ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

アペラシヨン・パレット その4
葡萄品種フュルマンはシャトー・シモーヌではなくシャトー・クレマードに存在するという根拠を示します。

1984年発行の赤本に昔の法律がありました。白ワインの葡萄品種規定についてコピーすると次の通りです。

Art. 2
Vins blanc. Cépages priccipaux, dont la proportion doit être au minimum de 55% ;
La Clairette dams ses différentes formes locales (à gros grains, à petits grains, Clairette de Trans, Picardan, Clairette rose).

Cépages secondaires, dont la proportion ne pourra dépasser 45% ;
Ugni blanc et rosé, Grenache blanc, Muscat blanc de tous types cultivés dans le pays (Frontignan, Die, Panse muscade ou Panse du Roi René de Provence, etc. ), Terret-Bourret, Piquepoul, Pascal, Aragnan, Colombard et le cépages désigné dans le pays sous le nom de Tokay.
La proportion de Terret-Bourret est limitée à un maximum de 20%.

即ち昔は総称クレレットとしてクレレット大粒、同小粒、クレレット・ド・トラン、ピカルダン(これもクレレットの亜種としていたのでしょう)、クレレット・ロゼなどを主要品種として最低 55% 必要とし、第2次的葡萄品種としてユニ・ブラン、同じくロゼ、グルナッシュ・ブラン、ミュスカの類として例えばフロンティニャン、ディー、パンス・ミュスカもしくはパンス・デュ・ロワ・ド・プロヴァンスその他いろいろ、テレ・ブレ、ピクプール、パスカル、アラニャン、コロンバールそしてトカイという名前としてこの地で指定された品種を合わせて 45% 以下としていたのです。

コロンバールは推測ですけど法令を作成した人物が聞き間違えたはずで、正しくは例の Colombaud コロンボであったはず。そして Tokay トカイというのはハンガリーのトカイワインのことを意味し、葡萄品種ピノ・グリを意味する訳ではありません。ハンガリーのトカイワインに使われる葡萄品種・・・ 今はその遺伝子解析が進んだのでハンガリー原産の品種フュルマンと云うことが判明しただけのこと。

従ってシャトー・クレマードのサイトで、白ワイン葡萄品種として記載のある「Tokay」はハンガリーのトカイワインに使われている葡萄品種即ちフュルマンであります。

またアラニャンを補助品種としている現在の法令はこの昔の法令を尊重したと思われます。INAO の人達は検証もしないでアレニャンとアラニャンは別品種と決めつけているのでしょうね。

ネット上にこの古い法令アペラシヨン・パレットが存在しますのでウェブ魚拓を取りました。こちらをご覧下さい。比較するために新しい法令はこちらです。

昔の法令のままですとクレレットの類であれば何でも良いと解釈できそうですし、ミュスカも何でも有りのはず。

パレットに使うことの出来る品種は一説によると29種、先程のシャトー・クレマードでは25種、ミュスカの類がすべて可能なら世界中には今のところ112種報告されているので恐ろしい数になります。

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