ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Zinfandel について
アルファベット順なら最終段階と思われるかも知れませんが、これは今日の某新聞系のワインサイトを見て、取り敢えずは正しておこうと思った次第であります。

拙ブログでは何度か取り上げたはずですがアメリカでポピュラーな葡萄、ジンファンデルはクロアチア原産の正式名称 Primitivo プリミティーヴォのシノニムの一つであり、ジンファンデル=プリミティーヴォであります。

「プリミティーヴォはジンファンデルの起源と見られる濃厚な赤ワイン用ブドウ」という記述は的を射ておりません。

ワインについて語るのであればもう少し常識を弁えるべきと考えますが如何でしょうか。

ちなみに VIVC によるプリミティーヴォのパスポートデータはこちら、30 あるシノニムの最後にジンファンデルがあります。最近のデータはありませんがイタリアよりカリフォルニア州の方が多く栽培されている模様です。
| ワイン雑感 |
| 05:26 PM | comments (0) | trackback (x) |

Négret de Banhars
Négret de Banhars N

今ブログに書いている「フランス農水省公式葡萄品種目録についての考察」ですが頭文字「A」最初の葡萄品種 Abondant B を取り上げたのがこちら、現在のところ既に「N」に突入しています。「A」から「M」に至るまで半年かかった訳ですから後半といえどもさらに半年は覚悟しなければなりません。
その「フランス農水省公式葡萄品種目録」の原本ですけど、私が取り上げているのはこちらのリストA-1であり、ただ今は Variétés de raisins de cuve 即ちワイン用の葡萄の段階であり、このあとにまだ Variétés de raisins de table 食用葡萄が残っています。

まあ気長にお付き合い頂ければ幸甚に思います。

さて本日のお題は「ネグレ・ド・バナール」Forvo の発音はこちらを開いてお聞き下さい。拙ブログでは過去にこちらでチョロッとだけ取り上げました。

先ずは画像、元祖フランス葡萄品種のサイトからこちらを、そして新フランス葡萄品種のサイトからこちらをご覧下さい。画像はありませんがVIVC のパスポートデータはこちら、フランス農学研究所関連サイトはこちらをご覧下さい。

フランスに於ける栽培面積ですが VIVC によると 2006年に 1.5ha 、新のサイトでは 2008年現在 1ha とほんの僅かとなっています。またフランス農学研究所ではフランスはミディ・ピレネー地域圏のアヴェロン(アヴェイロン)県原産と特定しています。

この品種を取り上げた拙ブログをご覧頂くとお分かりと思いますが、葡萄品種ネグレ・ド・バナールはアペラシヨン・フロントンなどで使われる葡萄品種 Négrette ネグレットと混同されてきた経緯があります。従って昔はこの2つを同じ品種と考え法令にも Negrette と書かれていたのでしょう。

実証します。先ずはこちらをご覧下さい。Vins d Estaing AOVDQS Décret du 5 Avril 1994 の法令のウェブ魚拓です。葡萄品種規定は第2条の第2項ですが赤・ロゼワイン用の規定だけコピーさせて頂くと

II. - Encépagement
Vins rouges et rosés : Fer-Servadou, Gamay noir à jus blanc, Abouriou (gamay Saint-Laurent), Jurançon noir, Merlot noir, Cabernet Franc, Cabernet-Sauvignon, Mouyssagues, Négrette, Pinot noir, Duras, Castet.

ところがエスタンはアペラシヨンを取得し現在の AOC の法令は同じく赤・ロゼに限ってコピーさせて頂くと

a) - Les vins rosés et rouges sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : fer N et gamay N ;
- cépages complémentaires : cabernet franc N et cabernet-sauvignon N ;
- cépages accessoires : abouriou N (dénommé localement gamay Saint-Laurent N), castet N, duras N, merlot N, mouyssaguès N, négret de Banhars N et pinot noir N.

旧法 VDQS 時代はシノニムによる記載が目立ちますが、今現在の葡萄品種規定では主要品種にフェールとガメイ・ノワール。必須品種としてカベルネ・フランとカベソー。補助品種としてアブリュウ、カステ、デュラス、メルロー・ノワール、ムイサゲスそしてこの品種ネグレ・ド・バナール、最後にピノ・ノワールとなっています。

同じく Vins d Entraygues et du Fel AOVDQS Décret du 5 Avril 1994 について同じく葡萄品種規定をコピーさせて頂くと

II. - Encépagement
Vins rouges et rosés : Cabernet franc, Cabernet-Sauvignon, Fer, Gamay noir à jus blanc, Jurançon noir, Merlot noir, Mouyssagues, Négrette et Pinot noir.

次に現在のAOC の規定は

1°- Encépagement
a) - Les vins rouges et rosés sont issus des cépages suivants :
- cépage principal : fer N ;
- cépages complémentaires : cabernet franc N et cabernet-sauvignon N ;
- cépages accessoires : mouyssaguès N et négret de Banhars N.

やはり旧法ネグレットから新法ネグレ・ド・バナールに切り替えられています。

一方、ラヴィルデューは AO VDQS から格下げされ現在は IGP 、こちらで使われるのはネグレ・ド・バナールではなくネグレットであります。

| ワイン雑感 |
| 03:02 PM | comments (0) | trackback (x) |


PAGE TOP ↑
Copyright © 2006 ワインと葡萄::2013年03月18日
All Rights Reserved./Skin:oct