ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Knipperlé B




拙ブログでは2012年1月17日にこちらで、また1年後の2013年1月22日にこちらで紹介した白葡萄である。

ニッペルレは西暦1780年頃からアルザスのリクヴィールの葡萄苗木販売業ジャン・ミッシェル・オルトリーブ氏により大々的に宣伝されて広まった葡萄であると考えられる。この葡萄を広めた理由としてその収量の多さ、病気に対する耐性、そして早く結実することなどが挙げられる。

しかしオルトリーブ氏によって交配されたかどうかは定かではないはず。

ニッペルレの VIVC2 のパスポートデータはこちら、シノニムを調べると数は73にも達する。シノニムが多いと云うことは栽培範囲がかなり広範囲に及んでいたという証左である。その中でリクヴィールから各地に広まったと考えられるシノニムが存在する。意味は「from Riquewihr」、次の3つが該当する。

REICHENWEIBERER
REICHENWEIERER
REICHENWEIHERER

また広めた人物の名前のオルトリーブ関連のシノニムが目立つ。

GELBER ORTLIEBER
ORTILIEBER GELBER
ORTLIBI SARGA
ORTLIEBER
ORTLIEBER A 2
ORTLIEBER FRUEHER GELBER
ORTLIEBER GELB
ORTLIEBER GRUEN
ORTLIEBER GRUNER
ORTLIEBER SPAETER
ORTLIEBER WEISS
ORTLIEBER WEISSER
ORTLIEBI
ORTLIEBSKE RANE
ORTLIEBSTRAUBE
ORTLILEBER WEISSER

18世紀の終わり頃からかなり広い地域で栽培されたのは間違いない。
アルザスに於いてもアペラシヨン・アルザス若しくはヴァン・ダルザスが公布されるまではアルザスの推奨葡萄として盛んに栽培された模様だが AOC Alsace が制定された1962年以降、アペラシヨンの葡萄規定にその名がないことにより他の葡萄に植え替えられたと見られる。

現時点では残念ながらフランス全土の栽培面積は僅か 0.1ha とほぼ全滅状態だが、復活を望みたいと思う。

VIVC2 のパスポートデータはこちら、グエ正式名称ホイニッシュ・ヴァイスを父、リンク先が示されない所謂 70742 Pinot を母として生まれた交配種だが同じ組み合わせは他にいろいろ存在する。

AUBIN VERT 760
DAMERON 3406
GAMAY BLANC GLORIOD 4364
GAMAY NOIR 4377
KOENIGSTRAUBE FAUX 41944
MEZI 15033
ROMAINE 24988
ROUBLOT 10234
TROYEN 12671

上記の葡萄は全て PINOT 70742 × HEUNISCH WEISS 5374 の交配で生まれた葡萄であり、白葡萄あり、また黒葡萄も然りである。

現在は絶滅寸前の白葡萄ニッペルレだが父親は厄介物扱いされたグエである。フランス原産の葡萄にフランスでは大変嫌われた葡萄グエの交配種が多いというのは皮肉なものだ。

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第 206 回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会
日本料理には本来使われない高級食材例えばキャヴィアやトリュフを多用するお店が最近目立つように思う。現在日本に輸入されるキャヴィアの殆どは養殖のものであり、昔の天然マロッソルの味香りには遠く及ばない。そんな不味いキャヴィアを平気で使う料理人の神経を私は疑う。見せかけだけのトリュフスライスに、香りだけ異様に強いトリュフ塩やトリュフオイルを振り掛けるのも私は嫌いである。

日本料理にキャヴィアやトリュフなどは不要ではないか!

ここ英ちゃん富久鮓ではそんな外来の高級食材は使わない。日本各地でとれる新鮮な食材だけで勝負しているのだ。


先付は蒸した鮟鱇の肝をおろしポン酢で。生臭さなど微塵も感じない。珍しいサヴォワの泡にも合うが、東京大学出身の生産者が造る辛口の日本酒もよく合う。


口取りは今が一番旨い牛蒡、トビアラのさっと煮、柚子風味の大根漬け物、長芋の磯辺焼き、そして中央に自家製からすみ。驚くべき旨さを放つのがからすみ。最近いろいろ食べたがピカイチの出来映え。なんと云っても口の中で解ける卵のつぶつぶ感が素晴らしい。ベチャッとねっとりした食感のものが多いがさすがは英ちゃん、材料の良さが光る。


造りは寒鮃。この透き通った上身、ふくよかな縁側、そして皮と胃袋の湯引きまで添えられる。これほど上質な平目には滅多にお目に掛かれないはずだ。コリコリとした歯触り、噛めば身の甘さが際立つ、やはり普通の鮨屋で供される平目とは一味違うのが分かる。


これも特選素材、虎魚の煮付けである。全員が黙ってしまうのは、あまりにも旨いから。身はもちろんのことプルンプルンの皮まで絶品の旨さである。添えられる牛蒡も薫り高い。


天然河豚の白子塩焼き。


そして醤油焼き。今年は例年より白子の大きくなるのが早い。

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