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Aléatico
Aléatico アレアティコ

普通一般にこの名称「アレアティコ」と呼ばれる葡萄は何と3種類も存在します。

アレアティコ1:
まずVIVCの整理番号 259 の正式名称 ALEATICO をご覧下さい。イタリア原産の黒品種ですがその 57 のシノニムの中にはアレアティコ関連以外にアリアニコと思しき名前やミュスカを連想するような名前が含まれています。こちらはワイン用でありまた食用葡萄でもあります。VIVC のサイトではミュスカ関連の品種であるとは書かれていません

新フランス葡萄品種のサイトではイタリアトスカーナ原産であろうとしながらコルスで長年育つ品種としています。またこのアレアティコはフランス政府が認める公式葡萄品種として登録されているとありますが、その公式カタログとはこちらであります。その母体となるサイトはこちら 、元祖フランス葡萄品種のサイトにもたびたびリンクされていますがしょっちゅう URL が変更されるのでリンク切れとなっています。実際、アレアティコは公式カタログのワイン用品種のアルファベット順の3番目に取り上げられていますね。グラフを見ると 2011年現在フランスでの栽培面積は17ha、恐らくコルシカ島だけでの栽培と考えます。


アレアティコ2:
次にアレアティコと呼ばれている品種として VIVC では正式名称マスカット・ハンブルグ MUSCAT HAMBURG を挙げています。これはハンブルグと名が付くものの、1850年に英国でスノウという園芸家がスキアーヴァ・グロッサを母方に、マスカット・オブ・アレキサンドリアを父方として生まれた黒品種であります。このシノニムをご覧頂くと黒品種にも拘わらずミュスカ関連のものが多いのですが、それは食べると、もしくはワインとして醸造するとミュスカの風味が強いのでその名が付いたはず。こちらもワイン用、食用の葡萄。

余談ですがマスカット・オブ・アレキサンドリアはギリシャ原産の白品種 MUSCAT A PETITS GRAINS BLANCS ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブランを母方にAXINA DE TRES BIAS アクシーナ・デ・トレ・ビアスというイタリア原産の黒品種から生まれた白品種。

元祖フランス葡萄品種のサイトではこのアレアティコをコルス原産としながらも、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランの子孫であるとスイスで行われた遺伝子の解析結果を述べています。ですが恐らくこの記述は上のマスカット・ハンブルグのことであるはず。


アレアティコ3:
さてVIVCがアレアティコとして3番目に挙げているのが正式名称モスカート・ネロ・ディ・アクイ MOSCATO NERO DI ACQUI 、これまたイタリア原産の黒品種でワイン専用、ですがこの葡萄はヴィニフェラに属するかどうかも分かっていません。シノニムは10例報告されており

ALEATICO
CONON HALL MUSCAT
MALAGA
MALIGA
MOSCATO DEL GIURA
MOSCATO DI EISENSTODT
MOSCATO DI GAILLABA
MOSCATO GRECO NERO
MOSCATO NERO
SCHWARZ MUSKATELLER

さてさて、結論を申し上げると本来のアレアティコは1番のもの。新フランス葡萄品種のサイトもこの説を支持しているはず。ですが元祖フランス葡萄品種のサイトは2番としているはずです。3はイタリアのみで使われているはずでこれから解析が行われるはず。


ところでこのアレアティコ 100% で造られたワインがあります。こちらがそのワインでコルシカ島の最北端カップ・コルスで造られる「ラップ」という甘口の赤ワイン。
葡萄はパスリヤージュされるとも書いてあります。

アレアティコが使われるアペラシヨンはコルシカ島の2つ、アジャクシオとヴァン・ド・コルスですが残念ながら補助品種としてとしか使われていません。
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| 04:35 PM | comments (0) | trackback (x) |
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