ワインと葡萄

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Chablis 1'er Cru Montmains 2008 Domaine Vocoret et Fils
シャブリの右岸左岸ってご存知ですか?

アペラシオン・シャブリ、同プティ・シャブリはシャブリの街を流れるスラン川の右岸と左岸にその範囲が広がっております。

スラン川は南東から北西に向かって流れてますので、シャブリの街の北東側が即ち右岸、反対の南西側が左岸と云うことになります。

開くのに相当時間がかかりますがこちらの地図をご覧下さい。

お分かりでしょうか、かの有名なシャブリ・グラン・クリュ群はシャブリの街の北東、即ち右岸に集中しており、左岸にグラン・クリュは全く存在しません。

グラン・クリュは右岸だけですがプルミエ・クリュは両岸に存在します。

それでは右岸にあるシャブリ・プルミエ・クリュはと云うとスラン川上流から申し上げるとヴォクーパン、モン・ド・ミリュ、モンテ・ド・トネル、グラン・クリュの7つを挟んでヴォーロラン、有名なフルショーム、ロム・モールと続きます。

川沿いのプルミエ・クリュを並べてみたのですが、もちろん他にもプルミエ・クリュは存在します。

左岸では同じくスラン川上流から申し上げるとまずヴォグロ、そしてこのワインのモンマン、そして有名なヴァイヨン、それに隣接するレ・リ、コート・ド・レシェ、そしてボーロワと続きます。



で、右岸にしかグラン・クリュが存在しないため左岸のプルミエ・クリュは軽視されがちです。

グラン・クリュの周辺だと格が上のように思われるのでしょう。

ですがこの辺りは太古の昔は海底だったはず。右岸もなければ左岸もない、土質的にそんなに差はないはず。

ネットを拝見すると右岸のプルミエ・クリュは固くて熟成向き、左岸のプルミエ・クリュは女性的との表現が見られますがかなり疑問であります。

私はシャブリのグラン・クリュにコート・ドールのような濃厚なワインを期待しません。

グラン・クリュと聞けば何でも美味しいと思われる方が多いみたいですが、価格不相応な品質のワインが大部分を占めるのはこのシャブリ地区のワインではないでしょうか。

一部の生産者を除き有名処はグラン・クリュを恐ろしい程高値を提示するのであります。

プティ・シャブリや普通のシャブリでは採算ギリギリで出荷し、グラン・クリュで利益を確保するのでしょうか。

ですがそんな生産者のグラン・クリュは押し並べて大したこと無いワインであります。

最近の傾向として品質と価格のバランスが良くなったのがこのシャブリ・プルミエ・クリュ。アペラシオンで申し上げると単なるシャブリですけど。

実際このワインも蔵出し出荷価格は9ユーロ程度ですのでコート・ドールのムルソーなどに比べると格段にお安い。

さて開けてみましょう。

コルクは割れの大きなかなり粗悪なものこうした割れの大きなコルクはブショネの元。

このワインはそれからは免れましたけど。

グラスに注ぐと他のプルミエ・クリュとは異なる香りが新鮮です。

香りを表現するのは難しく、私はソムリエのような言葉でワインを表現するつもりはありませんので悪しからずご容赦いただきたい。

妙な泡立ちや刺激臭が無くまともなワインであります。

色はかなり緑色の成分が強く耀きを持った薄黄緑色。

口に含むとかなり濃いミネラルを味わうことができます。シャブリの良さとは本来このような固い硬質のミネラルなのでしょう。

辛口白ワインとしての完成度と価格のバランスは良好であります。

牡蠣にはシャブリという言葉がありますが養殖の臭い匂いの牡蠣にはどんなワインも合いません。

世間一般には牡蠣はそんなものだと云われています。

しかしながら綺麗な冷たい海の天然の牡蠣なら合うかも知れません。

美味しい物を知れば知る程、食べ物の範囲が狭まります。

その一回り美味しい物を発見するのはそんなに容易ではありません。
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| 11:50 PM | comments (0) | trackback (x) |
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