ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Château Olivier 1999 AC Pessac-Léognan
ボルドーはペサック・レオニャン、シャトー・オリヴィエの白ワイン、ヴィンテージは1999年です。

結論から申し上げると一旦輸出され、保管状況の悪い所に保存された物を買い戻しした所謂「出戻りワイン」と考えます。

昔のことですが、ワインバブルは我が国日本だけではなく、韓国そして台湾などにも及びました。

ところがバブルが弾けてそうした国のインポーターが倒産した場合、ヨーロッパ大手ネゴシアンは他国に輸出されたワインを格安な値段で引き取るのです。

私の知る限りロンドンの「フ○ー社」など普通信頼の厚いとされるところもこの手の商売に絡んでいました。ボルドー老舗のネゴシアンもこんなことやっていたのでしょうか。

一説によるとシャトーは、ネゴシアンの要請があればリラベル、或いはリコルクを行うと聞きます。

即ち劣悪なる保管状況で漏れが生じた場合などその修復に応じると云うことであります。

出戻りワインに旨いもの無し

定説です。

これは諸外国に輸出され、フランス国内のネゴシアンに戻った物だけに限りません。

例えば全国のデパートに「ワイン・フェア」などで駆り出された高級ワイン。デパートは各地に支店があるのでそういった支店に次々と売り場を移される訳です。

運良く売れれば問題ありませんが、数ヶ月後に本店に舞い戻り「消化」の場合は納入業者に返品となる訳です。

消化-急速に増加している形態で、「売り上げ仕入れ」とも呼ぶ。商品の所有権は百貨店に移転せず、なおかつ店頭の品ぞろえも仕入れ先が決める。もちろん価格決定権も仕入れ先が握っており、百貨店は商品が店頭で売れた(消化)分だけ、仕入れに計上する。百貨店の取り分は委託よりも低い。

ワイン業者の間ではこのようなワインのことを「長期滞留品」と呼んでいます。

ワインの大敵である「温度変化」「明るい照明」に晒される場合が殆どですからこのようなワインも「出戻りワイン」の仲間に入るはず。

さてこのワイン、何故「出戻り」と判断したと思われますか?

こちらがそのコルク、天然物の長い良質コルクですが注意して見ると太さが歪です。

液体に触れた部分から30ミリ程はかなり膨らんでいて瓶口に近いところは細いままです。

漏れはしなかったもののかなり温度の高いところに置かれたものと思われます。

キャップシールの歪みはたまたまなのでしょうけど、コルクを抜いて液体に触れた部分を観察すると、茶変が確認出来ます。

コルクを抜くと同時に感じるのは劣化したワイン特有の厭な匂い。

グラスに注いでもまるで鼈甲色、その色に緑色成分など微塵もありません。

シェリー香など無いのは熟成しすぎではないという証拠かも。

考えられるのは高温の下で一定期間保管され、ダメージを受けたまま本国に移送された物と云うことでしょう。

まあ我が国ではこんな痛んだワインも無理矢理理屈を付けて売りさばこうとする輩が居るのでご注意下さい。

私はシャトー・オリヴィエの白ワインが実は好みで、このヴィンテージに限らず2001年2002年もかなりの数を飲んでいます。

ちなみにシャトーのサイトからこの白ワイン1999年白のテイスティング・コメントはコピーさせて頂くと

Château Olivier 1 9 9 9 white

The nose displays fruity, elegant oak aromas. On swirling, citrus fruit and floral hints come through. After a balanced attack on the palate, it is soft but balanced by a good acidity, making it enjoyably refreshing.

Good length with acacia flowers in the finish.


まともな保存状態であったなら、このようなコメントがあって然るべきでしょう。

一番大事なことを申し上げると

海外のオファーを信用するな!

と云うことであります。飲み頃のワインを欲しがる業者の気持ちは分かりますが、それをリストだけから判断するのは大変危険であります。

ワインは出来れば生産者から直接買って頂きたい。

それが出来ないボルドーなどの有名処はそのシャトーに出入りする信頼出来るブローカーの意見を聞いて頂きたい。

彼らは一応飲んでいるはずですからダメなモノは勧めないはず。

「人間関係が出来ていないとワインは買えない物」であります。

海外からのオファーはワイン・リストだけですからね。

そのオファーですが、品質と価格のバランスは案外正直に書かれているのかも知れません。

安いモノに飛びついて大火傷を負ったワイン輸入商、何人も見ていますから。
| ワイン日記::フランスワイン |
| 11:50 PM | comments (4) | trackback (x) |
コメント
安物買いの銭失い、ですか。そう言えば、昔、定価5000円のを2500円、とうたって売っていたワインショップが宝塚にありました。1本買いましたが、逝ってました。それからそちらのワインショップには近づいておりません。お店の方が確信犯だと思ったからです。
| higemaster |2010/11/29 04:25 PM |
higemaster殿

まいどおおきに^^

ところでTwitterご覧頂けましたか?

このオリヴィエ、ネゴシアンは恐らくEではじまる元イクスクルーシヴのところだと思うのですけど・・・・

こんな酷いモノ送ってくるなど全く許せません。
| Georges |2010/11/29 05:02 PM |
はい。Twitterありがとうございます。また、仙丈亭主人への温かいコメント重ねて御礼申し上げます。世の中広いようで狭いです。あるいは、Georges師のお顔が広いのでしょうね。
| higemaster |2010/11/29 07:05 PM |
higemaster殿

いえいえ、まだ存じ上げないお人どす。

たまたまポリーニの東京公演のブログを拝見して・・・

コメントさせて頂いたのです。
| Georges |2010/11/30 11:09 AM |

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