ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Sémébat N



セメバ、末尾の「t」を発音するかしないかは当該葡萄の命名した人に聞かないと分からない。これまた発音記号が抜けて後世に伝えられている葡萄の一例である。

拙ブログではこちらで取り上げたが、フランス政府系のサイトでは当時から発音記号が省略されていた訳だ。

最新の VIVC のデータはこちら、1956年にINRA ボルドーでピエール・マルセル・デュルケティ氏により交配で生まれた葡萄である。その親葡萄は

Pedigree as given by breeder/bibliography  BAROQUE × COT
Pedigree confirmed by markers  BAROQUE × COT
Prime name of parent 1  BAROQUE
Prime name of parent 2  COT

交配に関わった人の発表、遺伝子の解析結果ともセメバはバロックを母、を父として人工交配で誕生した黒葡萄である。画像を拝借しているこちらによると2016年の栽培面積は僅か0.6ヘクタール、IGP 所謂ヴァン・ド・ペイの類には使えるがAOC ワインに使えないので栽培は控えられて当然であろう。

IFV のサイトからこちら を開くと最近交配で生まれた葡萄のリストに当該葡萄はSémébat N との記載があるので当サイトでは Sémébat N を採用する。
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Sélect B



セレクトと発音すべき白葡萄、来年の収穫までコニャックに使うことが出来る。拙ブログでは2013年5月28日にこちらで書いたが、5年以上前なのでその後に葡萄の遺伝子解明が進み、新たにその親の祖先まで判明されつつあるのが現状だ。

ベースとなる親子関係は交配に関わった Jean-Louis Vidal 氏の発表通りであるが、その親葡萄のペディグリーが解明されつつあるという訳。セレクトの最新 VIVC データはこちら、その親は

Pedigree as given by breeder/bibliography UGNI BLANC × JURANCON BLANC
Pedigree confirmed by markers UGNI BLANC = TREBBIANO TOSCANO × JURANCON BLANC
Prime name of parent 1 TREBBIANO TOSCANO
Prime name of parent 2 JURANCON BLANC

ここまでは従来から判っていたこと。母親のユニ・ブラン正式名称トレッビアーノ・トスカノはハッキリとはしないもののガルガーネガと親子関係があることが現在判っていて、いずれペディグリーは改められるはず。

父親のジュランソン・ブランは次の通り

Pedigree confirmed by markers FOLLE BLANCHE × PRUERAS
Prime name of parent 1 FOLLE BLANCHE
Prime name of parent 2 PRUERAS

ジュランソン・ブランはフォル・ブランシュが母、プリュエラスを父として生まれた葡萄、拙ブログではこちらに書いたが、気を付けなければならないことはその父親となる葡萄のスペルである。

カタカナ表記のプリュエラスはこちらの次の文章を根拠としている。オリジンの説明からコピーすると

le Jurançon blanc B est issue d’un croisement entre la Folle blanche B et le Pruéras B.

Pruéras Bと表記があるのでプリュエラスと読むことが出来る訳であり新しいサイトなどはVIVC も含めてアクサンテギュなどの発音記号を省く恐れがあるため、今後正しく読まれなくなる可能性が高い。

ちなみにプリュエラスのデータはこちら、フランス原産の白葡萄である。

重要なのは本件セレクトとジュランソン・ブランはコニャックの原料葡萄として2020年の収穫まで栽培可能ということ。つまり来年の収穫を以てメリエ・サン・フランソワと共にこれらの葡萄は姿を消す可能性が高いということ。

拙ブログでは何度か取り上げたが敢えてもう一度コニャックの葡萄規定を取り上げる。

コニャックの葡萄品種規定は AOC Cognac から

1° Encépagement :
Les vins destinés à l'élaboration des eaux-de-vie sont issus des cépages suivants :
― colombard B, folle blanche B, montils B, sémillon B, ugni blanc B ;
― folignan B, représentant au maximum 10 % de l'encépagement.

コロンバール、フォル・ブランシュ、モンティル、セミヨン、ユニ・ブランでフォリニャンは最大で面積比率10% まで栽培可。

11° Mesures transitoires :
b) Encépagement.
Le jurançon blanc B, le meslier saint-françois B et le sélect B ne sont autorisés que pour les vignes en place avant le 18 septembre 2005. Ils figurent dans l'encépagement jusqu'à la récolte 2020 incluse.

経過措置として2005年9月18日以前に植えられていたジュランソン・ブラン、メリエ・サン・フランソワとセレクトは 2020年の収穫まで使えるとのこと。

なお最後に法令文言に使われている le sélect B を以て本件葡萄名を正式名称とする。
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