ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Pinot Gris Dit Beurot "Les Larets" 2014 Domaine Yves Chaley その2
その理由についてですが、フランスワイン法の盲点を突いた生産者の企みがあるのです。

まずワインの色の規定をご覧下さい。

法令の第1章の第3条 III. - Couleur et types de produit からブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイの色とタイプは次の通りです。

Denomination geographique complementaire ≪Hautes Cotes de Nuits ≫
Vins tranquilles blancs, rouges ou roses.

ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイは赤・白そしてロゼワインのスティル・ワインがあり、発泡性のワインは存在しないということ。

それぞれの葡萄規定が存在しますが白ワインの葡萄規定は前回示しましたので赤とロゼの葡萄規定をコピーさせて頂くと

第5条 V. - Encepagement から

c) - Les vins rouges sont issus des cepages suivants :
- cepage principal : pinot noir N ;
- cepages accessoires : chardonnay B, pinot blanc B, pinot gris G et, le cepage cesar N, pour le seul departement de l'Yonne.
le cepage gamay N, pour les seuls vins issus des aires parcellaires delimitees des appellations d'origine controlees ≪ Brouilly ≫, ≪ Chenas ≫, ≪ Chiroubles ≫, ≪ Cotes de Brouilly ≫, ≪ Fleurie ≫, ≪ Julienas ≫, ≪ Morgon ≫, ≪ Moulin-a-Vent ≫, ≪ Regnie ≫, ≪ Saint-Amour ≫.
d) - Les vins roses sont issus des cepages suivants :
- cepages principaux : pinot noir N, pinot gris G ;
- cepages accessoires : pinot blanc B, chardonnay B et pour le seul departement de l’Yonne, le cepage cesar N.

次に栽培割合規定は

b) - Vins rouges :
- La proportion du cepage cesar N est inferieure ou egale a 10 % de l’encepagement ;
- La proportion du cepage gamay N est inferieure ou egale a 30 % de l’encepagement ;
- Les autres cepages accessoires sont autorises uniquement en melange de plants dans les vignes ; leur proportion totale est limitee a 15 % au sein de chaque parcelle.
c) - Vins roses :
- La proportion du cepage cesar N est inferieure ou egale a 10 % de l’encepagement ;
- Les autres cepages accessoires sont autorises uniquement en melange de plants dans les vignes ; leur
proportion totale est limitee a 15 % au sein de chaque parcelle.

赤ワインの場合主要葡萄はピノ・ノワール、補助葡萄としてシャルドネ、ピノ・ブランとピノ・グリ、ヨンヌ県に限ってだけですがセザールは10%以下として認められていて、その他所謂クリュ・ボージョレの範囲だけに限りガメイ・ノワールが30%以下で認められています。

ということはブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイの赤ワインではピノ・グリ100%はあり得ないのです。

最後のロゼの葡萄規定をご覧下さい。主要葡萄はピノ・ノワールそしてピノ・グリとなっておりピノ・グリ100%は唯一可能なわけです。

さてここでエチケットに記載する事項を確認してみましょう。

こちらのサイトをご覧下さい。フランスワインのエチケットに記載される項目について書いてありますが、コピーさせて頂くと

① 原産地名称
② フランス産: 輸出用のワインはこの表記が必要。
③ 原産地統制呼称名: 産地(栽培地)が明記され、産地にはそれぞれ規制があり、その規制をすべてクリアーしたもの。 (シャンパンに関しては義務づけられていない)
④ 壜詰め元(生産者)名: ワインに対して法的責任を負う。
*<Mis en bouteille a la propriete>と記載されたものは、協同組合やネゴシアンで、
<Mis en bouteille au Chateau> は、シャトーで、それぞれ瓶詰めされたもの。
この表記は、この場所が、葡萄の収穫と醸造がなされた場合又はごく近い場所で瓶詰めされた場合に限り許される。
⑤ 壜詰め元(生産者)住所
⑥ 容量
⑦ アルコール度:容量当たりのアルコール度
任意記載事項だが、<ヴィンテージ>及び<商標ないしシャトー名>が通常記載される。

お気付きでしょうか? ワインの色については何ら規定がないということ。即ちエチケットにワインの色を明記する必要はありません。この場合 Bourgogne Hautes Côtes de Nuits のあとに赤ワインなら Rouge 、白なら Blanc 、ロゼなら Rosé と表記する必要はない訳です。

これが盲点なのです。

実はこのワイン INAO へは「ロゼ」として報告してあるとのこと。ラベルにロゼと記載する義務はない訳でピノ・グリ100%の自称ロゼワインは法令上販売可能なわけです。
| ワイン日記::フランスワイン |
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