ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Baroque B

画像は VIVC のこちらから拝借致しました。拙ブログでは 2012年 10月 24日にこちらで紹介しました。

Baroque 普通に使われているバロック音楽のそれと同じ発音のはずですが Forvo の発音はこちら、やはりフランス語の「R」の発音は日本人にとっては難しいように思います。

バロックのオリジンについては3年前のブログでは否定的見解を述べましたが、VIVC に登録されていない、もしくは未承認ながら Folle Blanche × Sauvignon Blanc の自然交配種である可能性が高いと思われます。原産地についてはアキテーヌ地方とガスコーニュ地方との見方があるようですが結論は出ていません。

現在のところフランスで栽培される葡萄のサイトによると栽培面積は 87ha (2011年)とのことですが過去に於いて大量に生産されていたのはひょっとしてアルマニャックやコニャックの原料葡萄として認められていたのかも知れません。あくまで推測ですけど。

さて、約3年前にご紹介したときにはシノニムは16だったのですが現在は一つ増えて17になっています。VIVC のサイトからウェブ魚拓を取らせて頂くとこちら、シノニムをコピーさせて頂くと

BARAKE
BAROCA
BAROKE
BARROQUE
BLANC BORDELAIS
BORDALES
BORDELAIS
BORDELAIS BLANC
BORDELEZA ZURIA
BOUDALES
BOURDALES
ESCRIPET
FOLLE
MUSCADELLE DE NANTES
PETIT BORDELAIS
PLANT BORDELAIS
SABLE BLANC

太字で示したシノニムが新参者ということになります。アキテーヌ地方原産なのでそれなりのシノニムが多いのですがミュスカデル・ド・ナントがあるということはロワール下流域でも見られたはずです。

バロックは何のワインに使われるか、結論から申し上げればマイナーなアペラシヨン「Tursan」の白ワインの主要品種であります。INAO のサイトから詳細事項をコピーさせて頂くと

1°- Encepagement
a) - Les vins blancs sont issus des cepages suivants :
- cepages principaux : baroque B et gros manseng B ;
- cepages accessoires : chenin B, claverie B, petit manseng B, raffiat de Moncade B, sauvignon B et sauvignon gris G.
b) - Les vins rouges et roses sont issus des cepages suivants :
- cepages principaux : cabernet franc N et tannat N ;
- cepages accessoires : cabernet-sauvignon N, fer N et merlot N.
2°- Regles de proportion a l’exploitation
La conformite de l’encepagement est appreciee, pour la couleur consideree, sur la totalite des parcelles de l’exploitation produisant le vin de l’appellation d’origine controlee.
a) - La proportion de chaque cepage principal est comprise entre 20 % et 60 % de l’encepagement ;
- La proportion de l’ensemble des cepages accessoires est inferieure ou egale a 30 % de l’encepagement :
- La proportion de chacun des cepages claverie B, raffiat de Moncade B et merlot N est inferieure ou egale a 10 % de l’encepagement.
- La proportion de chacun des autres cepages accessoires est inferieure ou egale a 20 % de l’encepagement.
a) - Ces dispositions ne s’appliquent pas aux operateurs producteurs de raisins ne vinifiant pas leur production, exploitant moins de 1,5 hectare en appellation d’origine controlee ≪ Tursan ≫ et dont l’exploitation respecte une proportion de cepages principaux superieure ou egale a 50 % de l’encepagement, pour la couleur consideree.

即ちアペラシヨン・チュルサンの白ワインは2つの主要品種を用いそれぞれの割合は20 ~ 60% と規定、補助品種は 30% 以下。

2つの主要品種とは当該葡萄とグロ・マンサン。補助品種はシュナン・ブラン、クラヴリ、プティ・マンサン、ラフィア・ド・モンカードそしてソーヴィニョン・ブランとグリ。

アペラシヨン・チュルサンのロゼ・赤ワインは同じく2つの葡萄(カベルネ・フランとタナー)が主要で、割合については白ワイン同様の規定。補助品種はカベソー、フェールとメルロー。

白ワインの補助品種の中でクラヴリとラフィア・ド・モンカードはそれぞれ 10% 以下、赤ワイン用補助品種のメルローも同じく10% 以下。

白ワイン用補助品種のシュナン・ブラン、プティ・マンサン、ソーヴィニョン・ブランとソーヴィニョン・グリは 20% 以下。赤ワイン用補助品種のカベソーとフェールは同じく 20% 以下。

例外措置として 1.5ha 以下の葡萄畑を持ち、ワインを醸造している場合はこの限りではない。即ち1.5ヘクタール以下のドメーヌは上記の割合を遵守しなくてもよいと云うこと。この場合白ワイン、ロゼ・赤ワインとも主要品種が 50% と同じもしくは上回っていればそれで良いとされる。

さてこのアペラシヨン・チュルサンの白ワインですが、確か 10年ほど前だったでしょうか、三つ星レストランのシェフと偉大なるワイン醸造家が造ったと触れ込みで日本に紹介されました。ですが飲んでみると・・・「アカンわ、このワイン」だったことを覚えています。当時はまだ VDQS でありながら確か3千円ほどの価格で販売したはずで、「有名シェフの関わったワインに旨い物なし」の定説を生みました。

シャトー・ド・バキューンじゃなくてシャトー・ド・バシュン、日本語ではバシャンと綴られていたようですが、現在はどこも輸入していないはずです。念のため生産者はこちらです。

バロックはアペラシヨン・チュルサン以外にヴァン・ド・リキュールのアペラシヨン・フロック・ド・ガスコーニュに使っても良いことになっていますがこの場合はあくまで補助品種。

ですが、いろいろ文献を読むと辛口白ワインには不向きな葡萄で、甘いワインに向いているみたいです。本来ならフロック・ド・ガスコーニュに大いに使って然るべき葡萄と考えます。

| ワイン日記 |
| 06:52 PM | comments (0) | trackback (x) |
コメント

PAGE TOP ↑
コメントする








絵の中の文字を入力して下さい:



PAGE TOP ↑
Copyright © 2006 ワインと葡萄::Baroque B
All Rights Reserved./Skin:oct