ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Nielluccio 正式名称 Sangiovese
Nielluccio N

フランスのワインを一通り勉強した方なら「ああ、コルシカの黒品種ニエルキオやね」と仰るはずです。発音は後回しにして、この品種が隣国イタリアはトスカーナでメジャーな品種であるサンジョヴェーゼであることを知る人は意外に少ないのです。

さてこの Nielluccio ですけどフランス語ではなくコルシカ語で読み方は英語式に云うと 'Nee-el-oochio' カタカナ表記すると「ニー・エル・ウーチョ」続けて発音すると「ニーエルーチョ」となるはずです。こちらにコルシカの品種の読み方について書いてありますのでご参考までに。
ニエルキオ」で通じるのは日本のワイン愛好家だけであることを知って頂きたいと思います。
ちなみにイタリア人は「ニエルッチョ」と呼んでいるみたいです。

さて本題ですが Nielluccio は正式名称 SANGIOVESE のシノニムの一つであることが重要事項であります。サンジョヴェーゼがフランスで栽培されていること自体違和感を覚えられる方が居られるはずですが、実際フランスでの栽培面積は 2011年現在 1,578ha もあります。すべての領域はコルシカ島の中ですが、コルシカ島といえば広島県ほどありその面積は 8,680㎢ ということは 868,000ha もある訳ですから島全体の僅か 0.2% 程が葡萄畑ということですのでご理解頂けると思います。

正式名称サンジョヴェーゼはもちろんイタリア・トスカーナ原産の黒品種ですが元祖フランス葡萄品種のサイトは何を血迷ったのか、そのオリジンについて次の記述をしています。コピーさせて頂くと

D'après des analyses génétiques récentes, il est issu d'un croisement naturel entre le calabrese di Montenuovo (mère) cépage quasiment inconnu et le ciliegiolo (père).

即ちサンジョヴェーゼはカラブレーゼ・ディ・モンテヌオーヴォを母、チリエジオーロを父として自然交配で生まれた葡萄だとしているのです。

これは大いに疑問であります

というのはチリエジオーロこそサンジョヴェーゼを母、ミュスカ・ルージュ・ド・マデールを父として生まれた品種であります。親子関係からすると元祖の説は「子」が「親」を産むことになり、不合理であります。(2015年 3月 5日の VIVC のアップデートで父母が逆転しミュスカ・ルージュ・ド・マデールが母、サンジョヴェーゼは父と改められました)

ちなみに元祖の云うカラブレーゼ・ディ・モンテヌオーヴォをどちらかの親として生まれた品種は存在しません。

またチリエジオーロを親とする葡萄は

BRUNI 485 (15720) CILIEGIOLO × BARBERA
BRUNI 840 (1764) SEYVE VILLARD 18315 × CILIEGIOLO

の2種しか存在しません。

さてサンジョヴェーゼをヨーロッパ各国では国別葡萄品種目録に取り上げています。殆どの国はその名称としてサンジョヴェーゼを使用していますがフランスだけが異なるみたいです。こちらをご覧下さい。

つづく
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