた交配種である。

次に白ワインの大半はシャルドネから造られるがシャルドネの生みの親はガメイと全く同じで母がグエ、父はピノ・ノワールである。

またピノ・グリもピノ・ブランも元はと云えばピノ・ノワールの突然変異で生まれた葡萄だ。

ブルゴーニュの一部で造られる白ワインアリゴテも母がグエ、父はピノの類であることが分かっている。

ヨンヌ県のセザールはピノ・ノワールを母 GAENSFUESSER BLAU ゲンズフュッサー・ブラウを父として生まれた葡萄であるから圧倒的にピノ・ノワールの支配下にあると云っても過言ではない。

ボルドー赤ワインはカベルネ・フランの世界だ。

現在フランスで一番栽培面積が大きいのはメルロー・ノワールである。このメルローはマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、カベルネ・フランを父として生まれた交配種である。

マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントはその名の通りシャラント地方原産の黒葡萄でカベルネ・フランはスペイン原産の葡萄との繋がりを指摘され始めたばかりである。

コ(Cot)はマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、プリュヌラールを父として生まれた交配種であり、プリュヌラールは中央フランス、南西地方原産の葡萄との親子関係が示されている黒葡萄で、シラーの父親であるデュレーザとの繋がりが極めて深いことが解っている。

ボルドーといえばカベソー、カベルネ・ソーヴィニョンという時代が長く続いてきたがカベルネ・ソーヴィニョンはその名の通りカベルネ・フラン(母)とソーヴィニョン・ブラン(父)の交配種である。

今ではチリの葡萄とされているカルメネールはフランス原産の葡萄であり、現在のところその出自には2つの説がある。一つはグロ・カベルネとカベルネ・フランの交配、もう一つはムラルとカベルネ・フランの交配でいずれの場合もカベルネ・フランが関わっていることに相違ない

プティ・ヴェルドだけがこれらの葡萄とは無縁の存在だが昔ブルゴーニュのヨンヌ県で認められていたトゥレソ・ノワールとの親子関係があるとの見方があり今後の解明を見守る必要がある。

ボルドー白ワイン用葡萄、代表的なソーヴィニョン・ブランはサヴァニャン=トラミナーと何某かの葡萄の交配種、このサヴァニャン=トラミナーは未だ理論上の存在であり特定するには至っていない。

ロワールの代表的なシュナン・ブランもサヴァニャン=トラミナーと何某かの葡萄の交配であることが分かっているが、その何某かは必ずしもソーヴィニョン・ブランの相方と同じであるとは限らない。

ボルドーのもう一つの主要な白葡萄セミヨンは何とムイサゲス(拙ブログではこちら)と親子関係があると認められたようだ。

そしてミュスカデルはこちらに書いた通りフランスで忌み嫌われたグエの子孫。ボルドーの一部で使われるコロンバールはそのグエとシュナン(理論上存在すると考えられるシュナンでありシュナン・ブランではない)との交配である。

ユニ・ブラン正式名称トレッビアーノ・トスカノはガルガーネガと親子関係であることが分かっている。

ボルドーで使われる葡萄メルロー・ブランはメルロー・ノワールとフォル・ブランシュの交配。辛うじてクレマン・ド・ボルドーの葡萄規定にその名があるだけだが・・・。

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| 02:14 PM | comments (0) | trackback (x) |
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