ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

PINOT PRECOCE NOIR
フランスでの呼ばれ方(シノニム)は「Pinot Noir Précoce」 ピノ・ノワール・プレコス、直訳すると早期に熟すピノ・ノワール、つまり早い時期に収穫可能なピノ・ノワール。フランスではピノ・ノワールのクローンの一つと思われているようです。

実際、フランス政府公認葡萄目録には登録されていません。こちらに載っていないと云うことは当然ですけどその親戚みたいなこちらのサイトにもその存在はありません。またフランス葡萄に詳しいサイトにも載ってません。

ところが学術的なサイトのこちらにはその存在が示されています。

ペディグリーから「母親がピノ・ノワール」という解釈です。

さてこの「早熟ピノ・ノワール」は現在ワインに使われている地域が実在しますが、フランスではなくなんとドイツ

こちらをご覧下さい。このワイナリーの場所はドイツのバーデンですが、葡萄品種の欄を見るとピノ・プレコス・ノワールの存在を確認できます。しかしバーデンよりもこの葡萄の栽培面積が広いのはアールであります。こちらを開いて葡萄の詳細をご覧下さい。コピーさせて頂くと


アールのブドウ栽培面積とブドウ品種

ブドウ栽培面積は 552 ヘクタールしかなく、アール生産地域はドイツに13ある公認ワイン生産地域の 10位となっています。うち 480 ヘクタールは赤ワイン用のブドウで、72 ヘクタールは白ワイン用のブドウとなっています。ブドウの女王シュペートブルグンダー種は 339 ヘクタールで、総栽培面積の 60パーセントを占めています。ポルトギーザー種の栽培面積は 46 ヘクタール、ドルンフェルダーが 20 ヘクタール、フリューブルグンダーが 35 ヘクタールとなっています。白ワインは素晴らしい品質のものができますが、この地域では主役ではありません。白ワインではリースリング種がもっとも多く栽培され、41 ヘクタールとなっています。


ここで取り上げられているフリューブルグンダーこそピノ・プレコス・ノワールのシノニムであります。

ネットで調べるとラインヘッセンにもあります。こちらで販売されてますが、この葡萄はピノ・ノワールの突然変異種としています。

さて VIVC ではどういう位置づけでしょうか? 画像は VIVC のこちら からお借りしましたが、パスポートデータを見るとピノ・ノワールとの関連はありません。親でもなければ親戚でも無いというのがこちらの見解であります。

ですが原産地はなんとフランス。栽培面積を見ると年々ドイツでその栽培が盛んになっていますがフランスでの栽培も報告されています。国別の登録を見ると他ではチェコ、デンマーク、ルクセンブルグとオランダがあります。フランス政府は原産国が自国なのに知らん顔しているのです。

ドイツ政府が公式に認めているこの葡萄の名称は Blauer Fr・burgunder と画面上ではなっていますけど、これは英語表記に「ü」が無いためであり、本来は「Blauer Früburgunder」となるはずです。ドイツ政府が公に認めているシノニムはその隣の Fr・burgunder / Madeleine Noir / Pinot Madeleine / Pinot Noir Precoce、正確には Früburgunder / Madeleine Noir / Pinot Madeleine / Pinot Noir Precoce、フリューブルグンダー、マドレーヌ・ノワール、ピノ・マドレーヌそしてピノ・ノワール・プレコスであります。現在判明しているシノニムはなんと 104 、詳細はこちらのシノニムの欄をご確認下さい。

ドイツ政府も認めるこの葡萄、ピノ・プレコス・ノワールはピノ・ノワールとは異なる葡萄であります。

ピノ・プレコス・ノワールから造られたワイン、飲んでみたいとは思われませんか?

葡萄品種についてはまだまだ未解明なところが多く、これから先どんどん解明されていくことでしょう。

| ワイン雑感 |
| 02:33 PM | comments (0) | trackback (x) |


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