ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Couvent des Jacobins 1985 AC Saint-Émilion Grand Cru
汚いラベルで申し訳ございません。輸出用ワインの場合、普通は出荷直前にラベルを貼るはずなのですが、このワインはラベルを貼った状態でずっと保管されていた模様です。
キャップシールのトップにはこちらのような流通税支払い済みのシール(印刷されている)がないので輸出用ワインに間違いありません。

一連のサンテミリオンのグラン・クリュ・クラッセの中で頭にシャトーやクロが付かないのはこの銘柄だけではないでしょうか。

クーヴァン・デ・ジャコバンと聞けばルイ・ジャドーのブルゴーニュ・ワインを思い浮かぶ人が多いかも知れませんが、一般的には余り知られていないワインの類なのでしょう。

蔵はサンテミリオンのコート、しかもサンテミリオンの町中中心部にあり畑は10.7ha、メルロー・ノワール75%、カベルネ・フラン25パーセントの割合で構成されています。生産者のサイトはこちら、経営者の画像もありますのでご覧下さい。

Couvent des Jacobins 1985 AC Saint-Émilion Grand Cru

さてこのワインのアペラシヨンはサンテミリオン・グラン・クリュであり、格付けはサンテミリオン・グラン・クリュ・クラッセであります。アペラシヨンと格付けをごっちゃにしている説明を見掛けますがアペラシヨンと格付けは異なるカテゴリーであります。

アペラシヨン・サンテミリオン・グラン・クリュですが、サンテミリオンと名の付くアペラシヨンはこの地区にもう一つ何も付かないサンテミリオンがあり、あとはサテライト・サンテミリオンの一連のアペラシヨンが存在します。

格付けは、アペラシヨン・サンテミリオン・グラン・クリュの中から一番上に Premiers grands crus classés プルミエ・グラン・クリュ・クラッセの(第1級)Aとその下のクラスB、そして第1級の文言の無い Grands crus classés という序列がありこのクーヴァン・デ・ジャコバンはグラン・クリュ・クラッセに属する訳です。

今の時点での序列をコピーすると次の通りです。

Liste des crus classés Mai 2009
CLASSEMENT

PREMIERS GRANDS CRUS CLASSÉS

A : Château Ausone
Château Cheval Blanc

B : Château Angélus
Château Magdelaine
Château Beau-Séjour-Bécot
Château Pavie
Château Beauséjour (Hér. Duffau -Lagarrosse)
Château Pavie Macquin
Château Belair-Monange (ex Belair)
Château Troplong Mondot
Château Canon
Château Trottevieille
Château Figeac
Clos Fourtet
Château La Gaffelière

GRANDS CRUS CLASSÉS

Château Balestard la Tonnelle
Château Bellefont-Belcier
Château Bellevue
Château Bergat
Château Berliquet
Château Cadet Bon
Château Cadet-Piola
Château Canon la Gaffelière
Château Cap de Mourlin
Château Chauvin
Château Corbin
Château Corbin-Michotte
Château Dassault
Château Destieux
Château Faurie de Souchard
Château Fleur Cardinale
Château Fonplégade
Château Fonroque
Château Franc Mayne
Château Grand Corbin
Château Grand Corbin Despagne
Château Grand Mayne
Château Grand Pontet
Château Guadet
Château Haut Corbin
Château Haut Sarpe
Château L’Arrosée
Château La Clotte
Château La Couspaude
Château La Dominique
Château La Marzelle
Château La Serre
Château La Tour du Pin (ex La Tour du Pin Figeac Moueix)
Château La Tour du Pin Figeac (Giraud-Bélivier)
Château La Tour Figeac
Château Laniote
Château Larcis Ducasse
Château Larmande
Château Laroque
Château Laroze
Château Le Prieuré
Château Les Grandes Murailles
Château Matras
Château Monbousquet
Château Moulin du Cadet
Château Pavie Decesse
Château Petit Faurie de Soutard
Château Ripeau
Château Saint-Georges Côte Pavie
Château Soutard
Château Tertre Daugay
Château Villemaurine
Château Yon Figeac
Clos de l’Oratoire
Clos des Jacobins
Clos Saint-Martin
Couvent des Jacobins

ラベルの画像をよく見ると MISE EN BOUTEILLES AU COUVENT とありますがクーヴァンとはフランス語の「修道院」であります。またクーヴァンは Château 城・館と同じ「建物」であるため、頭に「シャトー」を付けない訳です。ですから「シャトー・クーヴァン・デ・ジャコバン」という表現は間違いということになります。

ついでにご存知の方が多いはずですけど Clos は石垣、石垣で囲まれた果樹園を意味します。

さてこのワイン、さすがは右岸の当たり年1985年、色は透明感ある美しい赤色を呈し香りは何とも云えない熟成香、味は言葉では表現できない旨さのワインに仕上がっています。今が丁度飲み頃のはず、セラーに寝かせておられる方は一度抜栓されることをお薦めします。

格付けや点数付けでワインを判断するのは無理なことであります。

最新鋭の醸造設備を用い、フランソワ・フレール社の樽を使って熟成させ、温度管理されたセラーで保管され、雑誌や評論家から100点満点の評価を得たところで、その評論をよく見ると推定飲み頃 2025年 ~ 2040年などと書いてある場合、あくまでその年代になるまで美味しく飲めるかどうかは甚だ疑問であります。また飲み頃と云われた年まで待って開けたところで美味しいという保証は全くありません。

また世間の評価と自分の好みが必ずしも合うとは限りません。

一番重要なのはフランスと違い、高温多湿の夏を何度も迎えなければならない日本に於いてフランスと同様の保管は出来るはずがないということ。

そして為替の問題。

末端での販売価格が下がるのは当然のことと考える必要があります。

フランスの生産者のセラーで飲み頃を迎えたワインをお安く購入するのがこれからのワインの買い方であると提言します。


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