ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Château Petit Boyer 2005 AC Blaye
7v1210-1.jpg輸入元の資料を見てもシャトーのHPを見てもよく判らないワインです。まず輸入元の資料によると葡萄品種はメルロー75%、カベルネ・ソーヴィニョン25%で平均樹齢は30~50年(だったら平均40年ってことでしょうか?)、土質は石灰質、粘土石灰質、砂粘土質で畑の広さは6ヘクタール。醸造後熟成はオーク樽で15ヶ月(新樽比率30%)、収穫量は50hl/haで年産4万本、アペラシオンは Premières Côtes de Blaye になっています。
これに対してシャトーのHPを見ると(所有する畑すべてについてだと思いますが)平均樹齢25年、葡萄品種構成はシャトーのHPから原文をコピーすると「It is composed by :
- Merlot noir 65 % : provides suppleness, colour and alcohol
- Cabernet sauvignon 25 % : bestows tannic and rough features to the wines
- Cabernet franc 15 % : elegance, style and delicacy
- Malbec 5 % : colour and delicacy」とのことであります。

フランス語のページでも同じ数値の記載があります。しかし単純に計算すると65+25+15+5=110になり畑の構成はどの数字かが間違っていることになります。
ちなみに白ワインも造っておりこちらは100%ソーヴィニョン・ブランとのことであります。白ワインのアペラシオンの違いについては以前申し上げましたが、単なる「BLAYE」は主要品種がユニ・ブラン(ugni Blanc)であり、白ワインだけのアペラシオン、「Côtes de Blaye」 の主要品種はCで始まるコロンバールColombard)、「 Premières Côtes de Blaye」 はボルドーの普通に使われる白用品種即ちソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、そしてミュスカデルでありこれらの三者はハッキリ区別出来るのですが赤ワインは一体どんな区分けがあるのでしょうか?
尚このワインのラベルにはアペラシオンが明確に記載されていますが、それは次の写真をご覧いただいたらご理解頂けると思います。
7v1210-2.jpgこちらの通りアペラシオンは「BLAYE」となっており、輸入元の表記と食い違っているのですが、シャトーのHPを見るとこのアペラシオンが現在ほとんど使われていないことが分かります。しかしINAOのHPを見ると厳然と存在するわけでこの違いについては以前申し述べました。葡萄品種が輸入元の示す通りメルローとカベソーならどちらのアペラシオンを名乗れると言うことでしょうか?
INAOのHPからBLAYEの赤ワインに関する記載をコピーさせて頂くと「1. Les vins rouges ayant droit à l'appellation d'origine contrôlée " Blaye " doivent provenir des cépages suivants, à l'exclusion de tous autres : cabernet, merlot, malbec, prelongeau, cahors, béguignol, verdot.」とだけですのでこの範疇に入り、次に Premières Côtes de Blaye の同じく赤ワインに関するセパージュをコピーすると「Art. 4. - Pour avoir droit à l'appellation d'origine contrôlée " Premières Côtes de Blaye ", les vins doivent provenir d'un assemblage d'au moins deux des cépages suivants :
Pour les vins rouges : cabernet franc (N), cabernet sauvignon (N), merlot (N), cot (N).」でありますのでどちらを名乗っても良いと言うことになります。コミューンもすべて同じであるのですがそれなら明確な違いは何なのでしょうか?
とりあえず開けてみることにしましょう。キャップシールはこの価格帯では仕方ないかも知れませんがビニルコーティングのアルミ製でコルクは意外に長い50ミリの天然物でしかも上質、トップとボトムにボワイエの頭文字「B」が記され側面にはシャトー元詰めの表記が3つ有り07-07という恐らく2007年7月瓶詰めであろうことが窺えます。コルクを引き抜くと大変良いバニラビーンズの香り、恐らく高級な樽を使っているのでしょう。また色も綺麗な赤紫色を呈しており不自然に濃くはありません。口に含むと梅干しの風味があり優れたワインの持つ複雑なテイストが次々と現れます。時にはコーヒーのような香りも漂いカシスのリキュールに近いような味わいも感じます。
今すぐ飲むと云うよりしばらく熟成させることにより一層旨くなるワインと判定致します。推定蔵出し価格5.80~6.00ユーロですが価格以上に価値あるワインであります。
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| 03:42 PM | comments (0) | trackback (x) |
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