ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Birillo 2006 IGT Maremma Toscana Tenuta Marsiliana
先ずは輸入元の説明を見ると次の通りです。

「何世紀もの間マレンマ地区は開拓不可能な湿地帯だと考えられてきました。しかし、ボルゲリサッシカイアの登場で、アンティノーリ、オルネッライア、そしてアンジェロ・ガイヤも参入し、土地の値段は高沸。いまや、イタリア一の激戦区と言えるでしょう。
コルシーニ家はこのマレンマ地区に2,500ヘクタールの土地を所有しています。それだけの土地があれば、莫大な面積のブドウ畑をもつことができます。しかし、オーナー、ドッチョ・コルシーニ氏はそのうち最良の条件をもつ18ヘクタールのみをプレミアムワイン用の畑とし、残りは野生の猪、鹿、鳥などの生息地、そして家族の憩いの場として残すことにしました。その最高の条件の畑でつくられるのが、『マルシリアーナ』。名匠カルロ・フェリーニ率いる精鋭醸造チームがこのテロワール独自の味わいをもつワインをつくるため、あらゆる葡萄品種の栽培、醸造研究を重ねながらつくりあげたワイン。
オーナー、ドッチョ皇子と、醸造チームが目指すのは単にワールドワイドクラスのワインをつくることではありません。このテヌータ・マルシリアーナの存在をワインを通して表現すること。それは、毎年変化してゆきます。ファースト・ヴィンテージの2000年は、『La Partenza 旅立ち』と名付けられ、ラベルのポートレイトは、コルシーニ家が代々受け継いできたものを使っています。まるでロイヤルコペンハーゲンのプレイトのように、何十年後も人々の心をかきたて、このマルシリアーナのストーリーを見守ってくれることでしょう」

とのことであります。

いつも申し上げるように輸入元の説明を鵜呑みにすることは危険であります。現在に於いては、必ずと言っていい程生産者は自分のHPを持っていますので検証してみる必要があると私は主張しています。

生産者のHPを開いてみましょう。こちらは英語版とイタリア語版の2つに分かれていますが詳細情報は必ず母国語版を見て頂きたいと思います。外国語版の更新は母国語版の後になるのが通例ですからね。

イタリアの貴族は凄いですね、HPを見ると実に広大な敷地を保有しています。その所有面積にご注目下さい。元々は何と8000haの広大な領地を保有していたのですがその内5000haを1954年に国家によって没収され現在は3000haの森林と150haの農園を保有と書いてありますね。輸入元の説明によるとかなりの面積を割愛しているようですが何か意味のある数値なのでしょうか?

まあ、それはさておきこのテヌータ・マルシリアーナの葡萄畑はたったの18ha、1995年から始めたみたいですのでまだまだこれからと云ったところでしょうか。

畑に植えられるのはフランス品種のカベソーとメルローだけで、メインとなるのが「マルシリアーナ」という総称のワインですがヴィンテージにより名前が異なります。HPを見ると2000年は「Marsiliana "La Partenza"」で2001年は「Marsiliana "Proseguendo Sulla Via"」であることが明記されています。

さてこの「ビリッロ」はHPを読んでみたら「マルシリアーナ」のセカンドワインと云うことが判ります。

セカンドワインにもいろいろありますが、ここの場合畑も葡萄も全く同じでワイン造りの前半も同じという本来のセカンドワインの造り方であり、最初の樽熟成を済ませたあと選別されグラン・ヴァンはさらなる熟成に移行されるわけであります。

価格を見るとグラン・ヴァンのマルシリアーナは税別¥5,700で、ビリッロは¥2,400ですので半値以下ですね。

さて前置きが長くなりましたが開けてみましょう。

おやおや昨日と同じでスクリュープル・レバーモデルの動きが固いですねえ、また乾燥コルクでしょうか? やはり同じです、コルクの形状は昨日と同じく歪なのがお分かり頂けるでしょうか?

ノギスで計ってみましょう。

昨日の「レ・コルティ」は全長45.4mm、ワインに触れた側の直径は20.6mm、瓶口は18.4mm。「ビリッロ」は各々45.6mm、20.8mm、18.4mmで太い部分の長さはレ・コルティが26.8mmあり、ビリッロは28mmであります。

推論を申し上げると、これら2つのワインは出港される前に乾燥した定温倉庫に置かれた可能性があるのではないでしょうか? ファットリア・レ・コルティもテヌータ・マルシリアーナもどちらもコルシーニ家のワイナリーであり、シッパーも同じはずであります。

コルクが元々こんな形状であるモノを私は見たことがありませんので、恐らく瓶詰め後の乾燥であることに間違いないと思いますが如何でしょうか。

さてワインをグラスに注いでみましょう。

色は透明な赤色ですが既に出来上がったような褐色系成分も見え、十分飲み頃に達していると思われます。香りはカカオやトースト系にバナナの熟した香りが混ざりベリー系の果物の香りは既に失せてます。
味わいは殆ど酸らしき主張はありません。私は酸っぱいものが好きなので頼りなく感じますが間違いなく今が飲み頃でそんなに長くは保たないと思います。

大きなブロッコリーが安かったので芯の部分をスティックに切り先に茹で青いところは約一分茹でます。フライパンで大蒜のアッシェをエクストラ・ヴァージンと弱火で炒め茹で上がったブロッコリーを投入、仕上げに原了郭の一味を振ります。この一味は凄く細かいのでよく効きます。和食だけでなく欧風料理に使える一味ですが賞味期間が短い(微妙な風味が飛んでしまう)のが欠点でしょうか。私は真空容器に入れてますのでそんなに心配しませんけど。

ワインとはとても良く合います、これだけでは足りないのでパルミジャーノを厚めに切ってボリボリと食べながらワインを飲んでもまた良し。

結論を申し上げると今飲んで十分楽しめるワインです。酸がありませんので保存には無理ですがフランスワインに似た風味で安っぽさはありません。価格の割に大変良くできたワインでしかも飲み頃を迎えております。
| ワイン日記::イタリアワイン |
| 11:55 PM | comments (2) | trackback (x) |
コメント
生産者のホームページと輸入元の数字の違いは気になるところですね。まぁ、そんな専門的なことよりも、このビリッロがマルシリアーナのセカンドワインであるという情報が我々、ワインを飲んでいただく立場の人間には大事なところでしょうか。
昨日、丸安さんに行ってまいりました。初参加5名全員が感動しておりました。良いお店ですね。唯一無二、立派です。
| higemaster |2009/02/23 05:12 PM |
higemaster殿

はい、それが肝心どすね。輸入元にはその説明が一切おまへん。

ですから生産者のHPを開いて初めてそれに気が付いたのです。

甘い目のワインが好きな人にはメチャ受けると思います。

ただしこの夏過ぎたらアカンと思うけど。
| Georges |2009/02/23 06:18 PM |

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