ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Abondance
Abondance アボンダンス 画像はこちらをご覧下さい。

これはフランス原産の葡萄ですがフランスで栽培される葡萄のサイトには載っていません。2018年7月末時点でも載っていません。

アボンダンスについての栽培歴史は2つの説があります。

その1:アボンダンスは大変古くからサヴォワ地区、ローヌ川の支流イゼール渓谷にて栽培されていた黒葡萄で現在その姿は葡萄畑で見られることは殆どないとのこと。

その2:この葡萄はロワールで栽培され、酸の強い、色やアルコールは控え目なワインを造る黒葡萄である。

この葡萄の祖先(母方)はシャルドネ・ブランなどと同じグエ(正式名称 HEUNISCH WEISS ホイニッシュ・ヴァイス )であります。VIVC のサイトからこちらをご覧下さい。父親葡萄は2018年7月末現在でも不明のままです。

アポンダンスのシノニムは現在までに14例報告されています。2018年7月末現在では増えて19 になってます。

ABONDANCE DE DOUE
ABONDANCE DE DOUI
GAMAY D'ABONDANCE
GROSSE BOURGOGNE
JAQUEMART
PINAU ROUGE EN ANJOU
PINEAU
PINEAU DE ST.GEORGES
PINEAU ROUGE DE BRISSAC
PLANT DE BAZOUGE
PLANT DE VARENNES
ROUGE
ROUGE PINEAU
ROUGET

シノニムから ANJOU, BRISSAC, VARENNES とアンジュー地区のコミューンらしき地名が複数登場するのでアンジュー地区で植えられていた可能性が高いと思われます。

この葡萄はワイン用で、ソミュール地区で発泡酒に使われているとありますが、それなら2の説、サヴォワ地区イゼール渓谷が原産とする説は場所が離れすぎているように思うのですが如何でしょうか。

また現在の法律では存在しないアペラシヨン・ソミュール・ムスーの葡萄規定は拙ブログからこちらをご覧下さい。

残念ながら旧法にアボンダンスの記載はありません。同じくアペラシヨン・アンジューの泡に使うことの出来る葡萄としても記載がありません。もちろんクレマン・ド・ロワールの葡萄規定にも存在しません。旧法のヴァン・ド・ペイにもその記載がありませんので単なるヴァン・ムスー(ヴァン・ド・ターブル扱い)でひょっとしたら見付かるかも知れません。

結論を申し上げると黒葡萄としては酸が強く、色付きが薄いため今現在のワインに適する葡萄とは思えません。アペラシヨン・ソミュールの規定に存在すれば存続できた可能性もありますが、そうではないため現在は殆ど栽培されていないはず。

| ワイン雑感 |
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葡萄品種事典
世界的に有名なワイン評論家とされる人物が共著として葡萄品種事典なる書物を出版されるとのことです。葡萄品種の DNA 解析が始まってからあまり時間が経っていない今の時点では時期尚早と思うのですが、どんな事典に仕上がるのかは楽しみであります。

葡萄品種についてはフランス葡萄品種のサイト最新のフランス葡萄品種のサイトそして VIVC のサイトとネット上で見ることが可能ですので分厚い事典は必要ないと思うのですが如何でしょうか?

フランスのサイトは当然ですがフランス語版しか見ることが出来ませんが VIVC は英語なので分かり易いはずです。ただ調べ方が分かりにくいかも知れません。ワイン大学定例会にお越し頂けると詳しくご説明しますのでマスターしたいと思われるなら是非一度ご参加下さいませ。

さてどのサイトもアルファベット順に葡萄品種が並べてありますが、一般にブドウ科にはヴィティス属以外にマスカダイン属ほかいろいろな属があります。

ですけどヴィティス・ヴィニフェラ種だけでも11357種類、ヴィティス・ラブルスカ種は325種類報告されていて、ワインに関連する葡萄品種と一般に食べられる葡萄なら、フランスの2つのサイトで表される種類で十分ではないでしょうか。むしろ葡萄品種のルーツに当たる品種が特定されつつありますから、そういった古代品種にも目を向けるべきではないかと考えます。

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