ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Pinot Blanc B




ピノ・ブランは黒葡萄ピノ・ノワールの突然変異によって生まれた白葡萄であります。果皮の色に黒系色素がなくなったものをピノ・ブラン、果皮の色がグレーになったものをピノ・グリ、いずれもピノ・ノワールの突然変異によるものです。

ピノ・ブランが使えるアペラシヨンはたくさんありますが、アルザス・グラン・クリュでこのピノ・ブランが使える場合があるのでご紹介します。

アルザス・グラン・クリュと云えば元来4つの葡萄、リースリングゲヴュルツトラミネールミュスカそしてピノ・グリだけのはず。現在アルザス・グラン・クリュの葡萄規定は一部省略しますが

1°- Encepagement.
a) - Les vins sont issus :
- soit d'un seul des cepages suivants : gewurztraminer Rs, muscat a petits grains B, muscat a petits grains Rs, muscat ottonel B, pinot gris G, riesling B.
- soit de l'assemblage des cepages suivants : muscat a petits grains B, muscat a petits grains Rs, muscat ottonel B

b) - Les vins a appellation d'origine controlee ≪Alsace grand cru Altenberg de Bergheim≫ sont issus :
- soit d'un seul des cepages suivants : gewurztraminer Rs, pinot gris G, riesling B,
- soit d’un assemblage des cepages suivants :
- cepage principal : riesling B,
- cepages complementaires : gewurztraminer Rs, pinot gris G,
- cepages accessoires : pour les vignes plantees avant le 26 mars 2005, chasselas B, muscat a petits grains B, muscat a petits grains Rs, muscat ottonel B, pinot blanc B, pinot noir N.

2°- Regles de proportion a l'exploitation
a) . Pour les vins elabores a partir de plusieurs cepages et susceptibles de beneficier de l'appellation d'origine controlee ≪Alsace grand cru Altenberg de Bergheim≫, la proportion du cepage riesling B ne peut etre inferieure a 50% de l’encepagement et superieure a 70% de l’encepagement.
La proportion des cepages complementaires, pour chacun d'entre eux, ne peut etre inferieure a 10% de l’encepagement et superieure a 25% de l’encepagement.
La proportion de l'ensemble des cepages accessoires ne peut etre superieure a 10% de l’encepagement.

長々とコピーしましたが、通常の場合アルザス・グラン・クリュは

①単一葡萄 ゲヴュルツトラミネール、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ロゼ、ミュスカ・オットネル、ピノ・グリそしてリースリングだけで構成される場合
②ミュスカに限りミュスカ+何某の3葡萄(ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ロゼ、ミュスカ・オットネル)をブレンドして作る場合

つまりアルザス・グラン・クリュのアペラシヨンを名乗るにはミュスカ以外はブレンドしてはいけないということになっています。

ところが例外が3つあるのです。

例外の1つはいろんな葡萄をブレンドするという事例で2つのグラン・クリュに適応されます。その2つとは、グラン・クリュ・アルテンベルグ・ド・ベルガイムと同じくグラン・クリュ・ケーフェルコップであります。

ピノ・ブランがブレンドされるのは次の限られた②の条件の下だけであります。Alsace grand cru Altenberg de Bergheim アルザス・グラン・クリュ・アルテンベルグ・ド・ベルガイムに於いて下記の②の場合のみであります。

①単一葡萄ゲヴュルツトラミネール、もしくはピノ・グリ、もしくはリースリング100% で構成される場合と

②リースリングを主要葡萄とし、補完葡萄にゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリをブレンドし、さらに補助葡萄として2005年3月26日までに植えられていたシャスラ・ブラン、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ロゼ、ミュスカ・オットネルそしてピノ・ブランとピノ・ノワールが10% 以下として使える場合があるということで、これは恐らく古くからそういった葡萄を栽培し続けている生産者が存在するからだと思われます。つまり9種類の葡萄が使われているということであり、ネットに流れる13種類と云うのはどうやら疑わしい。

アルザス・グラン・クリュでシャスラ・ブラン、ピノ・ノワールそしてピノ・ブランが使えるというのはクリュの名称を伴うデノミナシヨン・アルザス・グラン・クリュ・アルテンベルグ・ド・ベルガイムだけ、それも特定の生産者に限られての事なのであります。

グラン・クリュ・ケーフェルコップの場合は次の通り

d) – Les vins à appellation d'origine contrôlée «Alsace grand cru Kaefferkopf» sont issus:
- soit d'un seul des cépages suivants: gewurztraminer Rs, pinot gris G, riesling B,
- soit d’un assemblage des cépages suivants:
cépage principal: gewurztraminer Rs,
cépage complémentaire: riesling B,
cépages accessoires: muscat à petits grains blancs B, muscat à petits grains roses Rs, muscat ottonel B, pinot gris G.

ケーフェルコップも単一セパージュ、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリもしくはリースリング100%だけの場合とゲヴュルツトラミネールを主要葡萄、リースリングを補完葡萄、そしてミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ロゼ、ミュスカ・オットネルそしてピノ・グリを補助葡萄としてブレンドする場合と2通りあるということ。

最後の例外はグラン・クリュ・ゾッツェンベルグ。

c) - Les vins à appellation d'origine contrôlée «Alsace grand cru Zotzenberg» sont issus d'un seul des cépages suivants: gewurztraminer Rs, pinot gris G, riesling B, sylvaner B.

このグラン・クリュではミュスカの類が使えません。その代り例外的に認められたのは何とシルヴァネール。

かなり昔のお話ですがこちらをご覧下さい。こちらを拝見するとグラン・クリュ・ゾッツェンベルグの面積は14ヘクタールだけで生産者はドメーヌ・アルフレッド・ワンツだけと思われるかもしれませんが、実際はこちらをご覧下さい。

アルザスの北部ミッテルベルガイムの 36,45 ha がゾッツェンベルグの畑の面積であり、ワンツだけではなく複数の生産者 Lucas et Andre Rieffel 、Albert Seltz 、Emile Boeckel 、Domaine Haegi などがシルヴァネールを植えてワインを造っています。

余談ですけどシルヴァネールに反対する立場の意見を述べたトリンバックですが、元々アペラシヨン・アルザス・グラン・クリュには反対の立場の生産者であり、グラン・クリュの畑を持ちながら、アルザス・グラン・クリュの呼称は使っていませんでした。

有名なクロ・サン・チューンはグラン・クリュ・ロザケール内にありますがそんなことは一切エチケットに示していません。またトリンバックのキュヴェ・フレデリック・エミールもやはりグラン・クリュの畑から生まれた葡萄でできるワインですがグラン・クリュではなく普通のアペラシヨン・アルザスで通したまま現在に至っています。

つまりアルザス・グラン・クリュはトリンバックにとっては不要なアペラシヨンという訳です。

アルザス・グラン・クリュのアペラシヨン制定にはかなり難航した模様で反対派の旗頭がトリンバックだったはずです。
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| 04:09 PM | comments (0) | trackback (x) |
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