ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Oberlin N 正式名称 OBERLIN NOIR
Oberlin N (*)

末尾の (*) は種間交雑によって造り出された品種。普通ヨーロッパ原産の葡萄はヴィティス・ヴィニフェラ「種」であり、それとは異なる「種」主にアメリカ原産種との交雑の目的はもちろんフィロキセラを防ぐためであります。
先ずは読み方ですが英語読みならオウバリン、なんと桜美林学園の語源はこの品種名と同じだとか・・・ フランス語読みするとオーベルランでしょうかか。Forvo によるフランス語の発音はこちらを開いてお聞き下さい。

で、VIVC からパスポートデータを見ると正式名称は OBERLIN NOIR オーベルラン・ノワール。余談ですが「Oberlin」と名の付く葡萄で現存しているのは41種類ありますがその殆どは種間交雑によって生まれたものです。

さてオーベルラン・ノワールのオリジンはというと

RIPARIA MILLARDET × GAMAY NOIR

父は云わずと知れたガメイ・ノワール、母は RIPARIA MILLARDET リパリア・ミヤルデ、フランス原産の黒品種とされていますが「種」はヴィティス・ラブルスカではなく VITIS RIPARIA MICHAUX ヴィティス・リパリア・ミショー、これは北米原産でフィロキセラに耐性を持つ「種」であります。

ボルドーにフィロキセラが侵攻してからは、フィロキセラに耐性を持つ品種にカベソーなどを接ぎ木する手法が用いられ現在に至っている訳ですが、その台木となる品種の一つにリパリア・グロワール、正式名称 RIPARIA GLOIRE DE MONTPELLIERがあり、これもヴィティス・リパリア・ミショーに属します。

ちなみに同じくボルドーの台木で「101-14」と呼ばれる品種は正式名称 MILLARDET ET GRASSET 101- 14 、また「3309」と呼ばれる台木は正式名称 COUDERC 3309 ですが、これらの台木の「種」にご注目下さい。

一般に云われている「ヴィティス・ラブルスカ」に属する葡萄ではありません

通説というのは必ずしも正しいとは限らないということでしょうね。

オーベルラン・ノワールはアルザスのコルマールにある Institute Viticole Oberlin という研究所でクリスチャン・オーベルランによって開発されたとあります。元々はオーベルラン+製造番号? の OBERLIN 595 でしたが 1964年に正式名称 OBERLIN NOIR として改名、登録された模様です。

画像を見てみましょう。VIVC ではこちら、元祖フランス葡萄品種のサイトはこちら、新フランス葡萄品種のサイトはこちらをご覧下さい。

「新」のサイトの栽培面積の推移を見ると 1958年には 4,500ha もあったのですが 1968年 2,903ha 、2000年には極端に少なくなって68ha 、2008年では64ha 、2011年 63ha と最近では横ばい傾向です。恐らく何らかの理由で栽培禁止になったか、アペラシヨンを付与しなくなったため他の品種に植え替えられたはず。

ですけどこんなワインが存在しました。「Le Vin Blue des Vosges」、画像はこちらからご覧下さい。

アペラシヨンもなければ IGP でもない単なるヴァン・ド・ターブルなのですが、この品種オーベルランともう1種類、サイトでは「KHULMANN」となっていますが実は「KUHLMANN」、正式名称 LUCIE KUHLMANN という2種類のハイブリッド葡萄に拘ったワインを造り続けている生産者が居ます。頼もしい限りではありませんか!

他には IGP Mont Caume の葡萄品種規定には載ってますけど実際にワインとして生産されているかはかなり疑問です。

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| 05:36 PM | comments (0) | trackback (x) |
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