ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

新ワイン学を読んで2
さきの文章はサヴァニャン・ブランとゲヴュルツトラミナーは同一と捉えているが、サヴァニャン・ブランは果皮の色 BLANC 、ゲヴュルツトラミナーの果皮ははロゼであり、サヴァニャン・ブランの突然変異により生まれた別の葡萄と解釈すべきである。いくら著書にそういった記述があったとしても疑いも持たずに丸写しは困ると云いたい。

突然変異で生まれた葡萄と突然変異前の葡萄を同一と捉えるならピノ・ノワールとピノ・ムニエさらにはピノ・グリとピノ・ブランまでが同一葡萄ということになってしまい合理性を欠く。

ちょっと後戻りして105ページの最下段 ピノ・ノアールの表記も解せない。表題はピノ・ノアールだが105ページにはピノ・ノワールに変化している。ロアールも度々登場するが普通ピノ・ノワール、ロワールと表記すべきである。

Gewürztraminer についてはVIVC のパスポートデータを見ると

正式名称 GEWUERZTRAMINER はこちら
正式名称 SAVAGNIN BLANC はこちら

VIVC の欠点の一つとしてドイツ語やフランス語を英語に置き換えてしまっているということ。従って GewürztraminerGEWUERZTRAMINER と表記されてしまうのだ。

「新ワイン学」の著述は章によって異なる人物が担当しているようだが、葡萄に関する著者が、サヴァニャン・ブランと理論上の葡萄サヴァニャン=トラミナーとを混同しているように思えてならない。

114ページ以降は添削すべき箇所満載だ。

カベルネ・ソーヴィニョンのペディグリーは次の通り

Pedigree confirmed by markers CABERNET FRANC × SAUVIGNON
Prime name of parent 1 CABERNET FRANC
Prime name of parent 2 SAUVIGNON BLANC

つまりカベルネ・ソーヴィニョンの母親葡萄はカベルネ・フラン、父親葡萄はソーヴィニョン・ブラン。

次にメルロ正式名称 MERLOT NOIR のペディグリーは

Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × CABERNET FRANC
Prime name of parent 1 MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of parent 2 CABERNET FRANC

メルロー・ノワールの母親はマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親はカベルネ・フラン。

コ、コット、マルベックのペディグリーは

Pedigree confirmed by markers MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES × PRUNELARD
Prime name of parent 1 MAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
Prime name of parent 2 PRUNELARD

コ、コット代表的シノニムはマルベックの母親はマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント、父親の正式名称はプリュヌラールと読んで頂きたい。著書では「プルネラルド」とあるが、フランス原産の葡萄なのでフランス語読みするのが当然である。ちなみに Forvo の発音はこちらを開いて聞ける。カタカナ表記にするとプリュヌラールと聞こえるはずだ。

その後の文言は間違った認識を示すものである。コピーすると

ソーヴィニオン・ブランとロアールの品種シュナン・ブランはともにサヴァニャン(トラミナー)と親子関係にある可能性が報告されている。

ではソーヴィニョン・ブランとシュナン・ブランのペディグリーを見てみよう。

最新の情報では次の通り。ソーヴィニョン・ブランのペディグリーは

Pedigree confirmed by markers SAVAGNIN = TRAMINER X ?
Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER
Prime name of parent 2 ?

ソーヴィニョン・ブランの母親葡萄はサヴァニャン=トラミナーであり、父親は不明。サヴァニャン=トラミナーはサヴァニャン・ブランとは異なる葡萄でリンク先が無いということは未解明の葡萄であるということ。

次にシュナン・ブランは

Pedigree confirmed by markers SAVAGNIN = TRAMINER × ?
Prime name of parent 1 SAVAGNIN = TRAMINER
Prime name of parent 2 ?

シュナン・ブランの母親はサヴァニャン=トラミナー、父親は不明。やはりここでいうサヴァニャン=トラミナーなる葡萄は現在のところ理論上存在すると考えられる葡萄であり実際に栽培されている葡萄では無い。従ってサヴァニャン=トラミナー SAVAGNIN = TRAMINER をVIVC の検索をかけてもヒットしないのである。

「新ワイン学」の著述は章によって異なる人物が担当しているようだが、葡萄に関する著者が、サヴァニャン・ブランと理論上の葡萄サヴァニャン=トラミナーとを混同しているように思えてならない。

| ワイン雑感 |
| 04:34 PM | comments (0) | trackback (x) |


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