ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Muscardin
Muscardin N

アタマにアクセントがあるので Mus + cardin ミュスカルダン、決して紳士のブランド、ピエール・カルダンとは関係のない黒葡萄であります。Forvo のサイトはこちら、アクセントの位置に注意すれば発音は難しくないはずです。ミュスカデルと名前は似ているかも知れませんがこちらは果皮の黒い赤ワイン用品種ですので全くの別品種、グエの子孫でもありません。

原産地はフランス農学研究所関連サイトではプロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏、新フランス葡萄品種のサイトは地域を狭めてコート・デュ・ローヌ、元祖のサイトではさらに絞ってヴォクリューズ県としています。

また原産地ではなく現在の栽培地域について abcduvin.com のサイトでは、コート・デュ・ローヌのシャトーヌフ・デュ・パープと限定しているかのような表現も見掛けます。現実的に考えるとシャトーヌフ・デュ・パープがその大半を占めるはず。

というのは、まず新のサイトでは 2011年現在フランスでの栽培面積は17ha

シャトーヌフ・デュ・パープの専門サイトから AOC シャトーヌフ・デュ・パープ 2004年のミュスカルダンの栽培比率は 0.4% であります。シャトーヌフ・デュ・パープの全体の面積はこちらをご覧頂くと総面積 3,188ha 、INAO のデータはこちらから「CHIFFRES-CLES」をご覧頂くと 2005年の AOC Chateauneuf-du-Pape の栽培面積は

- Superficie : 3 210 ha

と明記されています。従って少なめに見積もって 12.752ha 、多い目なら 12.84ha となり葡萄品種ミュスカルダンのフランス全土の栽培面積の75% を占めるのがシャトーヌフ・デュ・パープということに相成ります

では残りの 25% は何処に栽培されているのでしょうか?

こんな時便利なのがこちら、De vignes en vins... のサイト。葡萄品種別にアペラシヨンが分かるというのが有り難い。

で、ミュスカルダンを開くと

Le cépage « Muscardin » est utilisé en assemblage Châteauneuf du Pape, Côtes du Rhône Villages .

Le cépage « Muscardin » est un cépage accessoire pour :
Côtes du Rhône Méridionales : Beaumes de Venise, Côtes du Rhône régional, Gigondas, Vacqueyras, Vinsobres .

Côtes du Rhône Septentrionales : Côtes du Rhône régional .

つまり AOC シャトーヌフ・デュ・パープと AOC コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュではメインの品種の一つとしてミュスカルダンは使われ、AOC ボーム・ド・ヴニーズ、AOC コート・デュ・ローヌ、AOC ジゴンダス、AOC ヴァケラスそして AOC ヴァンソーブルでは補助品種であるとのこと。

検証してみましょう。AOC シャトーヌフ・デュ・パープは上述の通りその大半がこのアペラシヨンでありますがアペラシヨン・コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュでは現在赤・ロゼの補助品種としてその名が残っているだけです。こちらをご覧頂けるとお分かり頂けます。

即ち AOC コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュではメインとなる葡萄ではなく単なる補助品種。

AOC ボーム・ド・ヴニーズではこちらの通り葡萄品種規定にその名前があります。
AOC コート・デュ・ローヌではこちらから左のメニュー、上から 10番目をクリックすると詳細が分かりますが赤・ロゼの葡萄品種規定は次の通りです。

b) - Les vins rouges et roses sont issus des cepages suivants :
- cepage principal : grenache N ;
- cepages complementaires : mourvedre N, syrah N ;
- cepages accessoires : bourboulenc B, brun argente N (localement denomme camarese ou vaccarese), carignan N, cinsaut N, clairette B, clairette rose Rs, counoise N, grenache blanc B, grenache gris G, marsanne B, marselan N, muscardin N, piquepoul blanc B, piquepoul noir N, roussanne B, terret noir N, ugni blanc B, viognier B.

まだ消されずにその名は健在です。

AOC ジゴンダスはこちらから左のメニューの上から3番目、AOC ヴァケラスは同じく上から17番目に詳細規定が載ってます。

ちなみにシャトーヌフ・デュ・パープはその下25番目をクリックするとご確認頂けます。

V. - Encépagement
Les vins rouges et blancs sont issus des cépages suivants : 1. bourboulenc B, 2. brun argenté N (localement dénommé « vaccarèse »), 3. cinsaut N, 4. clairette B, 5. clairette rose Rs, 6. counoise N, 7. grenache blanc B, 8. grenache gris G, 9. grenache N, 10. mourvèdre N, 11. muscardin N, 12. picardan B, 13. piquepoul blanc B, 14. piquepoul gris G, 15. piquepoul noir N, 16. roussanne B, 17. syrah N, 18. terret noir N.

シャトーヌフ・デュ・パープの葡萄品種規定は赤・白の区別がありません。現在のところシャトーヌフ・デュ・パープに使える葡萄は18種類であります。

AOC ヴァンソーブルはこちらから左のメニュー上から 18番目をクリックして下さい。これらすべてに今のところ補助品種として載っています。

というのも元々これらのアペラシヨンは南部コート・デュ・ローヌの一連のコミューンを伴うアペラシヨンが独立した訳ですから葡萄品種規定も殆ど同じという事です。
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| 01:36 PM | comments (0) | trackback (x) |
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