ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Sciaccarello
Sciaccarello N

この葡萄の読み方については諸説有ると思いますが、イタリア原産であってもこの名称で呼ばれているのはフランスのコルシカ島であります。

で、コルシカは特有の方言があり現地の呼び方を探すとこちらが見付かりました。

こちらによるとその発音を英語的に表現すると、例えば Nielluccio は 'Nee-el-oochio'、カタカナ表記すると ニー・エル・ウーチョ、続けると ニーエルーチョ。この葡萄 Sciacarello は 'Shak-a-rello' 、シャック・ア・レッロ、続けるとシャッカレッロとなるはずです。

Forvo のサイトはこちらを開いてお聞き下さい。

シャッカレッロという黒葡萄、フランス政府系のサイトから葡萄の房の画像をクリックすると黒品種と呼ぶにはかなり赤い色を呈しているように見えるのですが如何でしょうか? 元祖のサイトも同じように果皮色「ノワール」と呼ぶには相応しくない色に見えます。

ですが、ル・フィガロのサイトでは未熟果はあるものの概ね黒葡萄であることが分かり、VIVC の葡萄房拡大画像を見ると果皮に白い粉のようなものがまとわりついていそうなことが分かります。無償のワインサイトがだんだん少なくなってきましたが、こちらは結構見やすく纏まっています。こちらなら黒葡萄らしく見えますけどね。

私はロゼやグリ、そしてルージュなど分かり難い色名を並べ立てるなら、「N」だけで表現される黒葡萄即ちノワール一点張りではなく、ちょっと薄めの色ならダークブルーとかパープル、あるいはヴァイオレットに相当する果皮色を表現として選択すればよいと思います。

さてこのシャッカレッロ、フランス政府系サイトを見るとフランスでは 2011年現在 843ha と結構広く栽培されていますが原産国イタリアでの報告は極めて少ないこちらをご覧下さい。ちょっと古いデータ(1990年)ですがイタリアでは僅か 60ha に過ぎません。

この葡萄が使えるアペラシヨンはコルシカ島に限ります。こちらをご覧下さい。AOC アジャクシオ、AOC パトリモニオそして AOC ヴァン・ド・コルスの3つです。

いつものフランス IGP はイル・ド・ボーテやメディテラネは理解出来ますが、コルスと無関係のアトランティックにその名があるのは如何なものかと申し上げたい。

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Savagnin rose 2
さて、現在の法令でこのサヴァニャン・ロゼが使われるアペラシヨンは唯一アルザスもしくはヴァン・ダルザスに限られます。こちらの法令によるとアルザスの何も地理的名称などを伴わない白ワインであっても

pour les seules parcelles appartenant à l’aire parcellaire délimitée de la dénomination géographique « Klevener de Heiligenstein »

クレヴナー・ド・エイリゲンシュタインのデノミナシヨンの区画すべてに於いて造られたものはサヴァニャン・ロゼでなければならないとしています。

またアルザスまたはヴァン・ダルザスに Klevener de Heiligenstein を伴うものはやはりサヴァニャン・ロゼに限ると定められています。

さてこのデノミナシヨンについては拙ブログのこちらとその次のページのこちらに書きました。

カタカナ表記はアルザスワインの公式サイト日本語版に敬意を表し「クレヴネル・ド・ハイリゲンシュタイン」としていたのですがフランス人の発音とはとても思えませんので、Forvo からこちらに従い「クレヴナー・ド・エイリゲンシュタイン」と改めさせて頂きます。

サヴァニャン・ロゼ、この葡萄もやはりフランスの IGP では使い放題のように取り上げられてありますがそんな何処にでも栽培されている葡萄ではありません。

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Savagnin blanc 2
さてトラミナー・ヴァイスではなく正式名称サヴァニャン・ブランは紛れもなくフランスはフランシュ・コンテ地域圏の恐らくジュラ県が原産地の白葡萄で、かの有名なヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)の原料葡萄であります。

ヴァン・ジョーヌといえば AOC シャトー・シャロンの他、AOC アルボワ、AOC コート・デュ・ジュラ、AOC レトワールの各アペラシヨンで生産出来ますが、いずれのアペラシヨンであっても使えるのはこのサヴァニャン・ブランに限られます。つまり100% サヴァニャン・ブランでなければなりません。

勿論正式名称トラミナー・ヴァイスである通称サヴァニャン・ブランは絶対使ってはなりません。

サヴァニャン・ブランはヴァン・ジョーヌの他ジュラの白のスティル・ワイン、AOC クレマン・デュ・ジュラ、ヴァン・ド・リキュールのAOC マックヴァン・デュ・ジュラにも使われます。またすべてのジュラのヴァン・ド・パイユにも使われます。

詳しくはこちらからシャトー・シャロンとコート・デュ・ジュラ、こちらからクレマン・デュ・ジュラとマックヴァン・デュ・ジュラ、こちらからレトワールの詳細がご覧頂けます。

アペラシヨン以外のフランス各地の IGP にも使えるようにその名は載っていますけどね。


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